第21話:旅の出会いと、小さなコミュニティ!「ずんだ餅」が繋ぐ友情(前編) (Day 68-70)
<ココロの日記>
8月11日 (Day 68)。
今日は、新しい人に会う日。
ユウタお兄ちゃんは、嬉しそうだった。
私は、まだ、少しだけ怖い。
でも、ユウタお兄ちゃんの隣にいると、大丈夫な気がする。
どんな人たちなのかな。
ユウタ視点とココロ視点を交互
「ココロ、なんか、新しい旅仲間が来るらしいぞ?」
俺は運転席で、ご機嫌な鼻歌を歌っていた。
北海道での企業案件も大成功。聖地巡礼も、ココロの純粋な感性のおかげで、大バズりだ。
おかげで、俺のVlogのチャンネル登録者数は、うなぎ登り。
そんな俺に、とある旅系のインフルエンサーから連絡が来たんだ。
「もしよかったら、東北で一緒にVlog撮りませんか?」って。
こりゃ、渡りに船だ。新たな交流は、コンテンツの幅を広げる最高のチャンス。
それに、ココロにとっても、新しい世界に触れるきっかけになるはずだ。
「……仲間?」
ミラー越しにココロを見ると、彼女は不安そうに首を傾げた。
そうだよな。ココロにとって、「仲間」とか「友達」とか、そういう関係は、しばらく縁遠かっただろうし。
「ああ。他の旅系Vloggerとか、キャンピングカー仲間とか!」
俺は興奮して、ココロに説明した。
ココロは、不安そうな顔で、じっと俺を見ている。
「……人、多い。」
か細い声だったが、その言葉には、はっきりとした拒絶のニュアンスが込められていた。
そうだよな。無理もない。
いくら旅で慣れてきたとはいえ、いきなり知らない人たちと交流するのは、ココロにとって大きなハードルだろう。
「大丈夫だって! みんな、すげー良い奴らだから! 俺がちゃんとついてるから、心配いらねぇって!」
俺は、ココロの不安を和らげるように、努めて明るい声で言った。
ココロは、まだ戸惑っていたが、ゆっくりと頷いた。
約束の場所に着くと、すでに何台かのキャンピングカーが止まっていた。
中には、俺より年上に見えるベテラン夫婦キャンパー。
そして、同年代くらいの、若手で勢いのあるVlogger。
彼らは、俺たちを見つけると、満面の笑みで駆け寄ってきた。
「ユウタくん! 待ってましたー!」
「わー! ココロちゃんもいるー! めっちゃ会いたかった!」
俺は、彼らと楽しそうに挨拶を交わす。
ココロは、俺の背中に隠れるように、俯いたままだった。
人見知り。警戒心。
当然の反応だ。
ココロ視点
ユウタお兄ちゃんが、知らない人たちと楽しそうに話している。
たくさんの、大きな声。
私に向けられる、好奇の視線。
体が、また、固まっていく。
逃げ出したい。
そう思った。
「ココロちゃん、初めまして! 私、旅Vloggerのミキだよ!いつもVlog見てるよ!」
私より少し年上くらいの女性が、屈託のない笑顔で話しかけてくれた。
彼女は、ユウタお兄ちゃんと同じ、旅系のVloggerらしい。
その明るさに、私は一瞬、怯んだ。
でも、彼女の瞳は、どこか優しくて、怖くない。
「ココロちゃんが撮る写真、本当に素敵だよね。美瑛の丘の写真、感動したよ!」
そう言って、私の写真を褒めてくれた。
私の写真。
誰かに、褒められること。
その言葉が、私の心に、温かい光を灯してくれた。
ユウタお兄ちゃんが、私とミキさんの間に立ち、少しだけ距離を取ってくれた。
「ココロは、ちょっと人見知りなんだ。ごめんな。」
彼の優しい気遣い。
ミキさんは、そんなユウタお兄ちゃんの言葉に、「大丈夫だよ!」と笑ってくれた。
その日、俺たちは、新しい旅仲間たちと、共同でVlogの撮影に挑戦した。
普段、一人でコンテンツを完結させている俺にとって、他のVloggerと協力するのは、新しい経験だ。
情報交換。共同撮影。
彼らとの交流は、俺のVlogの可能性を広げてくれる。
<ユウタのVlog再生画面のコメント欄>
「ユウタくん、新しい仲間と楽しそう!」
「ココロちゃん、ずんだ餅食べてる!可愛すぎ!」
「旅仲間との交流、見てるこっちまでワクワクする!」
「もしかして、ユウタくんとココロちゃんって、付き合ってるの!?」
<ココロのSNS(X)タイムライン>
※第21話時点では、まだ投稿を再開していないため、コメントは表示されません。
<ココロの心情>
新しい人たちと話すのは、まだ怖い。でも、みんな、私の写真や、私自身のことを、温かく見てくれてる。ユウタお兄ちゃんが、隣にいると、安心する。この旅は、私に、たくさんの「繋がり」を教えてくれる。
<次回予告>
ユウタ:「ココロ、旅仲間との交流、どうだった?少しは慣れたか?」
ココロ:「……うん。ずんだ餅、美味しかった。」
ユウタ:「だろ? よし、じゃあ、今度はみんなで、あれ、やってみるか!」
ココロ:「……あれ?」
第22話:旅の出会いと、小さなコミュニティ!「ずんだ餅」が繋ぐ友情!(中編)




