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二人

今夜は三人同時出撃という初の試みが予定されていた。前回の戦いで圧倒的な素質を見せつけた紫がエース、亜紀と美麗は敵のかく乱役という布陣で臨む。実際今日の敵は名古屋にいた異端イービルと同等の力があると予想されるので圧倒的な火力を持つ紫の力をフルに使いたいのだ。仮契約中の染谷さんは私の横で見てもらうことにしたが一応AIによる適性検査も済ませ彼女独自の武器を持たせている。

以前見た怪獣型だがこちらは翼が生えていた。翼竜のような風貌だった。三人がフォーメーションを入れ替えながら舞い亜紀と美麗が固有魔法を叩き込み徐々に弱らせて行く。紫の『斬鬼滅殺』は火力が高いゆえに1戦闘に2~3回しか使えないので亜紀&美麗の『フラワーハレーション』と『ライトニングアタック』で敵の体力を奪ったところで紫が単独で斬鬼を叩きこむ算段だ。

戦闘から20分、激しく動き回る亜紀美麗コンビに疲れが出ていた。敵の炎のような攻撃も相当浴びていて限界が近い。勝負は今しかない。

「亜紀はバズーカ、その後紫は全力でたたき込め!」二本指を突き立て私がGOサインを出した。

『ホーリーエクスプロージョン!』『ダブル斬鬼滅殺!!』と亜紀と紫は叫び、亜紀のバズーカが敵の頭に炸裂した後二枚の三日月の刃が翼竜イービルに襲い掛かった。敵を三等分に切り裂き勝負は着いた。イービルは微かに声を上げたが霧のように消えて行った。

「三人ともよくやった。降りてきてくれ」というと亜紀を先頭にして美麗と紫も降りて来た。見学の染谷さんは言葉にならないと言った感じで彼女たちの戦いを呆然と見ていた。

亜紀と美麗は私の家に直帰してもらい、私は紫と染谷さんを家に送り届ける。

「わたしに出来るんでしょうか。あの戦いを」染谷さんの両手は微かに震えていた。

「美麗と紫は初めから強かったけど亜紀はそうでもなかったよ。染谷さんにも素質があることはわかっているので後は根性入れれば大丈夫だよ」とエールを送ったが彼女の顔色はあまり良くなかった。染谷さんを送り届けると紫が今日は私の家で会議をしたいと言って来たので親御さんのところに連絡し承諾をもらうよう言った。了承が得られたようなので勝鬨にある私の家に二人で向かった。

「染谷先輩顔色が悪かったので心配です」紫は先輩を心配していた。

「紫は見学予定の日に出撃して戦果を挙げたけど彼女は強大な敵ということもあって出番なかったからね。実戦をこなしていけば慣れてくると思うよ」と私は紫に言った。紫は頷いたがまだ心配そうだった。

家に着くと二人はもう入浴を済ませたようでパジャマに着替えていた。お邪魔します先輩方と言って紫がぺこりと頭を下げた。

「紫よく来たな。まあくつろいでいってくれ」と美麗は言った。君はくつろぎ過ぎだけどね…

「わたしは飲み物淹れるから待っててね」亜紀は小さな来客に嬉しそうだった。

「亜紀さん、美麗さんここで楽しく暮らしていますか。嫌なことを強要されてたりしませんか」相変わらず紫の頭の中では私は犯罪者だった。

「ほぼなにもねえぜ今のところは。紫もここに来て一緒に暮らすか」と美麗が言うと結構ですと両手で胸を隠すようなポーズで紫は拒否した。

「パジャマいっぱいあるから紫ちゃんお風呂入って行けば?眺めが凄くいいんだよ」と亜紀が言った。紫はお言葉に甘えていただきますと言ってお辞儀をした。本来家主の私が言うことだと思うんだが犯罪臭が凄いので亜紀が代わりに言ってくれたのだろう。紫が風呂に行ってしばらく経ったのでお風呂のジェットを出してあげようと思い脱衣所に入ったら紫の脱いだパンツがあった。

