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15話 獣人の里2

展開おせぇよと思っているそこのあなた!申し訳ございません展開遅いのは自分に才能がないからです。文才があったらよかったんですけどね。

 目が覚めると、俺はどこかの建物にいて、木の柵のようなものに囲まれていた。


『目が覚めて早々、どういうこと?誰か説明してほしいのですけど』


俺はそう、前方に質問を投げかける。そう、この場には俺以外にも複数の人がいるのだ。左右と前方に数人ずつ、後ろにも椅子があるが、誰も座っていない。そして、前方にいる一人の男が口を開く。


 『お前さぁ、調子乗りすぎだ。どれだけ生き返らせれば気が済む』


黒川である。その黒川が、あきれためで俺を見て来る。


『そうか、あの子たちは助かったんだな。そんで?なにか問題があるのか?』


俺がそう聞くと、黒川は大きなため息を吐く。


 『問題しかねぇんだよ。お前、人になるんだぞ?』


と黒川が言った。


『え?人?』


『あぁ、人』


そうか、俺は人になるのか。


『ッッッシャァ!やっと人になれる!』


そういって、俺はガッツポーズをとる。すると、そんな俺を見て黒川は


 『だから!問題しかねぇんだよ!神であるお前が人になると、【最弱の神サルア】の存在はこの世から抹消される。それがどういうことかわかるか?』


黒川がそう聞いてくるが、分かるわけがない。俺は頭がいい方ではないからな!


『ドヤ顔でなに考えてるかは知らねぇが、分かんねぇなら正直にそう言え』


『フッ、まったくもってわからない』


俺がキメ顔でそういうと、黒川は『よろしい』と一言呟いた後、一気に緊張感を漂わせる。ま、軽く威圧しているのだろう。そして、黒川が話始める。


 『まず、生物を生き返らせるのは、神力を使う。これは【神の特権】や【神の奇跡】を使うときにも使用する。まぁ、神限定の魔力のようなものだ。そういえば、お前は神の奇跡は使ったことあるか?』


『しらん』


『そうか』


と、極めて端的な会話のキャッチボールをして、黒川が続ける。


 『まぁ、その神力だがな。それを使いすぎるのは、神の魂を削っている様なものだ。ちなみに、お前は、なんだっけ?【バックフロータイム】だったか?あれで魔力を消費していると思っているようだが、消費しているのは魔力じゃなく神力だ。そんで、あの技は大量の神力を消費するみたいだな。お前、あの技を使った後妙に疲れてるみたいだが、あれは魔力れで疲れてるわけではなく、単純に生命力を削いだからだな』


『マジかよ。そんで、前置きは良いからさっさと話してくれ』


俺がそういうと、黒川はこめかみに血管を浮き出させる。すげぇな。血管通ってないはずなのに。わざわざできるようにしたのだろうか。


『あのなぁ、本題に入るためにあの話をしたんだよ。ま、そんなに話してほしいなら話してやるよ。まず、お前の行動にはいくつか問題点がある』


そう言って、黒川は人差し指をたてる。


 『その1.お前は人を生き返らせすぎた。人を生き返らせるといろいろ世界にひずみが発生するんだよ』


なるほど?ひずみが発生したらどうなるのかは知らないが、とにかく面倒なことになるのだろう。そして黒川が、さらに中指を立ててピースサインを作る。


『そして、その2.神力の消費しすぎ。お前が人になってもらったら、俺達が困る。神は人手不足だからな。ま、一応問題は無いのだが。それよりも、お前が人になることで発生する問題』

そういって、黒川は薬指も立てる。


『その3.【最弱の神サルア】の存在抹消。これが一番の問題だ。まぁ、簡単に言えば矛盾の大量発生。例えば、お前の従者のミーシア。あいつは、お前がいろいろやったから、暴漢に犯されそうになったところを、お前が助けた。まぁ、お前が何もしなかったら、あの子は路地裏にすら入らなかったが、過去は変えられない。つまり、あの子は路地裏に入る。さぁ、これで矛盾の完成だ』


黒川がそう言って、キメ顔を作る。が、


『え?どゆこと?』


俺は黒川の話をしっかり理解できていなかった。そんな俺を見て、黒川はさっきよりも大きく、深くため息をついて、


 『バカなお前のために、仕方なく説明してやろう。あの子が路地裏に入った理由は、お前の洗脳によるものだ。しかし、お前が人になると洗脳すらされなかったことになる。過去は変えられない。ってことで、路地裏に入ったけど入っていないみたいな、原因なしで、結果だけできてしまう。これが、いわば矛盾だ。他にも、お前が生き返らせた奴ら、死んでいるけど死んでいないみたいな意味わからない状態になる。ま、口頭で説明してもどういうことかわからないと思うが、とにかく面倒くさくなる。矛盾発生してる?と思っても、結果的にはどこかで矛盾が発生する。被害が一番デカいのは、あのピエロだろうな、お前にさんざんやられたみたいだし』


ふむ。なるほど。


『悪いな黒川。長々と説明されても、よくわかんねぇ』


『処すぞ?』


『すみません。でも、本当に理解できていなくて』


なが~く説明されても、面倒くさくてほとんど聞いていたなかった。俺は悪くない。説明が長いあいつが悪いんだ。俺がそう考えていると、黒川は『チッ』と舌打ちをして、


 『しゃあねぇなぁ!簡単に説明するぞ!お前が人を殺す!生き返らせる!これが、お前が人になると、人が勝手に死ぬ!勝手に生き返る!だけど死ぬ原因が無いから結局生きてるけど、過去で死にはしているのだから死んでいる!じゃぁどっちだ!?ってなる。わかったか?』


