コロッケうどん(2014年5月4日)
昨日、池袋のサンシャイン60に行った。
58階の「クルーズ・クルーズ」で、大学時代の恩師の定年退職記念パーティーがあったからだ。
それに出席するため上京し、池袋駅に到着した私は、立ち食い蕎麦屋に行き、コロッケうどんを注文した。
360円だった。
出てきた品を見て、ひどく懐かしい思いがした。
この色。
この香り。
この味。
まさしく東京のうどんだ。
東京のうどんのつゆは黒いとよくいわれるが、実際には黒というより、ごく濃い赤色というほうが当たっているかもしれない。
甘くてからくて、それでいてしっかりだしの味もして、独特のおいしさがある。
東京に美味は多いが、似たようなものはよそでも食べられる。
しかしこのうどんだけは東京に来たときでなければ食べられない。
学生時代の思い出にひたりながら、一杯のうどんを楽しんだ。
それからサンシャイン・シティーに向かったが、まだ時間があったので水族館に寄った。
家族連れであふれかえる連休のサンシャイン水族館にスーツ姿の私はいささか浮いていたかもしれない。
娘への土産に、小さなカワウソのぬいぐるみを買った。
やがてパーティーの時間が来た。
恩師と再会し、同門の仲間たちと言葉をかわし、楽しいひとときをすごしたのだった。
なお、旅の中で食についてのアイデアを二つ得た。
一つは味の表現についてであり、一つは料理方法についてである。
これはここでは紹介しない。
老騎士の書籍版に生かすつもりである。
(2014年5月4日執筆)




