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鬼たちとの死闘

98話 鬼たちとの死闘


「うっくぁおおお」


  カンカンカンカン

 

「ハァヒー」


「なかなかやるなぁ。こんなつぇー女ぁいるんだなぁうれしいぜ!」


「無駄口叩いてると、舌噛むよ!」



「ほぉわた。久しぶりに手ごたえのある奴と戦えて嬉しいぜ!」

「ああ兄ィ。腕、落ちてねーようだな!」



 女神像の頭部。


「すげぇなやっぱグッピーとティアーナは。あのバケモノみたいな黒いデカブツを簡単に倒した奴らが手こずってる」


「アニタ、ここからじゃよく見えない」


 オレはアニタをかかえ女神の目の窓に上げた。


「どうだ、見えるか」

「あ、あのオヤジたち逃げる!」


「ルル!」


「ハッ、フッ」


「すごいお姉ちゃん! 当った」

「ミスったわ、足狙ったのに肩に。もう一人は背中に当たっちゃた、まだまだね」



「相変わらず、その長い槍を器用にあつかうな」

「長くねーよ、普通だ!」

「おまえが小さいから長く見えるのかハハッ」


「ぬかせ!」


「おっと!」



「楽しいぜ女とこんなに永くやれるなんてな!」

「ホッファー」


   カキーン


「ホラ、オレの槍は両方に剣が付いてんだ。おまえの双剣と数は同じだ。おりゃあ、おっ避けた」

「アッヒャア!」

「うっがあああ、足が」



「ティア、赤いの方足斬った。あっ腕が飛んだ」

「ヤローはもうだめだな。グッピーは?」

「あれ、さっきまで下の……」


「ロラン、見て!」

「ウソだろ、女神像の肩に、どうやって昇ったんだ」


「あたい、見たよ。二人共外を駆け上がったんだ」


「お、手のひらに上がったぞ!」



「兄ィ知ってたか?! 師匠は兄ィのその三叉が大嫌いだったんだ。邪道だと。ほぁた!」


「おっと、知ってたさ」


「そうか、じゃ兄ィが改心すんのを師匠が待ってたのは?!」

「知るか、こいつは昔から俺の愛用品だからな。おりゃ、おりや、おりゃ! 三連廻し突きをくらえ!」


「そんな技、など! 師匠は、俺に秘伝を授ける時にな、言ったんだ。兄ィが改心した時に俺が兄ィに秘伝を伝えろと。今、そいつを見せてやる!」


「ぐはっ!」


「どうだ、コレが兄ィが欲しかった秘伝東斗一心突」


「うぐっ、しかと見た……」



「あっ黒デカが落ちた。女神の手もっ!」



「ひいぁあ! かんべんしてくれ」


「どうだ、もう一本も斬るか」


「うがぁ!」


「なんだ、黒鬼が落ちて来た」


   ドシャッツ


「おわっ、女神の手も」



「ロラン、黒鬼が下の赤鬼の上に落ちた」

「終わったな降りるぞ」


「よう、ロラン。こっちの用は済んだ帰って女将のトコでメシ食おうぜ」


 グッピー、降りるのは階段か。




「なんだアレは……」


 黒鬼が赤鬼に。

 その横の瓦礫は、女神の。

 何があった。


「隊長、マンダニのエゴンとヴァンデルが矢で」


「死んでるのか」


「いえ、気をうしなってるだけです」


               つづく




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