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13話 獣人の里への道中

咳がだいぶ楽になりましたぁ。うわあああぁぁぁぁ!! (喜びの舞) いつもよりも少し少なめです。

ピピピピッ、と、脳内で機械的な音が鳴り響く。これは、俺が寝坊しないように勇者時代に見つけた能力だ。ま、二度寝する確率が高いけど。現在午前5時。まだ外は暗い。


 「さてと、」


体を起こして、空気を深く呼吸をして、声を発する。


 「おはよう二人とも!せーのっ【テレポート】」


寝起きの俺はテンションが高い。起きて早々、テンションマックスの俺は熟睡しているミーシアとシーラをそのまま街の入り口までテレポートした。



 「とうちゃーく!いやぁ、いつの季節も夜は寒いね!」


そう言って、手を大きく広げる。今の季節は秋序盤と言ったところだろうか。


「うぅ、さむい。サルア様?ここは?」


「寒いのです。死んじゃうのですぅ」


ミーシアは肩を抱えて震え、シーラは一言そういうと、ミーシアの服の仲へもぐりこんだ。


「さて、寒いし、さっさと乗り込もうぜ」


俺は門の前に止めてある馬車を指さす。


 「あれ?なぜわざわざ馬車なのですか?直接行けばいいじゃないですか」


「まぁ、そうなんだけどさ。ちょっと面白そうな案が思い浮かんでね」


俺が不敵な笑みを浮かべてそう言うと、ミーシアが変な目でこっちを見てきた。


「サルア様の面白そうな案は絶対余計なことになるので」


「ほぉ、余計な事しかしないお前がよくそんなこと言えたなぁ?誰のせいでこの街出ていくことになったと思ってんだ?」


「ぐっ小癪なぁ!」


と、そんなやり取りをしていると、シーラがジト目でこっちを見ていることに気づく。


 「さてシーラ、大人に立ったらミーシアみたいになっちゃいけないぞ」


「わかったのです」


「ちょ、それこの前もやりましたよね!?ねぇ、ちょっとサルア様!?」


隣で騒ぐミーシアは放置して、俺は計画を伝える。


 「本当はシーラを追ってきた獣人をさらに追って村へ行こうとしてたんだけど、里の近くだと絶対見張りの獣人がはびこってるじゃないか。もし見つかって襲われでもしたら絶対面倒だからさ、だから…俺が攫われる」


「あ?」


おっと、シーラにすんげぇ目で睨まれた。


「ちょ、ちょっと待てシーラ、頭のおかしい人を見るような目で見るんじゃない。俺はな、これが一番安全だと思ってやるんだ。俺の擬態でミーシアに化けて、攫ってもらったら警戒されることなく侵入できるんだ。わかったか?」


俺がそういうと、眉間にしわを寄せて渋々感を強調させて、


「わかったのです」


と頷いた。一方ミーシアは、


「寒い…さ、む・・・ぃ」


と言って地面に倒れ伏した。


「ミ、ミーシアああああ!!」


「何やってるですか・・・」


シーラに変な目で見られたが、お前らもこの前やってたんだからな!


