第46話:甘々な旅、二人だけの「お好み焼き」 (Day 175)
<ココロの日記>
11月28日 (Day 175)。
旅も、いよいよ最後。
ユウタお兄ちゃんと、二人きり。
なんだか、ドキドキする。
これまでで一番、甘い時間。
この旅は、私にとって、最高の恋。
ユウタ視点とココロ視点を交互
「ココロ、旅の最後に、二人だけの甘々タイム、過ごさないか?」
俺は軽キャンピングカー『ひまわり号』を停め、隣のココロに声をかけた。
人気インフルエンサーとしての活動を一時中断し、誰もいない海岸沿いを走っていた。
旅は、いよいよ終わりに近づいている。
この旅で、ココロは本当に大きく成長した。
そして、俺たちの関係も、大きく変わった。
もう、従兄妹という枠には収まらない。
俺の恋心は、とっくに限界を超えていた。
「……甘々?」
ココロは、不安そうに首を傾げた。
その瞳は、期待と、少しの戸惑いに揺れている。
「ああ。これまでで一番、甘い時間だ!」
俺がそう言うと、ココロは「……ドキドキ。」と、小さく呟いた。
その言葉に、俺の心臓は、ドクンと大きく鳴った。
よし、このチャンスを逃すわけにはいかない。
俺たちは、大阪へと向かった。
今回の「甘々タイム」の舞台は、大阪のお好み焼きだ。
賑やかな商店街を歩く。
香ばしいソースの匂いが、食欲をそそる。
俺はココロの手を、ぎゅっと握った。
ココロは、最初は少しだけ戸惑っていたが、すぐに、その手を握り返してくれた。
自然なスキンシップ。
その温かい手の感触が、俺に、勇気をくれた。
「ココロ、お好み焼き、食いまくるぞ!」
俺は満面の笑みで、ココロに言った。
ココロも、小さく頷いた。
二人きりで、お好み焼き屋に入る。
鉄板の熱気と、ソースの匂いが、私たちを包み込む。
目の前で焼かれる、熱々のお好み焼き。
フワフワの生地に、キャベツと豚肉がたっぷり。
コテで切り分け、口に運ぶ。
香ばしいソースの味と、マヨネーズのコクが、絶妙なハーモニーを奏でる。
「うめぇぇぇぇぇ!」
俺は思わず叫んだ。
ココロも、ゆっくりと一口食べる。
その瞳が、大きく見開かれた。
「……美味しい。」
か細い声だったが、その表情は、感動に満ちていた。
その瞬間、俺は、ココロの心の中で、何かが音を立てて弾けたのを感じた。
テーブルの下で、ココロの指先が、俺の指に、そっと触れる。
そして、絡み合う。
言葉はいらない。
この瞬間が、全てを物語っている。
食後、俺たちは軽キャンピングカーに戻った。
狭い密室空間。
外は、静かに夜が更けていく。
俺は、ココロの隣に座り、彼女の髪を優しく撫でた。
その柔らかさに、俺の心は満たされる。
ココロは、俺の体に、そっと体を預けてきた。
華奢な体温。微かなシャンプーの匂い。
互いの体が密着し、心臓の鼓動が、トクトクと聞こえる。
吐息がかかる距離。
「ココロ、俺……」
俺の言葉を遮るように、ココロが、ゆっくりと顔を上げた。
その瞳が、俺を、まっすぐに、見つめている。
そして、ゆっくりと、その唇が、俺の唇に、触れた。
柔らかくて、温かい感触。
初めてのキス。
これまでで、一番、甘い時間。
その瞬間、俺たちの関係は、明確に「恋人」へと変わった。
言葉はいらない。
互いの心が、深く、深く、繋がっているのを感じた。
ココロ視点
旅も、いよいよ最後の日。
ユウタお兄ちゃんと、二人きり。
「甘々タイム」って、どんな時間なんだろう。
少しだけ、不安。
