錯綜する想い
「また亜紀先輩を泣かせましたね。紫は知ってます」ソファで後ろ向きにふて寝してたら紫が口撃してきた。亜紀に迫って断られたことを紫に話した。良く考えたら当たり前で他の女の子で発情してそのまま亜紀を抱こうなんて身勝手にも程があった。
「紫は構わないのでレッツメ―クラブしましょう」衣服を脱ぐ音がしたので今変な事したら一生嫌いになると言ったら紫は急いでスウェットの下を穿き直した。
とにかく欲求不満が酷すぎた。美少女二人を彼女にして最後まで致せないことに耐え切れなくなってる自分がいることを紫に伝えた。
「もう一度言います。紫はOKなのでわたしだけを恋人にしてみたらどうでしょう。この間の旅行より素敵な気持ちになれるのなら断る理由なんてないので」魅力的な提案なので検討しておきますと小声で言った。
思いがけない返事だったので紫は驚いたが、わたしのことを一番好きと言ってくれた訳ではなく性欲を満たしたいあまりの発言だと気づいた。
「由紀子先輩は先生が亜紀先輩たちを捨てて恋人になってくれと言われたらどうします」湯上りに突然衝撃的な質問を振られ由紀子は絶句した。好きではなくむしろ女癖で嫌いに近い。けれど見た目はよく小柄な部類だががっちりしていていい大学も出てるお金持ちのお坊ちゃま、と考えたら超が付く優良物件でもあったので思案してみた。
「紫がなんでこんな質問をわたしにしてくるのでしょう。あなたはは間違いなく先生が好きでしょう。だから今の質問の返事はNOです。かわいい後輩の好きな人を盗るっていうのは無理です」だそうですよ元山先生と鬼畜紫に言われた。私は今何も言ってないのに由紀子に振られている…
下半身が収まったのでソファに座り直した。
「元々は亜紀とだけ付き合っていたかった。でも美麗のことも段々好きになったから二人と交際してる。二人とも幸せにしてあげたいと思っていたけど魅力的過ぎてもう我慢が限界なんです下半身的に。美麗とキスしてその後亜紀に迫る。こんなこと許されるわけないね。と今思ってたんです」中学生に話す内容じゃないんだけどありのままを言ってなんて言われるか聞きたかった。
「まずは自分がどうしたいか考えるべきです。一人に決めるとか。それは付き合った順番である必要はないと思いますよ。例えば紫のことも考えてあげてみてもいいはずです」由紀子は真面目に答えてくれた。
「この問題を亜紀と美麗に改めて相談してみようと思います。ありがとうございました」と言ってリビングを後にした。
「由紀子会長は元山ハーレムに入るご予定ないんですか」紫が聞いてきたのでお茶をこぼしそうになった。
「特に誘われてるわけでもないのにあり得ないでしょう」むせながら由紀子は答えた。
美麗の部屋をノックすると入れと言われたのでお邪魔することにした。亜紀もここに居た。
亜紀にさっきのことを謝罪した。あまりにも無神経だったと。亜紀はもう大丈夫って言ってくれた。
そして核心の言葉を二人に問いかけた。
「好きっていうのが性欲に直結しちゃうんだ。男、いや俺にとっては。そう遠くない日に俺は無理矢理でも二人のどちらかか両方を抱こうとするだろう。だから俺はここを出て行って別の部屋を借りる。勝手な俺をいつでも振っていい。これは俺の結論だ」美麗はすぐに答えた。
「お前が出て行くなら俺は付いて行く。お前が求めて来たら可能な日は受け入れる。ただし他の女は入れねえ。これが俺の結論だ」そういうと美麗はキスをしてブラを外し胸を開いて赤子のように乳首を吸わせてくれた。
「だから出て行くことはないぜ」!?言ってることが矛盾してるんじゃあ… 亜紀がこっちに手招きした。膝枕してくれると。言われるがままに膝に横たわると亜紀はパジャマのボタンを外しブラを取った。
もう欲しくてしょうがない俺は手を伸ばし何度も胸を揉んだ。幸せだった。
「秀樹は出て行かないで。長いこと受け入れてあげなくてごめんなさい。美麗と気持ちは同じだから」この返答も予想してなかった。私は安堵して感謝の言葉を述べた。
そしてもう遅いから寝ようか。明日は授業時間半分にすると言って美麗の部屋を出て行った。
コンコンと私の部屋のドアを叩く音がした。美紀か美紀かと思っていたら紫だった。
「どうやら結論が出たみたいですね。お顔がすっきりとしています」紫は分析した。私のベッドに勝手にもぐりこんで手招きしている。なにか策略がありそうで怖かった。と思いつつ亜紀と美麗との絆を確認した今なら問題ない。添い寝くらいならしてもいいだろう。と思ってベッドに潜り込んだ瞬間両手に手錠を掛けられた。
「まだこんなに固くなってるなんて結局欲望は満たされてないじゃいですか。わたしは全てOKと言いましたよ。その証拠を見せてあげます。小さな胸を身体に押し付け何度も上下させた。必死に身体を伸ばしキスして来る。そして紫は仕上げに入った。腰を振りながら私のモノに自分のアソコを何度もこすりつけて入り口を探していた。亜紀と美麗で興奮していた私は勃起を抑えることが出来ない。もうすぐきっと繋がってしまう。それはダメなのに抵抗できない。これですべてがおしまいだと思った」
「助けて!亜紀、美麗!!」