「白か」と心の中で呟いていたら股間に強烈な蹴りを見舞われた。美麗だった。

「紫連れて来るとか怪しいと思ってたがやっぱり狙ってやがったんだなこの腐れロリコン野郎!」

「違う!ジェット出るの知らないでしょ君たち。紫頑張ったから疲れを取ってもらおうと思って」

騒ぎを聞き亜紀も走ってやって来た。こちらからも強い疑いの眼差しで見られた。

「好きなのは美麗と亜紀だけです!いや紫のことも好きだけど好きの意味が違うからね」必死で弁明したが信じてもらえなかったので寝室ににとぼとぼと歩き始めると「待て待て冗談だって。んで好きなのは美麗と亜紀だけ、なんだよな」嬉しそうに美麗が言ったのでそうだと答えると美麗はリビングに戻って行った。すると亜紀が複雑な顔をしていた。そうだった。今までは亜紀美麗の順番でしか言ったことがなかった。無意識のうちに亜紀が一番、美麗は二番に呼ばないといけないという気持ちがあったからだ。

「亜紀聞いてくれ。二人と同時に付き合うって決めたのに名前呼ぶ時はいつも亜紀を最初にしてた。罪悪感が凄かったから。だけどこれからは美麗が先になることもある。でも気持ちは最初から同じだから」

「はい、分かりました。分かってはいたんだけど秀樹さんの気持ち変わっちゃったかなと思って悲しくなって」亜紀が泣きそうだったのでこちらに顔を向けさせ優しくキスをした。

「上がりました。とても良いお湯でした」紫はお辞儀をした。

「ここ来たら気を付けろよ。パンツ咥えて持って帰る奴居るかも知れないしな」紫は脱いだ衣服をばっと隠した。いい加減美麗の言葉信じるの止めて欲しいよ紫さん。

「そういうおふざけはともかくとしてですね。今日いらしたわたしの先輩染谷さんがちょっと心配なんですよね」おふざけと言い切ったぞこの子。

「何かあったんですか秀樹さん」亜紀が尋ねて来たので、今日彼女が戦闘見学中震えていたことと帰りの車中でも不安がっていたことを話した。

「俺なんかはもう最初から殺ってやる気満々だったが普通に考えて失敗したら死ぬ可能性があること考えたら当然だな。今日は作戦が上手くハマったから楽勝に見えたけどな」紫が頷く。

「わたしなんかは最初と比べたらすごく上達して技も二つ出せるようになって嬉しかったです。恐怖とかそういうのはあるけど努力して経験積めば自信は付くと思いますよ」亜紀が自身の経験踏まえたアドバイスらしきものを送ってくれた。

「結局のところ時給が高くても死んでしまったら意味がないんだ。この街を守るためと言っても誰も死なせない。だから私は通常戦闘ではあまり役に立たないが既に自爆技を身に着けている。あなたたちを守るための」言わないつもりだったことを彼女たちの不安を取り去るために言った。

「馬鹿なこと言ってんじゃねえぞ!お前が死んだら俺たちがなんのために頑張ってるのかって意味が全て無くなるんだぞ。そんなもの使おうとか考えてないで俺たちに守られてろ」美麗は怒りながら言った。目の周りが赤くなっていたので本心で叱ってくれたようだ。

「美麗ちゃんの言うことは合ってますよ。秀樹さん居なくなったらわたしは何を支えに生きていけばいいと思いますか。その技は没収しちゃいますからね」亜紀もそう言いながら泣いていた。

「皆さん落ち着いてください。染谷先輩が怖がっていたのとわたしたちは直接関係ないしいざとなったらわたしが真っ二つに敵を切り裂けばいいんです」紫はエースとしての自信でそう言い切った。

「そういえば今日のダブルは凄かったな。いつ覚えたんだ」美麗が尋ねたので私が代わりに答えた。

地下の部屋はいくつかあって変身して練習できる場所も作ったんだ最近。それであの刃は重ねれば重ねるほど威力が増すんじゃないかと思って打たせてみたんだよ。もちろん魔力の消耗も半端ないんだが」

