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魔法少女秋山紫

今夜の亜紀と美麗のコンビネーションはばらばらだった。間違いなく昨夜の出来事が影響している。見学の紫ちゃんもはらはらして見ている。名古屋でイービルと対峙した時にはっきりと感じたんだがあんなものが徘徊する世界になったらみんなうつになり動けなくなる。実はわたしはうつを患っている。明るく振る舞い隠すことでなんとか社会不適合者であることを隠しているだけだ。

「元山さん、お二人どうしちゃったんですかね。この間見た時と全然違います」紫ちゃんが心配そうに尋ねてきた。

「念のためこれ持っててもらえるかな。振るだけで変身できる。危険が迫ったら私が体当たりしてなんとかする」紫ちゃんの武器である刀を手渡した。紫ちゃんは唇をぐっと噛みしめそれを握った。

「亜紀、美麗戻って来い。交代だ」そう言って二人をひとまず戦闘から離した。私は剣を振り悪役令嬢の相手役のようなけったいな衣装になった。紫ちゃんも刀を振った。彼女は白光に包まれてから白い魔女帽子、へそ出し半袖セーターとブルマドロワ姿になった。

「空から距離を置いて戦闘の手助けをして欲しい。その刀は振っただけで敵にダメージを与えるはずだ。私は真っ直ぐ敵に向かって特攻する」紫ちゃんに説明をしつつ私は既に全速力でイービルに立ち塞がった。

「パラノイアシュート!」剣は青い焔を帯び変則的な動きでイービルを攻撃した。ある程度敵が消耗したところでパンチを放つとかなり後ろに後退した。私の力では殲滅することはできないので紫ちゃんに頼んだ。

「斬鬼滅殺!」紫ちゃんが叫びながら刀を振ると三日月型の刃が放たれイービルは真っ二つになって消滅した。

早い時刻だったので会社に戻り戦闘報告書を作りその後紫ちゃんを労ってから家に帰した。亜紀と美麗には反省会と称して地下の部屋に来るよう伝えた。

「会社を辞めようと思う。大学卒業から2年ちょっとなのでまだ大手に入れるかもしれないから」と二人に伝えた。

「秀樹さん居ないならわたしも辞めます!今日の戦闘不甲斐なくて本当にごめんなさい」亜紀は泣き出してしまった。

「俺が辞める。お前は残って亜紀の面倒をみろ」美麗は小声で言った。

「いやそれはダメだ。君たちは立派な戦力なんだ。それに今日の混乱は私的なことで二人を振り回してしまったからだ。だから責任は私が取る」美麗も泣き出していた。

「お取込みのところ悪いけど私からちょっといいかな」社長が珍しく介入してきた。普段は権限を私に預けてて口出すことはしない人だった。

「亜紀ちゃんと仲谷さんは二人とも元山くんに好意がある。これであってるかな」と社長が言うと二人とも首を縦に振った。

「元山くんはモテるからね。それなのに妙に責任感とか言い出すのでいろいろと面倒くさい人だよね」社長はわりと辛らつだった。

「彼は女たらしではないよ。前に恋愛の話を聞いた時に自分から女性を振ったことはないと言ってたし。だから信用していいよ彼のことは。女の子を次々と乗り換える男はみんな相手の悪口言いながら切っていくものだしね。優柔不断っていうかなり大きな欠点も持ってるようですが」ほほほと笑いながら社長が言うと二人はホッとしたようだった。私は完全に見透かされていて恥ずかしかった。

「社長、私は亜紀さんと一緒に居たいです。それは最初からずっと変わらない。ですが仲谷さんのこともきちんと振れないどうしようもない奴です。二人の未来を考えたら別れた方がいいと思い…」ふーんとみんなを眺めながら社長が二人の中学生に元山君をどう思っているのかと聞いた。

「誠実で優しい人だから好き」亜紀が最初に答えた。

「最高にイカス奴だから諦めきれない」次に美麗が言った。

煙草に火を付けながら社長は二人の顔を交互に見て煙を吐きながら言った。

「こんなに想われていたら振りようがないじゃないか。むしろこの状況で振れるような人だったら採用してないよ。3000倍の倍率勝ち抜いた元山君は誇っていいですよ。我が社の誇りだ」社長の3000倍と聞いて二人は驚いていた。

