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34話 戦闘と絶望と切望と

 帰らなくてはいけない。すぐに今すぐにでも。

俺は横目で投影されている映像を見る。そこには、何者か達と刃を交えている両親の姿が映し出されていた。中年の一般人とはいえ、勇者である俺を生んだ両親だ。そこら辺の奴らとは頭一つ抜けた戦闘力を有しているはず。それなのに、、、なんでこんなぎりぎりな戦いをしているんだ?親父たちにまともにやりあえる奴がなんでこんなにたくさんいるんだ?

・・・創造神が原因なのは確か。ならば創造神をたたくか・・・いや、不可能だ。もやは概念的な存在の創造神には干渉は不可能。なら、やはり目の前のことを何とかするしかない。

 俺は再び黒川に目を戻す。そして、一斉に二人へととびかかった。


▽▼▽▼


「サルア様、遅いですね」


そんなことをつぶやきながらミーシアが外を見る。

もうサルアが言ってからかれこれ2時間は経過しただろうか。神界と下界の時間の流れは違うとはいえ、そろそろ違和感を覚える長さになってきていた。サルアはただ丘の上の墓参りに行っただけ。それなのに2時間もかえって来ないとなると、その身を案じるのは普通のことだろう。ただ、心配するべきはサルアのことではなく、自分自身だ。その時すでに、村は賊、いや、創造神の手先に囲われていた。

 そのことに最初に気づいたのは、驚くことにミーシアだった。

森がざわついている。木々が揺れ、動物たちが静まり返る。両方が静かになることはよくあること。しかし、その両方ともなると、それは異常事態だ。


 「なにか、変です」

「変?いったい何が、、、」


サルアの両親は、それを言われて初めて気づいた。その違和感に。


 「来る!」


ミーシアがそう叫んだと同時、村の各地から爆発音が響いた。


▽▼▽▼


 『砕け散れ!【フリーズ・ブレイカー】』


二人には既存の技は使えない。すべて黒川に対策されている。ならば、誰も見たことがない攻撃をするしか道はない。

だが、俺が放った魔法はむなしくも避けられる。


『おまえ、攻撃するにしても殺意高すぎだろ。なんだよあの攻撃。氷魔法と闇魔法の合わせ技、しかも不可視の攻撃と来た。低級神だったら勝ててたかもな。でも、上級神をなめるな』


俺の分身の攻撃をいなしながら、俺に言葉を発する。

そもそも、なんで俺がこんなことをしなきゃいけねぇんだよ。なんでこいつらは邪魔をするんだよ。

ダージェさんは俺の分身を次々となぎ倒している。俺の首に鎌をかけられるのも時間の問題だ。

分身にこれ以上身体強化をすることも考えたが、おそらくは耐えられないだろう。今も俺の体ははち切れそうなほどエネルギーが集中しているんだ。俺の体が崩壊していないのも運がよかっただけだ。これ以上は絶対にだめだ。生き返れる保証もない。


 【分身×320】


再び俺は大量の分身を出して、戦闘に勢いを増す。


『めんどうくさいのぅ。黒川よ』

『それくらい自分でやってくださいよ。ったく。神の奇跡【───】』


黒川が何を行ったのか、それはわからない。おそらくは何かしらの妨害をされたのだろう。俺にその技を覚えさせないために。

ただ、効果はわかった。身体強化のようなものだ。だが明らかに違うのは、ダージェさんの神力だ。普通身体強化では神力は増やせない。だがこれは、明らかにダージェさんの神力の量が大幅に上昇していた。それも、俺の肌を突き刺すような、、、

直後、俺の中で何かが渦巻く。

まずい。いま自我を失ってはいけない。本能のままに動いではいけない。駄目だ、、、

俺は必死に自分に対して言い聞かせる。もう二回目だ。それくらい制御して見せろ。

すると、わずかだが俺の中で蠢いていたなにかは落ち着きを取り戻す。

だが、それで安心していてはいけない。もうすでに、ダージェさんは攻撃の構えをとっていた。


『ぬぅんっ』


ダージェさんは、全力で握りしめたこぶしを地面へとたたきつける。すると、まるで衝撃波でも発生したかのような感覚に見舞われた。あたりには土煙がまい、視界を遮られる。しかし違和感があるのが、ダージェさんのあの攻撃は神力を一切消費しないただの物理攻撃だ。つまり、膨大な量の神力をどこかで一気に解放させるつもりだ。俺は警戒心を最大まで研ぎ澄ます。


 『・・・嘘だろおい。さすがにそれは、反則だろ』


土埃がはれる。その先には、ダージェさんと黒川が立っていた。当たり前で、当たり前ではない。立っていたのはその二人だけだった。俺の分身は?どこに行ったのか。それはもう想像がつくだろう。ダージェさんにすべて消し飛ばされたのだ。あの量の分身を。


『ダージェさん、範囲攻撃はしてもいいですけど、もう少し範囲を絞ってくださいよ。俺までダメージくらうところだったじゃないですか。まぁ、さすがにそれは冗談ですけど』

『じゃろうな。この程度で怪我を負ってもらっては困るぞ。はっはっは』


なんて二人は愉快に割れっているが、俺はそれどころではない。笑えねぇよ。近接攻撃はすべていなされ、遠距離攻撃はどうせ妨害される。数で攻めるのもダージェさんに一気に消される。


『どうしろってんだよ。帰らせて、くれよ・・・』


どうしようもないその現状に、俺はただ嘆いていた。

フリーズ・ブレイカー:相手を凍らせて、それを砕くことで命を奪う攻撃。神である二人には通用しなかった。


そういえば、ユニークアクセスが1000人これたんですよ。PVは2000人程度。有名小説家たちと比べれば雀の涙な量ですが、個人的には少しうれしい。はい。まぁ、これだけの人に見られてこんだけ評価されてないってなると、どれだけこの物語が面白くないのかがはっきりわかりますねぇ。かなしい。ま、100話まではやれと言われているのでやります。一応。もしよろしければそれまでお付き合いいただければと思います。ちなみに、2章が思ったよりも長く続きすぎているのでさっさと進めたいと考えてはいるのですが、物語がなかなか思い浮かばなくてですね。一応まだ2章は続きます。ネタバレしちゃうと、まとも戦闘はこのサルアVSダージェ&黒川で終わりの予定です。


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