「第02章」
バッハの子孫が言うには、バディーがトランペットだと思っていた楽器は、
コルネットというトランペットの親戚みたいな楽器だった。
しかし、透明のマウスピースはみたことはないそうだ。
鉄のように冷たくならない上に、とても軽かった。
バディーは、世界に一つだけの自分だけの楽器として気に入り、
コルネットに詳しい相手に教わり、毎日のように練習していた。
ある日の事、ミンストレルショーという劇を見に行ったら、
ラグタイムという新しい音楽が、演奏された。
バディーは、面白い曲だなと、思っていた。
そんなことがあった日から、いく日も立たないうちに、
ニューオリンズではラグタイムの曲ばかりが演奏された。
バディーもラグタイムの曲を演奏しようと、
演奏会場やバッハからコツなどを習い、
演奏して見たが、曲が長く、覚えるのが面倒だった。
とある演奏会。
バディーとバッハと他に3人で、演奏をしていると、
ある一人からラグタイムを一曲、とリクエストされてしまった。
バッハ、単独演奏だなと、3人はイスに座り、
バッハは演奏の準備をしようとした。
バディーもイスに座ろうと、かがんだところ、イスがないことに気づいた。
どうやら、子供がバディーのイスを盗んで自分のイスにしてしまったようだ。
おかげで、バディーは立ったままになってしまった。
バッハが演奏を始めると、周りはバディーが何か始めるのだろうと、興味津々に見ていた。
バディーも始めはリズムを取るふりをして、視線を無視していたが、
ラグタイムの曲が長く、段々その視線に対して何かした方がいいかな?と不安になってしまった。
とりあえずバディーは、コルネットを吹く準備をすると、
曲のタイミングを見計らって対位法を使った演奏を開始した。
バッハは、演奏に集中していたところにコルネットの音が聞こえたので、
間違えてしまったが、バディーの出す音がうまく隠すように、
綺麗なハーモニーで繋げていった。
バディーは、演奏をしながら、これは面白いと思った。
この日の演奏は、大成功を納めて、バディーはこの日を境に、変わった演奏を開始した。




