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ルグランの町2

8話 ルグランの町2


 グッピーの宿の食堂。


「おう、遅かったな」

「昨夜はあまり眠れなかったんだ。やっと眠れたらもう大分、陽が高くなってた」

「どうした? 安宿の方が落ち着くんじゃなかったか」

「ああ、でもあの宿のベッドはかたいし、狭いし、それにやたらと虫もいた。オレのテント小屋の方が快適だった」

「あまり安いトコは、そんなもんだ。ナニか注文しよう。腹減った。おーい、おばさん註文!」


 パンとスープのセットを二人分注文した。


「夕べ、おまえと別れた後、深夜ちょっと風呂に入った。ここの風呂は湧き湯だ。わずかな料金で泊まらなくても入れる。おまえも入るといい。そこでおもしろい話を聞いた」

「笑えるのか?」

「いや、そーゆーのじゃない。昨日見た冒険者のデカいの」

「あのヒゲのデカぶつか」

「ああ、ヤローが入ってきた。そいつ、かなりの話好きでよ。はじめは連れの女との、のろけ話でよ。あきれてたが、話が馬の話にかわった」

「馬なんて興味ないぞ」

「まあ話は最後まで聞け」


『若いの、ウンリューヒ将軍のゴーカハの話を知ってるか?』

『ウンリューヒ将軍……神話のか』

『アレは神話ではない。カチュー国の歴史の一部だ。そのカチュー国へ行った時に、そこの賢者に聞いた話だ。ゴーカハというのは将軍が乗っていた愛馬だ』

『なんだか、槍の師匠に聞いたことがある。ウンリューヒの愛馬はデカくて強く戦場での装甲力は馬戦車などおよばぬ戦闘力で猛馬だったと』

『そうだ。戦場の闘馬として語られてる。だが、将軍がいかにしてその名馬を手に入れたかはカチュー国の一部でしか伝わってない。あの馬はもともと作り物だったのだ』

『作り物? カラクリか、なんかかで動いてたのか』

『あんたも若いのに博識だな。カラクリだ。カラクリで動く鉄製品だったそうだ。大きさもデカいネズミくらいだった。動くと言ってもギコギコと前に進む程度の玩具だ』

『その作り物が、なぜ本物の大馬に?』

『まあ、話は最後まで聞け。その馬の玩具はカラクリ好きのある賢者が作り、街中で披露してるのを将軍が見て、えらく気に入って賢者に大金を払って手に入れたんだそうだ』

『へーっで、』

『気に入って将軍は、何処の戦場にも持ちあるいた。不思議と、それから将軍は負けることがなくなったそうだ。コレは馬の霊力と神箱に入れて持ちあるき出したと。ある時、将軍はある女神の話を耳にした。その女神は物を生き物に変える力があると』

『その女神に頼んで玩具の馬を本物にしたんだな』

『そうなんだが、そうせかすな……どうした? 顔が赤いぞ』

『すまんノボセそうだ出る』


「おい、で風呂からあがったのか」

「ああ、俺はヤツより先に入ってたからな」

「その『物』を生き物に変えられる女神って名は」

「知らん」

「何処に居るんだ?」

「さて、ヤツにでも聞いてみるんだな」

「ヤツは、上に居るのか?」

「居ないよ。おまえがココに来る前に旅立った」

「何処へ」

「たしか……バンデの森の方に……」

「オレたちが来た方向じゃないか、戻る!」


「おい、まだメシ食ってねーし!」


               つづく


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