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傷口

作者: 杞憂

傷口


 気分が悪い―

 口に運ぶものは全て受け付けない―

 好物の肉も拒絶する―

 理由はわかっている。


 どうして私はこんな人間になってしまったのか…

 どうして私はこれ程までに自堕落な人間になってしまったのだろう…


 ただ、私は何かを始める勇気が出にくいだけなのに。

 ただ、他の人より人見知りで、自分に自信が無いだけなのに、私は…


 自堕落に陥った私はアルバイトの面接にも怖気付き口だけになり、学校も留年した。

 朝が弱い私は午前の講義の出席が全く取れず、午前の講義を全て落とした。

 「アルバイト始める」というのを何度も口にしたが、自堕落に陥った私の言うことを真に受ける人は何処にもおらず、私も結局その場だけのヤルヤル詐欺をしていた。


 こんな私がどうやって世の中に貢献すれば良いのだろうか。

 こんな私がどうやって世の中に出陣すればいいのだろうか。


 考える度にタバコに火をつける。

 タバコは吸い込む度に葉は燃え、辺りに灰と時間を撒いていく。

 時間の無駄だと思っても煙を吸わないと何かを見失いそうになる錯覚を覚える。

 だが、胸にぽっかりと空いた虚空は私のやる気を煙と共に体外に排出される。

 そうして、何も考えが纏まらずにタバコを限界まで吸い終わる。

 人生もこうやって気付くと終わってしまうのだろうか…

 人間の命なんていうものも所詮その程度のものなのかと現実逃避をするが、現状は何も変わらない。

 タバコの葉が燃えていくまでの過程が大切なのは分かる。

 灰を見ていると、

 人生山あり谷あり――その言葉が今浮かぶ。

 私は今を生きる人間。

 良い思いをすることもあれば、今のような状況にも陥る。

 それは仕方のないこと。

 誰しもが感じるものだ。

 ただ、それを乗り越えられるのか、乗り越えられないのかの違いだけ。

 私は今を乗り越えられるのだろうか。

 いくら考えてもそれはNOだ。

 なぜなら、私は今の生き方以外知らないからだ。

 それを変えるのは今まで生きてきたことを否定することと同義だから。

 ここまで生きて自分自身を否定することは、それは、自らを殺すことと何ら変わりない。

 私は自分を殺してまで生き続けたいとは思わない。

 個性を全て捨て、理想を燃やし、新しい自分を上書きすることだけは嫌だ。


 だから私は再び思考を巡らせるためタバコに火を灯す。

 いくら考えても堂々巡りをするのに。

 こうやって、薄汚い私が新しくなりたい私を犯し、蝕んでいく。


 胸に空いた傷口は流血を繰り返し、やがて、新しい私が創り上げられ始めていく。

たまには、こんな文を書くのもありかな?と思った杞憂です。

これを読んでくださった読者の皆様、ありがとうございます。


ワードで1000字ジャストに書いたつもりなのですが、小説家になろうさんにコピペしたところ、1001字でしたww

どういうことでしょうね?


最近は毎日のように小説を書いているせいか、手馴れて来たと思う反面、こんな駄文でいいのか、という何とも言えない不安や才能の無さを感じてますw

それでも、書き続けていれば、いずれ新しい自分が見つかると信じて杞憂は書き続けます!


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― 新着の感想 ―
[一言] 煙草… 自分は怖いのでまだ吸ったことがありませんw 意気地なしですww
[良い点] 物語の光景がすぐに見えました。 [一言] ふと目に着いた作品名だったので拝見させて頂きました。彼の今後が気になる作品でした。良い作品をありがとうございました。
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