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異世界建築録 ~YouTube知識で村を直したら、追放薬師と出会い王都をざまぁしました~  作者: 転々丸
第1章 村を要塞化

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第8話 森の祠と、黄金の地の昔話



挿絵(By みてみん)


翌朝、ラウルが「少し見せたいものがある」と言った。


まだ朝もやが残る村の道を抜け、俺たちは森へと分け入った。

「祠だよ。……この村じゃ、一番大事な場所なんだ」

ラウルはそう言って、森の奥へ俺を導いた。

 

そこには、苔むした石段と、石で組まれた質素なやしろが佇んでいた。

木々の間から差す光が、祠の中を淡く照らしている。


近づくと、そこには草を編んだ輪が祀られていた。

細い茎を幾重にも編み込み、放射状に広がった形は、

まるで小さな太陽のようだった。


「これはアニマ草で編んであるんだ。」

編むことによって神聖な輪となり、ここで人々の祈りを受けている。」


「ねえ、聞きたい?」

祠の前に座っていた子どもが、ぱっと顔を上げて言った。


ラウルが微笑み、俺に目配せをする。

どうやら村では、この祠で昔話を語るのが習わしらしい。


「むかしむかし、

この国にはまだ王都もなくて、人々は病や飢えに苦しんでいました。

そのとき、一人のお姫様が現れたのです。

お姫様は病で倒れてしまい、長くは生きられませんでした。

でもね、黄金に光る草を見つけて、首飾りに編んだの。

それをつけると少し元気になって、

まわりの人たちにも草を分けてあげたんだって」


子どもの声は、澄んだ朝の空気に溶けていった。


祠の中の草輪が揺れ、ほんのりと光を返す。


(……なんだ、この輝きは!?)

枯れているはずの草が、まるで太陽を閉じ込めたように光を放っている。


【通知:未知の生体エネルギーを検知】

【分析:アニマ草(乾燥状態)。特定の波長で共鳴中】


「お姫様は言ったんだよ。

『この草は不死の薬じゃない。人を助ける薬なんだ』って。

でも王様たちは、その声を無視して無理やり『延命薬』を作らせたんだ……」


その瞬間、俺の脳内検索が**「歴史の裏側」**を暴き出した。


【YouTube検索:黄金の草の真実……ヒットしました】

【解説:アニマ草:青い時には毒がある。

    枯れた草を正しく編むことで毒を浄化し、

    癒やしの波動を放つ『建築素材』となる。


王都の製法は無理やり煮出すことで、

草の命そのものを使い捨ての「薬」として搾り取る行為である】


「――そうか。そういうことか!」 俺は叫んだ。


エレナが王都で見た「延命薬」の正体が分かった。

王都の連中は、姫の願いを歪め、

草を無理やり煮だして薬にしていたんだ。


「タカ、どうしたの?」 エレナが不安そうに俺を見る。


「エレナ、王都の延命薬は『未完成』だ。いや、根本的に間違ってる。

……本物は、薬(飲むもの)じゃない。**建物(包むもの)**だったんだよ!」


俺は祠の建築構造をコンベックス(巻尺)で測り、ニヤリと笑った。


「ラウル、村中のアニマ草を集めてくれ。

この祠の構造を応用して、村全体を包む『黄金の防壁』を建てる。

……王都の騎士たちが踏み込んだ瞬間、

自分たちの愚かさを思い知るようなやつをな!」


その時、森の境界線で「鐘」が鳴り響いた。


【警告:王都騎士団・先遣隊12名。村の入り口に到達】


「……来たか。」


俺は腰袋からカッターナイフを引き抜き、建築チートのスイッチを入れた。


ご覧頂きありがとうございますm(_ _)m

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