閑話 神様だって嘘がつきたい
実は、この話は少し前から書き始めていたんですよ。しかしですね。最近キツネとサメと総帥と船長にはまりましてね。執筆が滞っていたのですよ。あ、さっきのが何なのかわからない人はわからなくて結構です。調べればワンチャン出てくるかもしれませんが。わかる人は、まぁ、はい。
『・・・ねぇねぇ黒川』
この世界のどこでもない空間、そこで創造神は虚空へ向かって語り掛ける。
そこには何もなかったが、創造神が指を動かした瞬間、そこに世界が構築される。同時に黒川も。
『呼びましたか?なんて聞く必要ありませんよね。呼ばれない限り私はここにはいませんから』
『なんか呼びましたか?って聞くのすごいかっこいいと思わない?強者感があって好きだよ。俺は』
『・・・ごめんなさい』
『なんでフラれたのかなぁ?LOVEじゃなくてLIKEのほうだからね。というか、黒川はちゃんと言ってないじゃないか。貫き通してこそカッケェのよ』
『はぁ?よくわかりませんが、真顔でしゃべられるの怖いのでやめてもらってもいいですか?』
そういう黒川も真顔で会話をしているので、この場は不気味な雰囲気に包まれている。
『それで、用件は何でしょうか?』
『あ、そうだそうだ。黒川さ、エイプリルフールって知ってるよね?』
『もちろん知っていますよ。誰しもが知っている1年に一度の行事ですから。嘘をついてもいいっていう日ですよね?』
黒川がそう答えると、創造神はにんまりと笑みを浮かべる。
『じゃ、嘘ついてみようか!』
その笑顔のまま、神とは思えないような言葉を口にする。そして、それを聞いた黒川は、
『・・・面白そうじゃないですか』
と言いながら、下劣な笑みを浮かべた。
二人そろって、性格が極めて悪かった。
普通であったら、有名人と会ったとか、かわいらしい嘘で済むだろう。しかし、この二人は生半可なことはしない。なにせ、”性格が悪いから”
そうと決まれば、二人はすぐに計画を練り始める。
『さてさて黒川君。まずは誰に仕掛けるか、だね』
『そうですね。とはいっても、もう誰に決めるか決めているのでしょう?』
『わかっちゃう?』
『そりゃ、しけけるにぴったりのやつがいますから』
『サルア、あいつに決まりだ』
『よっし!それじゃぁどんなことをするか決めていきましょうか!』
『さてさてさてさて!まずは複数案を挙げてみようか!どんなのがいい!?』
二人にはどんなことも実現できるため、ふたりとも面白がってどんどん話が盛り上がっていく。
『そうだ、ただそういうことをするのも面白くないし、なんなら利益あるものにしようよ』
『ぐえ~、おれそういうこと苦手なんですよね』
黒川がそういうと、創造神は顔をしかめる。
『そういうこと言うな。絶対楽しいぞ。・・・黒川さ、サルア君って嫌いでしょ?』
『そりゃ嫌いですよ。ウザいですし、うっとうしいですし、うざったいし、、、』
『・・・それって同じ意味じゃないかな?よくわからないけど』
『うっさいですよ。それで、何か思いついたんですか?突然あんなこと言いだすなんて』
『いやぁね?一回さ、”サルア君に死んでもらおう”かなって思ってさ』
眉一つ動かさずそう告げる創造神に、珍しく黒川が顔をしかめる。
『どういうことですか?確かに殺してもいいかと思いますが、復活はどうするのですか?神を生き返らせるとなると、相当神力を消費することになります。あなたは信者がいないでしょう?神力を供給できないではないですか』
『あれ?それってもう言ったっけ?いや、まぁいいや。それよりも、黒川、僕は創造神だよ?生き返らせるんじゃなくて、新しく作り出せばいいの。わかる?』
『いやまぁわかりますが・・・』
『うるさいなぁ。大丈夫なの!作れるんだから』
『・・・わかりました。それでは、どのような作戦にしましょうか?』
黒川はそう言って創造神へと向き直る。
『そうだね、じゃぁ、僕が新しく神族を作ってみて、力試しをサルアにやらせてみようか』
『それでは、私は場所を整えておきます。死神君にも協力してもらいましょうか。それで、姿形はどのような姿にするつもりで?』
『う~ん、それじゃぁ、僕が2年位前に考えたやつがあるんだけど、それ使ってみる?結構ヤバメの子なんだけどさ。多分黒川よりも強いよ』
その言葉は黒川のプライドを多少傷つけたが、黒川はそれを押し隠す。
『そりゃ、あなたが作った物なのですから。それでは、私は死神に交渉をしてきますので、そろそろ戻ってもよろしいでしょうか?』
『あぁ、いいよ。ばいば~い』
そう言って、軽く手を振って、黒川は創造神の前から姿を消した。
そして、創造神から離れた黒川は、ポツリと言葉をこぼす。
『今度、謝らねぇといけねぇのか。めんどくせぇ』
信じられるか?こいつらこの回ほぼ真顔なんだぜ。




