彼女たちと一緒に(最終回)
秋葉原の死闘から9カ月が経とうとしていた。由紀子は高等部に進学、亜紀は中学三年生になり受験生になった。紫は生徒会長二期目を迎え多忙だった。美麗は高校には行かず高卒認定試験を経て大学を目指すことになった。イービルは弱いのがたまに来るくらいだったが稼ぎは凄くいいので皆バイトは止めなかった。東京はかなり平和になったので名古屋、大阪に出張退治することも多くなった。私は何をしでかすか分らないので皆から出撃禁止措置を命じられていた。
皆と一緒に海に来たかったので江の島の近くに別宅を買ったので今日はその報告をしたいと思う。浜辺まで徒歩10分なので皆この家で着替えてから海に行くことになった。亜紀がブルーのセパレート、美麗はピンクのセパレートにパレオを巻いている、紫は白のワンピ、由紀子はピンクのセパレートだった。フリルとかそういうのは省略する。
「この家やたらと風呂でかくないか」美麗が疑問の質問をした。お前俺らが入ってる時に乱入するつもりだろうと的確に当ててきたけど皆で快適に使って欲しいからということで押し通した。四人を連れて出掛けるのは通報危機があるので先に浜辺に向かった。傘とビーチチェイスを準備して四人の彼女たちが来るのを待ってる間に寝てしまった。目を覚ますと皆で日焼け止めを塗っていたので手伝いたかったがそれは自重した。中等部二年生になった紫だが相変わらず幼く小学生に見えた。
「その小学生相手に興奮してる人は通報ですよね」と相変わらずだった。亜紀、美麗、紫はビーチボールで遊んでいたが亜紀はこちらに残ったのでレモンスカッシュを渡した。夏の空は眩しく水平線は何処までも伸びているようだった。
「私は今が一番幸せなんだが亜紀にとってはそうではないかな」難しい質問を投げかけた。
「確かに最初は秀樹さんと二人で過ごすことが夢だったけど美麗ちゃんの優しさや紫ちゃんと由紀子さんの情熱を見て自身が成長することが出来ました。紫ちゃんには勉強も教わってますし幸せです」と言う返事が返ってきた。「死の淵から生還して俺たちの絆も深まったよね」私は素直にそう言ったら亜紀も頷いてくれた。
「亜紀ちゃん、変わりますから遊びに行ってください」と由紀子が言うと亜紀は頷いて美麗と紫に合流した。「ありがとう由紀子。お前も俺と二人で一緒にここに来たかったんじゃないか」亜紀と同じ質問をしたら素直に頷いた。
「でも亜紀さんの命がけで秀樹さんを守ろうとする姿を見て独占してはいけないと思いました。それにあなたは今でもわたしを変わらず愛してくれるのだから満足なんです」由紀子の言葉に偽りはなさそうだった。美麗と紫が呼びに来たので由紀子と一緒に海岸に行くことにした。二人用ビーチボート二つを抱えて。紫はまたしても筋肉を見ていた。今日は腕だけじゃなく全身を。
「筋肉好き過ぎだろお前」と美麗が紫に言った。当たり前です。筋肉とお顔が殿方の命なのです。と自説を説いた。「美麗は今の生活楽しいか」シンプルに聞くと
「お前と一緒ならどんな形でも嬉しい。愛しているからな」と言いながら顔を真っ赤に赤らめた。ありがとう美麗、嬉しいと感謝の言葉を返した。二人づつボートに乗せて私は遊泳で沖に出ることにした。一年前から煙草を吸っていたので息が持たず何度もボートに摑まった。
帰りは運動神経のいい美麗がボートを降り泳いでくれたがその平泳ぎに欲情してしまい飛び込んで彼女の下に回り込んで胸を触った。水中で美麗に殴られた。その後何食わぬ顔でボートに戻ったのだが紫にはバレていた。紫はああ見えて運動神経はいいのですいすい泳いだが今度はボートで美麗と雑談してたらものすごく怒っていた。美麗に行ってこいと言われ渋々紫の下をくぐりいたずらしようと思ったのだが触る場所がないので再びボートに戻った。すると紫が脱ぎ始めたのでまた飛び込み胸を触りながら水着の紐を元に戻した。
「相変わらずですね」と亜紀と由紀子は動揺することなく私を見ていた。
そうこれが私が選んだ四又の楽しみ方だった。彼女が四人だから四倍遊んでいるわけではない。たぶん一人の方がもっと過激なことをたくさんしている。四人だからわりと軽めのエッチなのだ。どうしてもしたい時は元由紀子の部屋に呼び本格的致すけど滅多にない。そもそも由紀子との思いでがある部屋なので節度あるエッチをしている。
間違えているかどうかの判断はもうすることをやめた。例えば重婚はできないので一人としか結婚できない。嫡出子になれない子を産んでしまったらその子は傷つくだろう。ならば重婚できる国に行ってしまえばいい。通い婚ではなく。法律は国によって違う。例えば猟奇レイプ殺人をしても未成年なら我が国は無罪だ。マリファナはこの国では禁止されているからいけないことと持論を偉そうに語る輩がSNSにはたくさんいるが欧米ではまず逮捕されない。にもかかわらずこの国のポリは逮捕するのはあまりにも不自然だ。語れば有り過ぎるのでこれ以上は言わない。
