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トワイライト(迂闊に読むと心がしんどいシリーズ)

詩 黄昏の世界のドラゴン

作者: リィズ・ブランディシュカ



 暮れる世界に佇む


 一匹の竜は


 夕日に向かって


 寂しげに鳴いている


 雨が降って


 陽がかげって


 朝が去って


 夜が来るよりも早く


 鱗の上に影が落ちる


「世界の色を教えてほしい」


 光が遠ざかってからが 長すぎて


 どんな景色だったか


 もう 忘れてしまったから


 悲しみに蓋をして


 思い出を封印して


 空へ逃げる


 大切なものは全部


 地面の上においてあるから


 目が届かないところにいこう


――自由になりたい


――しがらみに縛られることなく


「何もなかった昔のように」


「ただ無心に、空を飛べたなら」



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