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週一回程のペースで投稿したいと思っています。

 イメージボールという競技がある。

 体育館半面くらいの広さでおこなうスポーツで、赤側と青側に分かれて、ボールをゴールにあてていく。先に7点取得した方が勝ちというものだ。

 このイメージボールの醍醐味は、プレイヤーのイメージが現実に影響するということ。

 例えば、火が燃えていると思ったら目の前に火が現れ、足が速くなると思ったらいつも以上に速く走れる。

 イメージボールは科学の力では説明できない、魔法の力で成り立っていた。

 このイメージボールが世界中に広まったことで、魔法と魔法使いの存在が表沙汰になった。だが、それでも魔法と魔法使いの存在は、イメージボールに使うボールと、イメジボールの生みの親、キーアロー、フィフティーというたった一人の男のことしかわからなかったのだが、それでも彼、キーアローが世界に投じた魔法、イメージボールは、多くの人に受け入れられ、熱狂の渦を呼んだ。

 イメージボールは、瞬く間に人気のスポーツとなった。もう世間ではイメージボールの大会が多く開催されていて、メディアでも大きく取り上げられている。

 ではここで、イメージボールの始めから終わりまでの流れを説明する。

 まず、対戦者二人が試合場の中心に立って、両者共にボールに触りながら、スタートと言う。

 するとボールは、プレイヤーに赤のリストバンドか、青のリストバンドを与える。このリストバンドはただお互いの色を決めるためだけのものではなく、このリストバンドに自分のポイント、残り時間等も表示される。リストバンドは試合が終われば勝手に消える。

 次に、プレイヤー二人を囲うようにフィールド壁が形成される。フィールド壁といっても、ただ透明な四角い部屋というだけで、時々光ってその存在を教えてくれる。そしてこの中でのみ、プレイヤーのイメージが現実のものとなる。このフィールドより外にイメージの影響がもれることはない。

 次に、フィールドの端、バスケットゴールくらいの高さに、赤いプレート、青いプレートが向かい合わせで出現する。このプレートがゴールだ。ボールをプレートに当てれば、そのプレートの色ではない方に一点入る。つまりプレイヤーは、自分の色のプレートを守り、相手のプレートをボールで攻撃しなければならない。

 それから、ボールが勝手に浮いて、赤いサークルを生み出す。プレイヤーはそのサークルの内側には入れず、ここで両者ボールから離れる。その後ボールの上に、5から始まるカウントダウンが表示される。そのカウントダウンが0になったら、いよいよ試合スタート。ボールを守るサークルも消え、プレイヤーは自分のイメージを現実にすることができる。

 ただし、いくら自分のイメージが現実化するといっても、イメージで相手を傷つけることはできない。また、イメージで生み出した食べ物を食べてもお腹を満たすこともできないらしい。しかし火をイメージすれば熱い火が生み出されるし、イメージで生み出されたハンマーに殴られたらふっとぶ。プレイヤーはそういったイメージの効果をきちんと理解して、試合に挑むようになる。

 制限時間は29分。相手に触れたら、相手に0、5点追加。自分がフィールドの壁に当たったら、相手に0、5点追加。そういった判断は全て、ボールが自動でおこなう。

 各ポイント加点の直後にボールから再びサークルがだされ、試合は一時中断、若干の休憩が挟まれる。そして29分経っても決着がつかない場合、多く点を取っていた方が勝利。同点の場合は、ポイントを先に取った方が勝ちのサドンデスとなる。

 他にもいくらか細かい点はあるが、イメージボールのルール、試合の流れは概ね以上の通り。

 俺たちは、このスポーツに人生を賭けると決めた。



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