すぐに亜紀が飛んできた。鍵が掛かってはいなかったのが幸いし手錠の鍵を渡すよう紫を脅して鍵を手に入れ外してくれた。美麗と由紀子もやってきた。見ればすぐにわかる状況に苦々しい顔をしていた。
紫の企みはまたも失敗し裸のまま衣服を持って寝室に行った。
「お前には言ってなかったっけ。紫は魔性なんだよ、決して1mmも油断するな」美麗が言った。
「これで終わるとは思えません。この家を出禁にするとともに油断を完全に絶ってください」
由紀子は紫を追った。寝室に居たので入っていった。
「いくらなんでもめちゃくちゃよ。逆レイプも犯罪だからね」と紫をたしなめた。
「こんなに好きなのになんでわたしだけ悪者になるの。二人に完全に取られる前に既成事実を作りたかっただけです。あの人の子供なら来年できてもわたしは育てる覚悟なんだよ」大声で紫は泣いていた。これが最強無敵の本性か… 激しく情熱的な紫に由紀子は嫉妬すらしていた。
あれほどのことがあったのに元山先生は授業プリントを作っていた。紫の分も。由紀子と紫は夏休み中で早く付いたので訓練室に行った。紫は更なる必殺技を試していた。理由はわかる。美麗を完全に差をつける技の開発だ。実際魔力の爆発力では圧倒しているのだから。夏休みの補講に追われる亜紀は随分遅かったので謎の地下室で連携技のイメトレをすることにした。
「言ったろ。紫は魔性だって。亜紀一人じゃあいつを取られてたんだから俺に感謝しろよな」亜紀は頷いた。
「絶対に諦めねえっていう恐ろしいまでの意志を感じる。魔法じゃ勝てねえし仕事が終わってから送ってもらえるんだからぜってえやばい。運転中に車のハンドル持ってラブホ向かうように仕向けても全然おかしくない女だ。とにかくイービルどころじゃない最強の敵だってわけだ」息まく美麗。
「美麗もわりとなりふり構わなかったよね。結局そういう子が強いんだね」亜紀はため息をついた。
敵は明らかに強化されている。理由は分からないが行き場を失ったリビドーが増加しているのかも知れない。それにそろそろ人型が出てもおかしくないと思っている。相手が人間の形をしていても殲滅する心が必要だ。紫、美麗は大丈夫だろう。亜紀と由紀子は心の中で対話できる相手を滅する覚悟を持つようメンタルを鍛えてくれ。技量がその自信を生み出すと考えている。
今夜のイービルは予想以上に早く人型だった。恐らく戦闘力は高くない。ただ対話型なら要注意だ。
「秀樹の予想当たったな。倒したら最高のサービスしてやるから待ってな」美麗が飛び出した。稲妻に包まれ清楚な黒ワンピに変身した。「ライトニングアタック!」大技を避け細かい攻撃を浴びせて行く。次は由紀子だった。黒包帯からメッシュのくのいちに変身、タイツも悩殺タイプだ。「固有は使わずライフル狙撃を3点バーストで行う魔力節約攻撃をで今日は行くつもりだ」
新体操のような踊りから青いミニスカと極薄ノースリーブに変身する美麗。二人の火力不足を補うようにホーリーエクスプロージョンを浴びせた。ダメージはけっこうなもので人型イービルのライフ的なにかを削る。
紫は動かない。まだ見ぬ敵への警戒をしているようだ。最大火力攻撃は最後まで取っておきたいので正解だ。弱って来たイービルが交渉してきた。
「我々は持て余した哀れな男どものリビドーを回収している。君たちの攻撃はその邪魔になると」
「嘘付くんじゃねえこの野郎。それを放って置いた結果お前たちは強くなっていった。名古屋で証明済みなんだよ」と看破し『ライドザライトニング!!』高火力電撃を浴びせた。敵は両腕片足を失い満身創痍だった。亜紀はホーリーエクスプロージョンを打つタイミングを伺って接近したがそれがまずかった。再生した右腕に捕まり体内に囚われてしまった。
「再生だとこの野郎、これじゃ攻撃できやしないぜ」
私は剣を振るい変身した『ソニックランナー!』一瞬で敵の前に移動し宙に舞う。勢いを付けてキックを叩き込み捉われた亜紀に手を伸ばす。しかし再生したもう片方の腕に捉われてしまった。
「足手まといになってしまったすまん」
光に包まれ現れる最強ロリータ戦士紫が顕現。人質が出来たことで攻撃をためらう他の二人の顔を一瞬見てから『斬鬼滅殺!』と叫び右手を切り離す。立て続けに繰り出し両手両足を胴体から切り離した。胴体と頭のみになった敵に「人質を解放しろ。お前の生きる術はそれしかない」と言う紫。
「それをしたら即蜂の巣にされて終わりだ」という人型イービルに命の保証はする今回は引き分けでいいだろうと意外なことを言った。「五秒待つ、言うとおりにしなければ約束を破棄する」そしてカウントダウンを始め四秒の時に私と亜紀は解放され、イービルは最後に残った力で小さな足を生み出し逃げて行ったが紫は追わなかった。
「人型への研究がたりなかったことと私の迂闊な攻撃で敵を逃がしてしまった」申し訳ないと頭を下げた。何故追えば殲滅できた相手を追わなかったかを問うたら紫は言った。
「今後同型のイービルが現れた時にあなたが危険に陥り皆が攻撃した際やけになって自爆する可能性がある」紫言って続けた。
「わたしのするべきことはイービル殲滅ではなくあなたを全力で守ることだから」




