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夜襲

6話 夜襲


 オレにもわかる。ナニかの気配。

 ケモノか、もしやグール。


  バキバキ


「おのれ!」


 森から、出たのはあの女だ。

 振り下ろされた剣を槍で受け止めたグッピー。

そして、女は二本目の剣を抜いた。

 二手目を転げてかわしたグッピーは立ち上がり槍を突いた。

 槍は女のマントをつらぬいた。

 女はそのまま二剣を交差させ、迫って行く。

 剣を寝て避けたグッピーの足が女を蹴った。女は後退してかわした。


「寝込みを襲うのがてめぇの剣法か」


「勝てば何でもあり」


 槍をもどすグッピー。槍はマントをつらぬいただけだ。身体には刺さってないようだ。

 って、マントの下は、裸? 今チラッとおっぱい見えた。


 こんなコトしょっちゅうやってんのか。

 二人共凄腕で勝負がつかないわけだ。


  グワッ


 うわっ、グールが、森の茂みから飛び出した。

とっさに避けた。

 休憩場の焚き火に入り込んだグールをグッピーが刺した。


「また出たか!」


「このぉ」


 自分の背後から出たグールは女の交差させた剣で真っ二つに。


 オレの背後から出たグールたちを連続突きで倒す、グッピー。


「ありがとう」


「まだ、居る油断するな!」


「ヒッアッ! どんどん出てくる。楽しいわぁ」


 あの女、楽しんでグール共を斬りまくっている。


  ガサガサ


 こっちからも。


  キィーッ


 出てきたのは焼け焦げたグールだ。

 その後から白い魔女が、襲って来るグールを手のひらにやどした火球でうける。グール共は黒焦げで倒れてく。

 彼女の魔法は氷の風だけではないんだ。


「ロラン、私の元に」


「大丈夫だ、女に護ってもらわなくても」


「あの氷の風は使わないのか。手っ取り早いだろ」


「夜は相手が見えないから使えない」


  そうなんだ。

  偶然だが三人に助けられているオレって。


  しばらくして、グールの姿がなくなった。

 気がついたら、白い魔女もあの女剣士も消えた。


「まったく、グールよりあの女が、厄介だ。また突然現れて」

「あの女は何者なんだ?」

「知らん」

「名前は」

「それも知らん」

「あのさ、あの女のマントの下って」

「見たのか」

「チラッと、おっばい見えた」

「あいつ、マントの下は黒い小さなパンツとソードベルトだけだ。普通ならアレを見た相手は驚き手が止まる。そん時は終わりだ」

「あんたは大丈夫だったのか?」

「おっぱいくらいでどうてんするかぁ」

「スケベ心を出した時は危ない。おまえもバッサリいくぞアレは。さっき現れたよな、あの人。俺のことなんか言ってなかったか?」


「いや何も」

「そうか、また無視されたか」

「あいつは、あんたにはようがないんだろう」

「あっちになくても俺はある、嫁にしたい」

「向こうの身にもなれ。なんだか、目が冴えた。出発するか」

「もうか、寝てないぞ」


               つづく




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