「イービルが何故存在するかしってるかい?アレは我が国固有の怪異なんですよ」社長は語った。他国には居ないと聞いて驚いた。イービルが女を求めて徘徊してるのは分かっていたが、は、そうか。

「そう。我が国はステディ、つまり恋人か伴侶がを持ってる割合が50%しかない。世界平均は80%だ。年間性交回数も世界平均と比べて格段に少ない特殊な国なのだよ。性欲が強い男性の満たされない思いが怪異化したのがイービルなんですよ」

「魔法少女全員が変身でえっちな格好になるのは彼らを惹きつけるためなんだよ。そして君たちが彼らを消滅させることで満たされてイービルは消える。とそういうことですよね社長」私は質問した。

「ほぼ合ってますね。ただ満たされて消失してるのかどうかは研究段階で今はわかってないかな」社長の言葉に亜紀と美麗は驚いた顔をしてお互いを見た。

「だから君たち三人はとても健全なんだ。亜紀は初日から元山くんを家に誘うほど積極的で、元山君はいつも亜紀の魔法少女姿を性的に興奮しながら見てて美麗くんは彼女居る男性を諦めきれなくて車の中であんなことしてしまうほどなんだからね」ん?アレを見られてた!?え。

「ちょっと待ってくださいね。昨晩のこと見てたならちゃんと言ってください。亜紀が不安になります」社長は一部始終をカメラで盗撮してたのか… 

「いえ言わないでいいです。お風呂でもやってましたが美麗さんが性的に誘惑したんですよね。だから秀樹さんはしょうがなく手を出したということですよね」わたし知ってますとばかりに…

「しょうがなくない!手出してないからね。手を出し掛けたのは亜紀だけです」もうぶっちゃけるしかなかった。

「健全でいいですね。ですが男女を巡る問題はある点を超えると嫉妬や憎悪になり犯罪に繋がることもあるんです。そこで私からの提案なのだが二人と同時に付き合うのはどうかな。ただ元々我々はホモサピエンスになる前から一夫一婦制だったらしいんです。自然の摂理に逆らうことになりますが浮気という手段で多数と付き合ってる方々も大勢います。君たち二人は浮気ではなく恋人として付き合ってみたらどうだろう。そして望むなら我が社の給料なら二人同時に養うことも十分できます。最も元山君のご実家のお金でもできそうだがね」

あまりにも突拍子のない話で断ろうとしたら亜紀が手を上げて賛成ですと言った。美麗は黙っている。

「亜紀の許しが出たから決めた。美麗とも付き合う。二人を天秤には掛けないしもう振ったりしない。どちらも。お別れは亜紀、美麗の方から俺に言ってくれ」それと今日から二人とも私の家に住んでください。


あまりにも疲れたのでもう電車省いてタクシーで帰ることにした。亜紀と美麗がなにやら話合っていた。

「いいのかよお前は。お前がダメって言えばあいつは絶対に自分のモノのなったんだぞ。それに二人同時で浮気じゃねえって想像もつかないんだが…」美麗は困惑していた。

「じゃあ聞くけど美麗ちゃんは本気で秀樹さんをずるして盗ろうとしたの?そういうことできないよね。ただ捨てられるのが怖くて必死だったんだよね。それくらいわかるよ」美麗は頷いた。

「盗む気はなかったが誘惑してごめんな。昨日振られた後怖くなったんだ。涙が止まらなくなった」


家に帰ると私はビール飲んで一人で寝室に入って行った。二人も続けて入って来た。三人も一緒に寝られないよと言ったのに二人ともベッドにもぐりこんできた。

「身体触っていい」私は二人に聞いた。

亜紀はパジャマをはだけブラの上から私の手を取って胸を触らせた。

「それ、昨日美麗がしたやつ」と言うと怖い顔で彼女を睨んだ。美麗は昨日と同じじゃ何なんでと言いながらブラの下に私の手を取って入れた。乳首気持ちいいな、いつ以来だろうと考えていた。亜紀がふくれっ面してたが気持ち良かったので寝てしまった。







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