 「あー、さみぃ」


布団にくるまって俺がそういうと、ミーシアが俺の隣で震えながら


「サルア様、毛布を一人で使って、私達には何もないのに、、、」


ミーシアがそういうと、ミーシアの服に潜っていたシーラがボフッと首元から顔を出して


「そうなのです。サルア様だけずるいのです」


「はぁ、仕方ねぇなぁ」


そう言って、創造魔法で毛布を作って二人に投げ渡す。


「スキありぃいいぃぃ (なのです)! 」


俺が毛布を投げたと同時、我先にと二人が毛布をつかみにかかる。


「いっけね、そういえば擬態してなかった」


二人が毛布を巡って争っているうちに、俺は三人にスキルを使う。ミーシアはそこら辺にいそうな青年、シーラはゴーレム感あふれる俺、俺はシーラ。


「これでいいはず…なのです」


おれがそういうと、ミーシアが「え?」と言って俺の方を見る。


「うわっ」


「おい、うわってなんなのです。仕方野ねぇ事なのです」


「うわっ、キモなのです!」


「泣いていいかな?」


シーラにそう言われて、少し傷ついた。一度深呼吸をして気を取り直してから、


「さてと、これからはミーシアは偶然乗りあった青年、俺はシーラみたいに振舞う。シーラはしゃべらないで座っておいてくれ。わかったか?」


「はい」「はいなのです」


ってことで、しばらく馬車に揺られていると、馬が鳴き声をあげながら急停止した。


 「何かあったのでしょうか?」


「わからねぇ…じゃなかった。わからないのです。ちょっとみてみるのです」


そういって俺が身を乗り出して馬車の外を見ると、


「おらっ!金目の物を置いてきな!」


と大声を出しているいかにもな山賊が道をふさいでいた。


 「なんだ、獣人じゃないのですか」


俺が残念そうにため息を吐くと、それに山賊の一人が気づいたようで、


「おい!こっちに子供の獣人がいるぞ!売れば高くつくぜ」


と下品な笑いを浮かべる。


 「へっ、恨むんなら自分の運命を恨みな」


そう言って、俺をつかんで引き寄せると、首元にナイフを当てられる。


「う、うわー、たすけてなのです~」


うわっ、こいつくせぇ、鼻が・・・

 俺があまりの臭さに顔をしかめていると、シーラが山賊の前に出る。


「お?あれはお前のゴーレムか?ふん、しかしあんなの役に立たねぇよ。やれ」


こばかにするように鼻で笑い、仲間に指示を出す。が、シーラだって子供だけど強いからな。山賊なんて相手にならないさ。


「おらぁ!ぶっ壊れろ!」


そう言って、剣を振り下ろす山賊、だが、シーラはそれを避けて反撃する。

 さらに一人またシーラが倒して、他の山賊が警戒し始めたころ、司会の隅で複数の人が毛を見つけた。


「あれは、おぅ、今ですか。おい!シーラ!ミーシア!奴らが来たぞ!」


俺がそう指示を出すと、シーラがいきなり片膝をついて、機能が停止しているように見せ、ミーシアは地面に倒れ伏す。まぁ、ミーシアはどうでもいいんだけどね。なんて考えていると、


「おじょおおおおおおおおうぅ」


と叫ぶ声が聞こえた。そう、獣人である。そして、俺を見つけた獣人は、一瞬立ち止まって俺が襲われていると理解した瞬間、血相を変えて走ってきて、盗賊の顔面をぶん殴った。


「ぐはぁっ」


と言いながら山賊が吹き飛ぶ。そんな山賊には目もくれず、


「お嬢、大丈夫ですか?とりあえず、私共が保護します」


そういって、俺を盗賊どもから遠ざける。すると、いつの間にか集まってきていたほかの獣人が一気に山賊を取り囲み、制圧した。


 「お嬢、ご無事ですか?話に聞いていた男はいないようですが」


「今日は、私だけで旅行へ行こうとしたのです。だからいないのです」


獣人の男の問いに、俺がそう答えると、「そうでしたか。お邪魔をしてしまい申し訳ございませ

ん」


と言って謝る獣人。おい、ミーシア。俺の口調を笑うな。 視界の隅で顔を真っ赤にしてぷるぷる震えているミーシアに怒りを抱きながらも、気合で耐える。


「シーラ様、すでにご存じかもしれませんが、シーラ様を里長に迎えたく存じます。それでですね──」


「里長にはなりたくないのです」


男の言葉を遮って俺がそう答えると、


「そこをどうにか」


とさらに頭を下げる。ここでちょっと面白くなった俺は、


「頭がたけぇのです」


と言って頭をグッと下に抑える。すると、「ブホッ」とミーシアが噴き出した。


男は屈辱のせいか、プルプルと震えている。


 「なんて、嘘なのです。まず里を見てから決めるのです」


俺がそう答えると、男はすっげぇ笑顔になって「本当ですか!ありがとうございます」と頭を深々

と下げた。

 そしてなんやかんやあり、俺と話しかけてきた男は馬車で移動し、その他の獣人は馬車の周りで警護してくれるらしい。が、途中で面倒くさくなった俺は男に幻覚魔法をかけて、俺は寝ることにした。