私はラスプーチンではない。爛れた性を弄んだりなどしない(たぶん)文句がある奴は法律抜きで語ろうじゃないか。蹴りに変わる可能性もあるがな。
「えっちなことがしたいです!」いきなり節度を破ったのは一日中四人の水着姿を見たからだ。海岸デートを彼女としたら普通ならかなりの割合でそういうこと致す。この辺はそういう宿が多かったはずだ。だが私には四人も彼女が居るの誰かに決められない。君に決めた!ってご指名も困難だ。なので不貞腐れて寝ようとしたら女神が居た。
「わたしはいつでもOKと最初から言ってます。お風呂入って来るので待っててくださいね」そういうと紫は脱衣場へ歩いていった。
「俺も可能なら応じると言った」そこで待ってな。美麗も紫の後を追った。
どきどきしながら待っているが四人の誰かと致すとしても他の三人の目が気になって怖い。慌てて脱衣場に行って中止を宣言してまたふて寝した。夜風に当たって気を紛らわそうとして布団を抜け出すとふすまの向こうでは対策会議が開かれていた。
「別の場所に移動しないとあいつ落ち着かないし俺らもしやすいから難しいな」美麗が正論?を言った。「紫以外の方は出て行ってください。30分でやり遂げます」と言ったら美麗のげんこつが飛んだ。
私は結論が出たので割り込んで言った。
「一人で致すので見にこないでね。四人全員とかそういうことされたら恥ずかしさで死にます」皆に伝えた。四人彼女が居ると言うことは苦難もしょい込むので仕方がないのだ。そういうと浴室へ向かった。
身体を洗っていたら平たいものが背中に当たった。これは間違いなく紫だ。
「待って待って、滅茶苦茶恥ずかしいのでやめてください。妙なこと口走って悪かった許して」すると亜紀が顔を出して来た。
「一番そういうことしたいのが紫ちゃんでしたので選ばれました。お風呂でもできるぞって美麗ちゃんが言ってたので。紫ちゃんに恥をかかさないでね」というと脱衣場から出て行った。振り向くと紫が裸で居たので急いでお姫様抱っこで湯船に連れていった。暫く横に居てもらい身体をまさぐらせてもらった。左手を脇から背中に回し溺れてしまわないよう慎重に上半身を湯舟から出し丁寧に乳首を中心にお腹や首を舐めながらキスをした。あっあっっと声を上げながら気持ち良さそうだ。その後お子様抱っこをして持ち上げ大事なところを丁寧に舐めてあげた。湯船プレイを20分ほどで切り上げ洗い場のお風呂マットの上に下ろし横たえた。痛い思いをしなくて済むよう。石鹸で前を全部洗ってあげた。これだけで紫は果てそうだったのでペースを落としゆっくり大事なところに自分のアレを挿れながらキスをしてあげた。ほんとはGやクリとかいろいろなところを触ってあげたかったけど一緒にイきたいので諦め、腰の動きや胸をまさぐることで調整した。紫の息が徐々に荒くなったので一気に上下運動の速度を上げてイかせ自分もイった。そして気持ち良過ぎたのでもう一度やった。
風呂から出ると紫と手を繋いで皆の居るリビングに戻った。その後リビングでソファに腰掛けたが紫は腕を組み絶対に離そうとしなかった。キスを要求されたので皆の前で何度もした。この行為を恥ずかしいと思うことはだいぶ前にやめた。他の子がいてもイチャイチャしたりもする。四人の彼女を持っているという決意でもあった。そうは言っても羞恥心や嫉妬は必ず芽生える。しかしこの狂った関係を維持したいと思っている。皆のことを愛しているから。
イービルに関してわかったことはアレが疑似人格の実体化であることだった。秋葉原での人型は喋れるはずなのに私を恐れ黙ったままだった。極端な閉鎖的世界を持っていて主にオタクの精神体だった。社交的であることに価値がそれほどあるとは思えない。だが閉ざされた世界で性欲を持て余すというのはわりと悲劇的だが近年そういう男が増加し過ぎてて顕現したのだ。倒してもその精神の持ち主たちは満たされることはない。だが拡大の連鎖はある程度止められる。そのために今でも日夜彼らを倒すのだ。
「亜紀ちょっと散歩しないか夜の海辺を」亜紀は頷いて小走りにこちらに来た。
もう閉まった海の家の階段に私たちは座った。人気のない海辺で波の音が聞こえて来て心地よかった。最初に亜紀に逢えて良かった。振り回して泣かせてしまったけど最初の気持ちはまだここにあると言って右手を胸の真ん中辺りに置いた。亜紀は懐かしそうに眼を瞑って思い出そうとしていたので不意打ちキスをした。「これからもよろしくお願いします」亜紀がそう言ったので右手の親指をビシッと上げた。この不確実な世界ではなにが起こるかは分からない。一番私が強く願っているのは「終わらせたくない」という気持ちだった。ネガティブの沼に落ちたら助けてくれる彼女たちがいる。頼られたいけどだらしないので頼りながらこの先も歩いて行こう
~fin~