「それいいですね。紫ちゃんに負けないように美麗ちゃんと練習したいかも」亜紀が泣き止んでそう言った。

「亜紀はダメだ。変身がエロすぎてこいつがおかしくなるだろう」わたしへの信用のなさが半端ないぞ美麗さん…

「秀樹さんにだけなら見られてもいいんでわたしは構いませんよ」亜紀が救いの手を差し伸べてくれた。

「ほんと皆さん仲良しさんですね。ところでエッチなことはどうしてるんです」紫爆弾が落ちて来た。

三人とも黙った。まったく無いわけじゃないが中学生相手にはちょっとしかダメだと思ってるんで我慢してます、とは流石に言えなかった。

「見たきゃ夜見に来いよ。俺たち三人一緒に寝てるから。四人まで寝れるベッドだからはじっこから見てたら分かるぞ」え、という顔を紫はしたがやがて顔がきらきらしてきた。

女子中学生三人と添い寝することになり私は寝付けなかった。美麗と亜紀には少々触っても許されるのだろうけど流石に紫に見せられない。とか悶々と考えてたら紫は寝息を立て始めた。皆も寝たようなので寝ようと目を閉じた時美麗に呼ばれた。私と美麗は寝室からリビングを通りベランダに出た。

「お前が俺にしたいことをちょっとなら今やっていいぞ」美麗は大人しいというか落ち込んでるように見えた。亜紀にキスしてるとこ見られた!?思い出してみてもわたしから美麗にキスしたことはなかった。

「目を閉じてくれ」というと美麗は大人しくこっちを向いて目を閉じたので優しく口づけした。もっとと言うので何度もキスをした。気持ちが昂ってしまったので美麗を抱きしめ胸やお尻を触ったり撫でたりした。パジャマの下から手を入れフロントホックを外し直に胸を触った。このままだともう止まらない。どうにかしなくてはと思いホックを留め衣服の乱れを直してあげた。そしてまた優しくキスをした。

「ホッとした。俺は無理矢理割り込んだだけで好かれてないと思ってた」私は首を振った。

「キャンプの日車の中で言った通り亜紀とお前は俺のなかで同列なんだ。好きに決まってる」と言うと美麗は本当に嬉しそうに微笑んだ。キツい言葉遣いで忘れがちだがほんとにこの子は綺麗だ。

「にしても…お前毎日無茶苦茶我慢してるだろ」図星を突かれて私は動揺した。

「俺はお前になら全部あげてもいい。だけど亜紀が居るからそう言っても我慢するつもりだろう」私は黙っていた。実際さっきみたく気持ちが昂ったら可愛すぎて抑えが利かなくなって全部ヤッてしまうかも知れない。例え合意の上でもそれはダメだと思ってしまう。二股と中学生。それは罪悪感しかないんだよ。


リビングに戻りホットレモンを二人で飲んだ。欲望は完全に満たされなかったことでさらに増していた。今ここで美麗の服を全部剥ぎ取りアレをしたい気持ちでいっぱいだった。するとカップを置き美麗はパジャマのボタンを外して自分でブラのホックを外していた。

「キャンプの時背中しか見えなかったろ。だから見ていいぞ」と言いながら抱きついてキスしてきた。美麗を膝に乗せキスしながら裸の美麗の胸をまさぐった。頭の位置を下に落とし乳首を優しく吸った。美麗は声を出しそうになるのを我慢して快楽に耐えようとしてた。本当にしているかのように腰を動かしながら美麗の上半身をまさぐった。ディープキスをしながら同時に胸を揉み腰を揺らした。彼女は息遣いが荒くなると同時にぶるっと身体を震わせた。イかせることが出来たのだ。


服を直し寝室まで抱っこしてあげた。歩いてる最中彼女は寝てしまった。幸せだった。だが同時に怖かった。ベッドに寝かしつけようとした時亜紀が起きていてこちらを見ていた。

















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