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その4

のりとめるがすっかりハマってしまっているドラマの話です。

「はあ…良かったねえ、昨日のどすこい刑事!メールでも感想のやりとりしたけど…感動しちゃったあ…ね〜!」

昨晩からずっと感動に包まれているのりの気持ち、すんごく共感!

毎週水曜日の夜10時から放送の「どすこい刑事(でか)シーズン3」

大人気シリーズの、昨日は第17話。

3日前の本場所の千秋楽を7勝7敗で迎えた主人公「(らい)(ぞう)

やっとのことで手に入れた小結の地位だったが、14日目の春乃海(はるのうみ)との取り組みで傷めてしまった右足首の怪我が原因で、千秋楽にあっさり負け越してしまい力なく塞ぎ込む雷の象。

序の口から幕内まで駆け上がって来た時の雷の様な鋭さと、象の様な力強さも虚しく、自らを「名前負け」などと罵り、腐った態度で周囲を困惑させてしまう。

そんな時、河川敷で変死体を発見との一報が…。

だがしかし、少年時代からの大親友で、捜査一課の刑事でもある「(さむらい)」こと、相澤に助けを求められても、冷たく断り自室に引きこもってしまう雷の象。

今まで毎週事件解決の糸口を見つけてくれたり、アドバイスをしてくれていた雷の象の急な突っぱねた態度に…。

「そうだよな…ごめんな、今まで…俺、お前の助けにばっか縋っちまってて…間違ってるよな、ごめん…お前は立派な幕内力士で、俺は捜査一課の刑事なんだもの、事件の解決にお前ばっかり頼っちゃいけないって、一般市民のお前に力を借りるなんて絶対やっちゃいけないことだって、わかってるんだ!わかってるんだけど…ごめんな、ホント…今まで、事件の解決に力を貸してくれて、本当にありがとうな!お前もさ、次の場所までに怪我ちゃんと治してさ、また俺らを喜ばせてくれな…今まで頼り過ぎちゃって、本当、マジごめん…でもさ、これからもずっと友達でいてもいいか?子供の頃みたいに、ずっと友達のままでさ…いいかな…勝手なこと言ってごめんだけど…事件が解決したら、また一緒に焼きそば食いに行こうぜ!じゃ…。」

自室のドア越しに相澤の正直な気持ちを聞いた雷の象は、激しく心を揺さぶられる。

「そ…そうだよ…その通りだよ…お前は刑事で、俺はただの相撲取り…だから…だから、こんな一般人が、捜査一課の事件に首なんて突っ込んじゃダメに決まってる…決まってるけど…でも…今まで一緒に捜査して…一緒に犯人を突き止めて…ふふ…楽しかった…楽しかったっけ…そんで…事件が無事に解決したら、2人で駅前のドンドンで焼きそば食ったっけ…ははは…怪我…怪我がなんぼのもんじゃい…骨には異常なしだったんだから…捻挫程度で済んだんだから…後は治して、稽古いっぱいすりゃあいいだけじゃんか…なのに…俺…あいつに八つ当たりなんかしちゃって…。」

その時、脳裏にちびっこが笑顔で自分を応援してくれているのが浮かんだ。

居ても立っても居られない気持ちの雷の象は、自転車に乗って相澤の後を追った。

もう夕暮れの河川敷、やっと追いついた雷の象は相棒の相澤と笑顔で軽く相撲をとり、そして、再びタッグを組んで事件解決に挑むのだった。

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございました。お話はまだ続きますので、引き続きどうぞ宜しくお願い致します。

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