 『んっ、、、あぁ・・・よく寝たぁ』


そう言いながらゆっくり起き上がり、伸びをする。そして、視界に違和感を覚える。


『なんで、真っ白なのかな?──黒川』


そこには見覚えがあった神界だ。そして、視界の隅に映っていた黒川に話しかける。


 『あ?あー、まぁなんだ。ちょっと呼び出しだな』


『呼び…出し?』


黒川の底の言葉を聞いた瞬間、顔から血の気が引いていく感覚を覚える。学校で先生に呼び出され

たような、あの感覚が。


『えっと、誰に?』


『いや、深刻な奴じゃねぇ。ダージェさんがちょっと話をしてみたいって言っててな』


『なんだ、そうだったのか。それなら早く言ってくれよ』


『その、、、まぁなんだ。死ぬなよ』


そう言い残して、世界の意思は姿を消した。


『ははっ死んだかもしれねぇ』


俺が虚空を見つめて絶望していると、


『久しぶりじゃのう!はっはっは!元気にしとったか?』


そう言って、バンバンと俺の背中をたたくダージェさん。


『ちょ、ダージェさん。やめてください。HPがガンガン減ってます、ちょ、あの、ダージェさん!』


『お?あぁ、すまんのう!』


そう言って、叩くのをやめるダージェ。


『HP4/1も減った…あ、それで?話があるとのことでしたが』


俺がそういうと、何のことかわからないといった感じの顔をして、数秒立つと


『おぉ、あのことか!』


と、手をポンっと叩き、グイっと顔を近づける。


『実はのう、すこし頼みごとがあるのじゃが…』


そう言って、誰にも聞かれていないのに、俺の耳の横に移動する。


『そのじゃな、最近下界で有名な酒が解禁されたようでな。儂は降りるわけにもいかないから、お主に送ってほしいのじゃ』


そう言って、『お願いできないか?』と手を合わせるダージェさん。


 『送ると言っても、どうやって。俺、神界と下界をあまり行き来したくないんですけど』


俺がそういうと、ダージェさんは、あきれたような顔をして、はぁと溜息を吐くと、


『直接持ってこなくでもいいわい。テレポートで送ってくれれば。お願いできぬか?』


面倒くさい。実に面倒くさいが、ダージェさんは先輩だし、先輩の頼みは聞くべきだろう。黒川は

別だ。


『仕方ないですね。わかりました。任せてください』


『おぉ、本当か!?いやぁ感謝する。では、またな!』


そう言って、ダージェさんも姿を消した。


『はぁ、仕方ねぇよなぁ』


そう独り言をつぶやきながら、俺もテレポートで下界に戻った。



 「いやぁ、まさか仲間が亡霊になってやってくるとは、驚きですよね!そう思いませんか?」


戻ってきた瞬間、獣人のそんな声が聞こえた。て、ちょっとまて?なんかすっげぇ気になる事言ってないか?


「あのー」


「ん?どうしましたか?」


「最初から説明していただいても?」


「え?」


・・・気まずい

それからしばらく沈黙が続いた。話聞いてなくて悪かったな!

今更ですが、「成長してステータスが上がったら最弱じゃないじゃん」と言われそうなので、一応説明します。超簡単に説明しますと、100年周期で最弱は更新します。その100年の内生まれた生物の中で、生涯のピーク時のステータスで判断します。

これでいい・・・はず。

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