表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
食エッセイ  作者: 支援BIS
46/74

お中元の冷やし麺(本編)(2014年7月10日)

 着いた、開けた、食べた。

 ひと言所感を述べるとするなら、意表を突かれた。


 このお中元の正式名称は、「焼鮎と夏野菜の冷やしめん」。

 パッケージを開けると、保冷剤とパック入りのだしのほかに、白い包みが入っていた。

 鯛の塩竃焼きでも入っているのではないか、と思わせる包みだ。

 それを開けるところは見なかったのだが、麺と具が入っていたようだ。


 そうめんだった。

 食べたときには冷や麦かと思った。

 冷や麦と呼ばれないぎりぎりの太さのそうめんなのだろう。


 焼鮎なのだが、ひどくこじんまりしていて、食べるまでは鮎と分からないほどだ。

 しかも焼き方が浅い。

 たぶん焦げ目を付けてしまうと麺に嫌みが出るからだと思う。

 しかし火はちゃんと通っていて、「ああ、確かに鮎だ」と感じる野趣がある。

 野菜は、ミョウガを縦四つに割ったもの、たたいてひねったキュウリ、薄く切った山芋、それからわずかにセリ?だったかが入っていたように思う。

 スープは薄味である。

 面白いと思ったのはスープの煮こごりだ。

 具と一緒に入っていたらしいが、これが実によいアクセントになっている。


 なるほど京都だ、と思わせてくれる一品だった。

 ただ、私の野蛮な趣味からいうと、ちょっと物足りない。

 しかしこれを真夏の日中に、少し涼しい場所で、よく冷やした状態で食したら、とてもとても風雅な夏を味わえるだろう。

 ちなみに製造者は、紫野和久傳、という。


(2014年7月10日執筆)

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
[良い点] 予告を見て冷やし中華かと思っていましたが京都からの冷やし麺という刺客はそういうものでしたか。 描写が美味しそうなのに想像での再現が追いつかない感じで、これは食べてみたくなりました。 通販サ…
[一言]  はー、凄い。
[一言] 行間から熱を感じられない。 柿ピー回やガリガリ君回などでは、読者が引き込まれるようなもの凄く熱いエッセイを書かれておられたのに、そうした熱量を感じ取れない。 冷麺と焼鮎との取り合わせに意外…
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