詩 正当なるニンゲン壊し
「この世界に生きている人間たちは、皆ニセモノだから」
「破壊してしまっても大丈夫なのさ!」
――歪んだ世界に 悪魔が語りかける
――甘い声で 頭の中を満たしていく
こわせ こわせ
コワせ こワせ
人の形をした怪物だから
しょせんそれは人の偽物だから
信じない 信じないよ
本物なんて どこにもいやしない
「君をいじめる者たちがほら向こうにも」
「同じ人間だと思うからためらってしまうんだよ」
あれ ハ ニンゲン では アらず
こわせコワせ こわseコわせ
こわせこわせ こwaせ壊せ…
「ああ、殴ったりしたら痛いだろうな。でも」
「ああ、奪ったりしたら悲しいだろうな、でも」
「同じ人間じゃないなら、ためらう理由なんてどこにもないよね?」
「ストーリー」
おもいやりなんて捨ててしまえ。
復讐してもいいんだよ。
我慢しなくてもいいんだよ。
だってあれは、君と同じ人間じゃない。
血も涙もない鬼なんだから。