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閑話 ミリア

なんで、ミーシアやシーラ、他の神を差し置いて、ミリアを選んだかって?そりゃもちろん、ミリアの過去を深く掘り下げないからに決まっているだろう。ちゃんとほかのメンバーの過去も掘り下げますよ。時が来たら。

「お兄ちゃん!待って!ねぇ!お兄ちゃん!」


 少女が、ベッドで横たわる道化の男へ声をかける。が、男からの返事はない。当然だ、言語も、しゃべり方も、何もかもを忘れてしまっているからだ。

 そして今、その何もかもを忘れた男の人生は、あっけなく幕を閉じた。


 少女は悲しみに暮れた。だが、少女の心には、やるべきことが浮かんでいた。“復讐”だ。

 少女は兄が好きであった。恋愛感情は無かったが、兄を束縛したいと考えるほど、家族愛が病的なまでに強すぎた。

 少女には霊視の才能があった。まだ未熟であることから見ることはできないが、声を聴くことはできた。少女は、兄の霊を取り込み、兄の身に着けていた仮面をはめ、兄を殺した張本人を探しに出た。


そして、少女がとうとう、最弱の神サルアを見つけた。


「あいつだね。お兄ちゃん」


そう言って、心を冷静にしてナイフを抜き放つ。すると、自分の者ではない、感情があふれ出てきた。兄の霊が、彼女の感情に上書きした。それにより、彼女の存在は気付かれ、警戒されることになった。


彼女は村を出たサルアを追いかけていた。すると、突然馬車がとまり引き返してきた。


 「え?ちょ、まって!逃げないと!」


そう言って、少女は目にもとまらぬ速さで逃げ出し、森へ駆け込んだ。


ここまで、少女はサルアの情報をまともに調べていなかった。たとえ調べたとしても、サルアが降りてきたあの町からの記録より前の記録は調べることができなかったと思うが。


そして、サルアが森に入ってくる。その時、少女は初めて彼の顔を見た。


 木々をかき分けて森へ入ってくるサルア。特に目立ったところはなく、悪くはないがいいとも言い難い平凡な顔の持ち主。だが、ミリアはサルアの顔を見て、こう思った。


 (え?好き)


と。少女は平凡な男がタイプであった。

 

もう一度言うが、少女はサルアの情報をまともに調べていなかった。故に、少女は恋に落ちたのだ。


 そして、少しの間少女が見とれていると、サルアが誰かに語り掛けるように独り言を言い始める。


 「森の歩き方ってなんだっけ?忘れたなぁ。お前は覚えてるか?」


「わからないか。まぁ、仕方ないさ。昔は知ってたんだけどな」


(ばれてる!?なんで!?)


2度目だが、少女はサルアの情報を集めていなかった。ゆえに、サルアが自分に話しかけているのだと勘違いしたのだ。

 そして、少女は木陰から出て、言葉を投げかける。


「なぜ、わかった?私はお兄ちゃんから気配の消し方は教えられてるはず」



一人の道化の少女と、最弱の神サルアの出会い。

しばらく投稿遅れます。申し訳ございません。断じて、カクヨムへ浮気したわけではございませんので、ご安心くださいませ。

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