第39話:日本縦断クライマックス!「京都の抹茶パフェ」と古都の誘惑(前編) (Day 127-130)
<ココロの日記>
10月11日 (Day 127)。
旅は、西日本へ。
京都に着いた。
なんだか、空気が違う。
ユウタお兄ちゃんの隣にいると、不思議と落ち着く。
もうすぐ、私の誕生日。
どんな旅になるんだろう。
ユウタ視点とココロ視点を交互
「ココロ、いよいよ日本縦断もクライマックスだぜ!」
俺はハンドルを握りながら、興奮した声で言った。
旅仲間たちとの再会は、最高の思い出になった。
感謝Vlogも、大成功だ。
そして、俺たちは今、西日本へと足を踏み入れた。
京都の古都の風情。
ここから瀬戸内海の多島美、九州の温泉へと、日本の多様な魅力を満喫していく。
俺のVlogにとっても、最高のクライマックスになるはずだ。
「……京都?」
ミラー越しにココロを見ると、彼女は少しだけ不安そうに首を傾げた。
無理もない。京都は、東京とはまた違う、独特の雰囲気がある。
歴史と伝統が息づく街は、ココロにとって、刺激が強すぎるかもしれない。
「そう!次は京都だ!抹茶パフェ、食いまくるぞ!」
俺がそう言うと、ココロの顔が、パッと明るくなった。
「……楽しみ!」
食い意地は、相変わらずだな。
その反応に、俺は思わず笑みがこぼれた。
京都の街は、古都の風情に満ちていた。
石畳の細い路地。歴史を感じさせる町家。
着物姿の観光客が、行き交う。
「わー、すごい!」
ココロが、珍しく大きな声を出して、目を輝かせた。
その姿に、俺は胸が温かくなる。
人混みは、まだ少し怖いようだが、その好奇心の方が勝っているみたいだ。
京都での移動は、バスや電車を使うことが多かった。
清水寺や金閣寺、伏見稲荷大社といった有名な観光地を巡る。
ココロは、K-1 IIを構え、夢中でシャッターを切っている。
彼女の撮る写真は、いつも俺の想像を超えてくる。
古都の静寂さや、歴史の重みを、彼女ならではの感性で切り取っている。
その姿を見ていると、俺は、ココロの成長をひしひしと感じずにはいられなかった。
この頃、ココロの様子が、少しだけ変わってきた。
何気ない会話の中で、ふと、ココロが、大人びた言葉を口にするようになったのだ。
「……もう18になったんだよ。」
それは、とあるカフェで休憩していた時のことだった。
俺が「ココロはまだ子供だな」と冗談で言った時、彼女は少し頬を膨らませて、そう呟いたのだ。
その言葉に、俺の心臓は、ドクンと大きく鳴った。
もう、子供じゃない。
一人の女性として、俺に、自分を見てほしい。
そんな、ココロの意識の変化が、その言葉の裏に隠されているように感じた。
その大人びた表情に、俺の恋心が、ますます募っていく。
いけない。いけない。
そう自分に言い聞かせても、もう、理性が追いつかない。
この旅は、俺たちの関係を、どこまで進めるつもりなんだろう。
ココロ視点
軽キャンピングカー『ひまわり号』は、知らない街を次々と通り過ぎていく。
窓の外には、新しい景色が広がる。
京都は、どこか、懐かしいような、不思議な空気が流れている。
たくさんの、歴史を感じさせる建物。
着物姿の人たち。
ここから、旅は西日本へ。
もうすぐ、私の誕生日だ。18歳。
大人になる。
なんだか、ドキドキする。
清水寺や金閣寺、伏見稲荷大社。
どこも、教科書でしか見たことのない場所ばかり。
K-1 IIのファインダー越しに見える世界は、本当に美しかった。
古都の静寂さ。歴史の重み。
そんなものを、写真で表現できるだろうか。
夢中でシャッターを切った。
ユウタお兄ちゃんが、いつも隣にいてくれるから、私は、どんな場所でも、自分らしくいられる。
とあるカフェで、休憩していた時のこと。
ユウタお兄ちゃんが「ココロはまだ子供だな」と冗談で言ってきた。
なんだか、それが、少しだけ、悔しかった。
私は、もう、子供じゃない。
そう思ったら、自然と、言葉が口から出てきた。
「……もう18になったんだよ。」
ユウタお兄ちゃんの顔が、一瞬、固まったのが分かった。
そして、彼の顔が、少しだけ、赤くなる。
私の言葉の裏にある、私の「女性」としての意識の変化。
彼が、それを、感じ取ってくれたのだとしたら。
なぜか、胸の奥が、温かくなった。
この旅は、私を、もっと、大人の女性にしてくれるのかもしれない。
この旅も、もうすぐクライマックスだ。
でも、私は、まだ、ユウタお兄ちゃんの隣で、この旅を続けたい。
これからも、たくさんの景色を、ユウタお兄ちゃんと一緒に見たい。
そして、もっと、彼に、私の気持ちを伝えたい。
それは、私にとって、初めての「恋」の始まりだったのかもしれない。
<ユウタのVlog再生画面のコメント欄>
「京都!最高の景色!ユウタくん、ナイスチョイス!」
「ココロちゃんの京都の写真、やっぱりセンスが違うね!」
「ココロちゃん、もう18歳か!大人になったね!」
「二人の関係、いよいよ進展か!?」
<ココロのSNS(X)タイムライン>
**ココロの投稿:**
京都に来ています。古都の風情、とても素敵です。私の写真、もっとたくさんの人に見てもらいたいな。 #京都 #旅 #写真
**コメント:**
「ココロちゃん、京都楽しんでるね!」
「ココロちゃんの写真、いつも感動する!」
「写真展、またやってほしい!」
「ユウタくんと京都デート、羨ましい!」
<ココロの心情>
京都は、美しくて、歴史を感じる場所だった。私は、もうすぐ18歳になる。ユウタお兄ちゃんとの距離も、どんどん縮まっていく。この旅は、私を、新しい私にしてくれる。
<次回予告>
ユウタ:「ココロ、京都には、美味しい抹茶パフェがあるらしいぞ!」
ココロ:「……抹茶パフェ?」
ユウタ:「そうだ!京都の甘味、堪能するぞ!」
ココロ:「……楽しみ!」
第40話:日本縦断クライマックス!「京都の抹茶パフェ」と古都の誘惑(中編)




