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食エッセイ  作者: 支援BIS
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ガリガリ君リッチコーンポタージュ(後日談)(2012年10月3日)

 昼過ぎに用事で銀行に行った。

 その帰りに私用でコンビニに寄った。

 私の目に、あるものがとまった。


 ガリガリ君ぶどうサワー。


 私は売り場の奥のほうに歩き、目的の品を手にしてレジに進んだ。

 その足がふと横にそれ、気が付けばガリガリ君ぶどうサワーを一本レジに差し出していた。


 それを先ほど食べた。

 冷たかった。


 今、私は考えている。

 どうしてこれを買ったのか。

 今日はそう暑いわけでもなかった。

 どうしてもアイスキャンディーが欲しいという気分ではなかった。

 もしそうだとしても、同じ売り場の別の商品のほうが私にとって魅力的だった。


 にもかかわらず、私はガリガリ君ぶどうサワーを買った。

 買ってしまった。

 どうしてなのだろう。


 たぶん、コンポタ体験が強烈すぎた。

 だからガリガリ君の新商品(9月25日発売だったらしい)を見て、体がつい反応してしまった。

 誘蛾灯に引き寄せられる蛾を笑う資格は、今の私にはない。

 あそこまで突き抜けた味を体験させられると、うまいとかうまくないとか、欲しいとか欲しくないとかを越えて、つい手が出てしまうのかもしれない。

 自分を殴りそうな相手をみつけたら、ついこちらから殴られに近寄ってしまったという経験が、どなたにもおありだと思う。ちょうどそんな感じだ。

 そこまでねらってのあのコンポタだったとすれば、赤城乳業おそるべし。


 どうでもよいが、ぶどうサワーという名はふさわしくないと私は思う。

 さわーっとした感じがしないのだ。


 近所のコンビニからコンポタが消えた。

 もう買うことはできないのだろう。

 残念とは思わないが。

 ちなみに、一本残っていたわが家のコンポタがどうなったかというと、やはり今も冷凍庫にある。


(2012年10月3日執筆)

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― 新着の感想 ―
[一言] ガリガリ君のコンポタで3話も行くとは 目次を見て笑ってしまいました。本文を読んでいかに衝撃を受けたのかで また笑ってしまいました。  私のお気に入りは梨味です。 ちなみに時々外れといわれるも…
[一言] コンポタが成功(?)してしまったがゆえにその後ガリガリ君が迷走してしまったのは皮肉な話です ナポリタン味とかなんで商品化にok出したんだよって感じでした 売り上げが悪くなりあの時期数億円の赤…
[良い点] 今冬にこのエッセイを読んでいますが、個人的に夏と同等にアイス食べます。今日も食べました。 夏にも全体で数本とは言え。 関東なので伝え聞く北海道のようにガンガン暖房効かせてというわけでもない…
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