第32話:写真展への誘いと、新たな才能の発見!輝く「浅草雷門」(後編) (Day 102-105)
<ココロの日記>
9月14日 (Day 102)。
今日は、写真展の本番。
たくさんの人が、私の写真を見に来てくれる。
嬉しいけど、やっぱり、怖い。
ユウタお兄ちゃんが、ずっと隣にいてくれた。
私、頑張れた。
ココロ視点メイン
ギャラリーのドアが開く音がして、私の心臓が、ドクンと大きく鳴った。
写真展。
私の写真が、たくさんの人に見られる。
嬉しい。
でも、また、あの時のように、心ない言葉をぶつけられるのではないか。
そんな不安が、胸を締め付ける。
「ココロ、いよいよ写真展、本番だぞ!」
隣でユウタお兄ちゃんが、明るい声で言った。
その瞳は、私を、まっすぐに、信じている。
「……ドキドキする。」
私の声は、震えていた。
「大丈夫!最高の写真展にしてやろうぜ!」
彼の言葉に、私は、小さく頷いた。
ユウタお兄ちゃんが隣にいると、どんな困難も乗り越えられる。
そう、この旅で、私は知った。
ギャラリーには、次々と人が入ってくる。
私の写真が、壁に飾られている。
美瑛の丘。夕張メロン。いくら丼。
旅の途中で、私がK-1 IIで切り取った、たくさんの「世界」。
人々が、私の写真の前で足を止め、じっと見つめている。
そして、「すごい」「感動した」「この感性、素晴らしい」
そんな、温かい声が聞こえてくる。
私は、ユウタお兄ちゃんの陰に隠れるようにして、人々の反応を見ていた。
すると、一人の女性が、私に話しかけてきた。
「ココロさんですか? 私、SNSでいつもあなたの写真見てます!本当に感動しました!」
その言葉に、私は、思わず涙が溢れそうになった。
私の写真が、誰かの心を動かした。
その喜びが、私の心を、温かく満たしていく。
もう、怖くない。
自分の才能が、誰かの役に立つ喜び。
それは、私にとって、何よりも大切なものだった。
ユウタお兄ちゃんも、ギャラリーの担当者や、訪れた人たちと、楽しそうに話している。
私の写真について、熱心に説明してくれている。
「ココロが撮る写真は、そこに魂が宿ってるんだ。」
彼の言葉が、私の心に、温かく響く。
この人は、いつも、私を信じてくれる。
私の才能を、誰よりも理解してくれている。
そんなユウタお兄ちゃんの姿に、私は、心から感謝した。
写真展は、大成功だった。
たくさんの人が、私の写真を見て、感動してくれた。
メディアの取材も受けた。
「ひきこもりJK、旅Vlogで写真家デビュー!」
そんな見出しが、ネットニュースに躍る。
私が、社会と、完全に繋がった瞬間だった。
写真展を終え、俺たちは浅草へ向かった。
浅草雷門。
今回の旅の、一つの区切りとなる場所だ。
巨大な提灯がぶら下がった雷門をくぐると、仲見世通りには、たくさんの店が軒を連ねている。
その活気は、私の心を、高揚させてくれる。
浅草寺の参拝中、おみくじを引く際、ユウタお兄ちゃんの手と私の手が、偶然、触れ合った。
その温かい感触に、顔が熱くなる。
引いたおみくじは、「大吉」。
この旅が、私に、最高の未来をくれる、そう思えた。
浅草雷門を後にし、ひまわり号で移動する。
東京の夜景が、窓の外に広がっている。
ユウタお兄ちゃんが、隣で優しく微笑んでくれる。
写真展の成功を祝い、感謝の気持ちから、私は、思わず彼に抱きついた。
彼の華奢な体温や、高揚した息遣いを強く意識する。
彼の腕の中で、私は、心から安堵した。
この人となら、どんな未来も、怖くない。
この旅は、私に、新しい世界と、そして、新しい私を、見せてくれる。
<ユウタのVlog再生画面のコメント欄>
「ココロちゃんの写真展、大成功おめでとう!」
「私も写真展行ったよ!ココロちゃんの写真、本当に感動した!」
「ユウタくん、ココロちゃんの才能を引き出すプロだね!」
「浅草雷門!東京のVlogも最高だった!」
「二人の絆、もう夫婦じゃん!尊い!」
<ココロのSNS(X)タイムライン>
**ココロの投稿:**
写真展、無事に終了しました。たくさんの方に来ていただき、本当にありがとうございました。ユウタお兄ちゃんにも感謝です。 #写真展 #浅草 #旅
**コメント:**
「ココロちゃん、お疲れ様!大成功おめでとう!」
「ココロちゃんの写真、見れて本当に良かった!」
「ユウタくんとの絆、素敵すぎる!」
「次回の写真展も楽しみにしてるね!」
<ココロの心情>
写真展は、私に大きな自信をくれた。たくさんの人が、私の写真を見て喜んでくれた。ユウタお兄ちゃんが、いつも隣で支えてくれるから、私は、もっと強くなれる。浅草雷門のように、私も輝けるかな。この旅は、私にとって、最高の宝物だ。
<次回予告>
ユウタ:「ココロ、なんか最近、Vlogのコメント欄、荒れてるんだけど……」
ココロ:「……え?」
ユウタ:「心ない批判の声が、増えてるんだ。」
ココロ:「……怖い。」
第33話:炎上騒動と、「名古屋コーチン」のように固まる絆(前編)




