ローラ・レイ
86話 ローラ・レイ
「あんなの見たことねぇ嫁にしてぇ」
「ああ、グッピー、ミシェールは?」
「もちろん嫁1号だ。あの女は2号だ」
「また、嫌われるぞ」
「あら、昼間の」
「ローラさんも、この宿で」
「ええ、あなたのお連れさんは沢山居るわね」
ローラさんは、あたしたちにドレスを両手でつまんで貴族のような挨拶をし。
「歌って踊れる放浪の吟遊詩人してます。ローラ・レイです。はじめまして」
「俺はグルドン・ランデン。グッピーと呼んでくれ。会ってそうそうだが、嫁にしてやる。2号だがな」
「面白い人ね。ごめんなさいね。私は誰のものにもならないの」
キキ
「あ、頭の上のはリスザルのパーカーよ。あなたのプロポーズに怒ってるわ。オレの女に手をだすなですって」
「そのサルは人間の言葉がわかるのか?」
「さあ、どうなのかしら、この子の言葉は私、わかるの」
「オレは、ロラン・ウニカだよろしく」
「ウニカ……」
またかよ、ウニカってー女友だちいるのか。
「ウニカは、私の母と同じ名ね。よろしく」
母親かよ。やはり女だ。
「あたしはルルレット・アポよ。妹のアニタとエスタは昼間に。あっちの黒髪はティアーナ、なんだっけ?」
「ティアーナ・ギガルだ。ルル、忘れるな」
「あれ、ミシェールは、まだ」
「そうだな、嫁1号がまだ来てねーな」
「グッピーさんのお嫁さんなのねミシェールさんは」
「違う」
わあっ来た。ミシェールは、いつもと変わらない感じだ。
「はじめましてミシェールさん。私放浪の吟遊詩人でローラ・レイといいます。よろしく……はじめましてですよね? まえに何処かで……」
「ない……と、思う」
「ですよね。似た知人がいたのかも」
ローラさんは荷物を持って二階に上がって行った。
その時、ミシェールを二度見した。
似てる知人かぁ誰かと。
「美女が去ってまた新たなる美女現る。だなぁロラン。やっぱりおまえはモッてるなぁ」
「しかし、簡単にフラれてたな。グッピー、あんな言い方して喜ぶ女はいないだろう。たしか南に一夫多妻制の国があると聞いたぞ、そこへ行け」
みんな揃ったんで料理が来た。
「皆さん良かったね。今日はウチの狩人が野良カウカウを獲ったんでカウカウステーキだよ」
「え、コレカウカウなの。ペットよねカウカウは」
「こいつは野良で野生化した大型なんだ。ペットのとはぜんぜん違うよ。めったに獲れないんだよ」
「レオのルルカウも大きかったよね……」
「美味い! ルル、食べろ」
ティアーナは、何食べても美味いって。ん〜。
あ、ローラさんが下りてきた。
「お腹すいたわ、その料理はなんですか? 美味しそう」
ローラさんは、一番奥のテーブルに座りミシェールの方を見ている。
気になるのかなぁ。
つづく