でも、それ以上に、ドキドキする。
大阪の街は、賑やかで、美味しそうな匂いがする。
ユウタお兄ちゃんが、私の手を、ぎゅっと握ってくれた。
その温かい手の感触に、私は、心から安心した。
彼の隣にいると、私は、どんな困難も乗り越えられる。
そして、彼との距離が、どんどん縮まっていくのを感じた。
お好み焼き屋さん。
熱した鉄板の上でじゅうじゅう音を立てながら焼き上がっていくお好み焼き。それは、ずっと抑えてきた私の気持ちみたいだった。
香ばしいソースの匂い。
ユウタお兄ちゃんが、楽しそうにお好み焼きを食べている。
「うめぇぇぇぇぇ!」
彼の笑顔を見ると、私も自然と笑顔になる。
私も一口、お好み焼きを口に運んだ。
フワフワの生地。香ばしいソース。
こんなに美味しいものを、彼と一緒に食べられることが、何よりも幸せだ。
テーブルの下で、無意識に、ユウタお兄ちゃんの指先を探していた。
そして、そっと、触れる。
彼の指が、私の指に、絡み合う。
ドキッとして、顔が熱くなる。
言葉はいらない。
この瞬間が、全てを物語っている。
軽キャンピングカーに戻ると、外は、静かに夜が更けていく。
狭い空間。
ユウタお兄ちゃんが、私の隣に座り、髪を優しく撫でてくれた。
その柔らかさに、私を包み込む。
私は、自然と、彼の体に、そっと体を預けた。
華奢な体温。微かなシャンプーの匂い。
彼の心臓の鼓動が、トクトクと聞こえる。
吐息がかかる距離。
「ココロ、俺……」
彼の言葉を遮るように、私は、ゆっくりと顔を上げた。
彼との距離が、どんどん縮まっていく。
「これで、戻れなくなるかもしれない。」
私の心の中で、そんな声がした。
でも、私は、もう、戻る必要なんてない。
「でも――戻る必要なんて、もう、ないよね。」
彼の瞳が、私を、まっすぐに、見つめている。
そして、私の唇が、彼の唇に、触れた。
柔らかくて、温かい感触。
初めてのキス。
これまでで、一番、甘い時間。
その瞬間、私の心は、彼に、完全に、預けられた。
言葉はいらない。
彼の匂い。彼の体温。彼の息遣い。
五感の全てで、彼を感じる。
私とユウタお兄ちゃんは、もう、恋人同士。
この旅は、私にとって、最高の恋を教えてくれた。
<ユウタのVlog再生画面のコメント欄>
「甘々タイムとか聞いてない!尊死した!」
「ファーストキス!おめでとう!ユウタくん、ココロちゃん!」
「お好み焼き、二人の愛が詰まってるみたい!」
「もう夫婦じゃん!末永くお幸せに!」
<ココロのSNS(X)タイムライン>
**ココロの投稿:**
旅の最後の夜。大阪で、お好み焼きを食べました。忘れられない、甘い思い出。 #お好み焼き #大阪 #甘々タイム #恋
**コメント:**
「ココロちゃん、ついに恋人になったの!?おめでとう!」
「お好み焼きデート、素敵すぎる!」
「ユウタくんとココロちゃん、最高に可愛い!」
「これからも、二人のラブラブVlog、楽しみにしてるね!」
<ココロの心情>
お好み焼きは、甘くて、温かかった。ユウタお兄ちゃんとのキスは、私にとって、最高のプレゼント。この旅は、私を、愛すること、愛されることを教えてくれた。もう、何も怖くない。
<次回予告>
ユウタ:「ココロ、旅の思い出、最高のVlogにするぞ!」
ココロ:「……うん!」
ユウタ:「俺たちの新しい旅立ちだ!」
ココロ:「……楽しみ!」
第47話:そして、新たな旅立ちへ「もんじゃ焼き」のような未来




