「第07章」
カポネはすごい人物だった。
街のいろいろな人と、交流があり絶え間なく仕事関係の人が、
カポネに会いに来ていた。
また、貧しい人のために食べのを提供していて、街の人もそれに応えるように、
いつも食べ物を持って来ていた。
仕事の交渉がうまくいかない時は、シャシャ猫のように目を丸くして嬉しそうにしながら、
次の支持を白い服の使用人に耳打ちした。
なぜ耳打ちなのかと言うと、他の人に聞かれないようにするためだ。
たまに、仕事内容がの内容があまりにひどい場合、「首をはねよ!」と大声を出すのには、
驚きだったりする。
バディーは、そんなカポネをみながら、仕事の邪魔にならないよう出て行こうとしたが、
なぜか何度も止められ、最終的に葬式場で演奏することになった。
葬式場なので、そうそう顔見知りになる人は少ないはずなのに、
顔なじみと呼べる人たちが何人も聞きに来た。
カポネに聞いてみると、シカゴは人が多いから知り合いがどうしても重なるらしい。
そんな話をしながら、カポネからココアをもらった。
式場で出してるココアは、カナダ産の極上のココアらしい。
バディーは、このココアは飲むと、すぐ眠くなるし、ろれつも回りにくくなるので、変なココアだなと思った。
ある日、大きな事件が起きた。
始まりは、カポネが顔に怪我をして帰って来た状態から始まる。
どうやら、仕事の相手とケンカしたらしい。
ものすごい剣幕な顔で、いつもの「首をはねよ!」とでも言うのかなと思っていたが、
この時はなぜか「壁一面にバラがみたい」という話がでてきた。
怪我は、あまり気にしなくていいみたいだ。
とりあえず、バディーはほっとした。
白い服の使用人が、「どのようなバラバラを準備すればよろしいでしょうか?」と聞くと、
カポネは「赤いバラでお願いするわ」と言って、自分の部屋へ入っていった。
バディーは、そろそろバレンタインデーだから、仕事の人達にお礼の花でも渡すのかな?と思った。
そのバレンタインデーの翌日。
壁一面を赤い血で覆うほどの虐殺事件が起きた。
街で暴れているギャングを黙らせるため、警察を装い殺害したという内容だった。
ただ、その中にたまたま通りかかった人も、ギャングと間違われ殺害されてしまったのだ。
そして、その事件の犯人がカポネだという話だった。
バディーは、この事件は前の銃撃事件の犯人が行ったに違いないと思った。
そのため、しばらく他の地区に行った方がいいという話を、カポネに話した。
カポネは、少しぽかんとした顔をしたが、気を取り戻すとこの事件を回避するためしばらく、
ニューヨークに行くという話をした。
バディーもそのニューヨークに行くことにした。