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砂漠の遺跡

55話 砂漠の遺跡


 町の名をしるしたあの石まで来た。ここから先は荒れ地だ。

 父のメモには、西へ半日迎えと。

 今度は羅針盤がある。間違えないで進もう。


「ヴィルヘルム、やっぱりこっちは暑いなぁ」


「でしたら、まだ、お帰りも」


「そんなつまらんではないか。私も砂漠の遺跡とやらが見たい。それに私が帰ったら共の者ら道に迷わないか?」


「まあ……武芸者の二人がいれば大丈夫かと。旅なれもしていますし」


「あいつらは本当に役にたつからなぁヴィルヘルムの半分くらいだか」


「いや、私など」


「いやいや、あいつらはバカだからなぁホホホホ」



「へ〜くしょん! なんだぁ?」


「誰か、あんたの噂してんじゃないグッピー」


「ミシェールか」


「違う」


「キャハハハ。アニタ、ミシェールのマネうまいじゃない」


「コラ、ガキ、つまらんコトすんな」


「あ、叩いたぁミシェールに言うぞ」

「ナニを言うんだ?!」

「あ、向こうにナニかある!」


 アニタが何か見つけたらしい。ボクには何も。


 バックから望遠鏡を出した。

 海賊のアイリーンが持ってたのより雑品だが、ありあわせの物でボクが作った。

 アレは岩? 柱かな。


「あっちに行ってみよう」


「おい、風が強くなってきたな。嵐になるんじゃ」


「砂嵐になる前にあそこへ」



 やはり、岩ではなかった。金属の棒が入った人工物だ、ここが遺跡だ。


「嵐が来た!」


「皆さん馬車をあの壁へ」


 ここは、四角い砂漠の民の住居というのとは違う。崩れた建造物だ。昔はそうとうの高さがあったんだろう。


「ルル姉、ココスゴい。砂の下にすべすべの石がしいてある」


 風で飛んだ砂の下から白い像も現れた。


「すげぇなコレすっぽんぽんだ。しかも美人だが、腕がねぇ」


「この建物内の飾り物ではないですか? こんな重い物は持ち歩けません」

「ロランが惚れたのがコレでなくて良かった」


「ここがミンの親父が見つけた遺跡か? こんなデカいのになんで、他の連中には見つからなかったんだ」

「砂の嵐のせいですかね?」


「来て、こっちの隙間から奥に入れるよ」


「アニタ、気をつけな。崩れたら出れなくなるよ」


 アニタが見つけた亀裂へ行ってみる。ここから奥に。


「アニタかあたし、ミンくらいじゃないと入れないわ」

「じゃアニタ行く。ランプ貸して」

「あたしも」

「ボクも行く、はいランプ」

「念のためロープを」


「お宝見つけてこいよ」


「いってきま~す」


「中にバケモノとか、いなけりゃいいが」


               つづく





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