ふむ。何となくわかった。とりあえず、いろいろ面倒くさいのだろう。


『一応理解した。とりあえず面倒な事になるから好き勝手に行動するなってこと?』


『あぁ、そうだ』


『じゃぁ帰っていい?』


『だめだ』


『なんで!?』


俺がそう聞くと、


『少し話があるからな。ついてこい』


そう言って、黒川は姿を消した。


『ついて来いって、テレポートされたらついていくもクソもないのだが?』


俺は一人愚痴を言いながら、黒川の気配を探す。あいつは独特な気配をしているからな。探そうと思えば、ほら、もう見つけた。

 俺はその黒川の気配を頼りに、テレポートを発動させる。


『おせぇよ。5秒以内に来いよ』


テレポートした瞬間、黒川のそんな声が聞こえる。


『いや、無理いうなって。俺は新人神だぞ?そう簡単にできるようなことじゃねぇだろ』


年季の差を考えろ。と俺が心の中で愚痴ると、黒川は『うるせぇ。気合で何とかしろ』といって歩き出した。


 『なぁ、今どこに向かってるんだ?』


『天界』


『え?ここは?』


『ここは神界だ』


う~む。いまいち神界と天界の違いがよくわかんねぇ。


『神が住むところが神界、天使とかが住んでいるところが天界と思えばいい』


『ふ~ん。神族はどっちなの?』


『両方』


ふ~ん両方なのか。って、


『何勝手に人の心読んでるんだ!』


『お前は人じゃねぇ。セーフだ』


『何勝手に神の心読んでるんだ!』


『お前はまだ半人前だ。先輩の前で神を名乗るのは控えた方がいいな』


『キー―――!』


 なんて会話をしていると、黒川が立ち止まる。


『ついたぞ。ここだ』


そう言って黒川が指をさす。その方向に目を向けると、そこには神殿があった。


 『ここは?』


『神族の住処だ。生まれたばかりだったり、底辺の神族はここで生活している』


黒川いわく、産まれてから数千年たったら神界で生活することが許されるらしく、それまでは天界での生活しか許可されないらしい。


 『で、説明はいいとして、俺をここに連れてきた理由は?』


『ん?あぁ、まぁ今は特に用事はない。ま、この場所はいつでもテレポートできるようにしておけ』


と黒川が言う。今はってことは、後々ここに来る必要があるのだろう。


『さて、用件はこれで終わりだ。じゃ、帰っていいぞ』


やっと黒川から許しが出た俺は、テレポートを発動させ、獣人の村へと戻った。


そして、俺は思い出した。


 「そういえば、そうだったな」


俺は今になって思い出した。


「おねぇちゃんだれ~?」


「あう~」


「ぶわぅ~」


死んでた子供全員生き返らせたんだったな。

 俺はこの牢に入れられた時、その牢には大量の子供の死体が転がっていた。その子供をよく見てみると、首のところに何かに締め付けられた跡があったり、手形が付いていた。白骨化や、腐っていなかったから、おそらくは殺されて間もないか、保存魔法でも掛けられていたのだろう。そんなことよりも、もっと問題があるのが、


「ねぇそこの君、名前は?」


俺が話しかけたのは、たれ耳の男の子。たれ耳の犬族、どこかで見たことがあるよな?

 俺がそう聞くが、男の子は「え?あっ」とオロオロして、話せそうな状態じゃないみたいだ。そこで俺は、質問を変える。


「そうか。じゃあ、“シーラ”って名前に聞き覚えは?」


俺がそう聞くと、さっきまで首を下の方へ向けていた男の子は、パッと顔を俺の方へ向ける。


「お、おねぇちゃんを、しってるの?」


と聞いてきた。俺、幸運値高いのかもしれないな。ステータスではまだ表示されてないから知らないが。


「あぁ、知ってるさ。って、おねぇちゃんの顔は知らないの?」


俺がそう聞くと、男の子は首を横に振る。


「里の人に、聞いただけ」


 やっぱりな。俺の今の姿はシーラだ。なのに、まるで他人のように扱うのは、少なくとも、今のシーラの姿を知らないからと容易に想像がつく。


「あの、おねぇちゃんは、今どこにいるかしってるの?」


と突然聞いてくる。その質問に俺は、


「いや、申し訳ないが知らない」


 そう答えた。理由は簡単だ。ただ邪魔なのである。俺は元勇者だが、聖人ではない。何人も子供を保護できるほど、俺は優しくないのだ。

最弱じゃないシーラを仲間にしているが、それは余裕があったからだ。これからも最弱じゃない者を仲間にするかもしれない。そのことを考えると、同種族を2人以上仲間にすると、俺一人だと何かあった時対処しきれないからな。

俺の言葉に、男の子は「そうですか」と言って、またうつむいてしまった。

流石にかわいそうだな。

俺は聖人ではないが、かわいそうとは思う。だから、今の俺にできる最善の策は、


「君の姉の場所は知らない。が、君の姉がどんなことをしているのかは知っている。だから、それを教えてやる」


今の俺にはこれくらいしかできない。だが、何もやってあげないよりはましだろう。


 「いいか?まず君のおねぇちゃんは、奴隷だったんだ」


そういって、俺はシーラと出会ってからのことを話した。もちろん、俺のことは適当にはぐらかしたけどね。


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