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トッケツ現る

44話 トッケツ現る


 そういうことか。


「その話をする前に、レオは好きな人いる?」


「好きな人……。今、私の周りの共の者たちは皆好きだ」


「あー。そういうのじゃなく愛してる人よ」


「愛してる……。とは?」


「んー。一緒にいて楽しいとか、ドキドキするとか。なあ〜んか落ち着くわぁみたいな人かなぁ」


「共の皆は、楽しい。いろいろとドキドキさせてくれるし、落ち着くぞ」


 コレはダメだ。恋愛をはじめから説明しないと。めんどくさい女だ。

 お姫様ってどういう教育されてきたんだろ。

 きっと、あたしからみればつまんない教育なんだろうな。

 ある意味可哀想なのかも。


「聞くが、好きな人と子供の作り方になんの関係がある?」


「好きな人が出来ると、その人と子供を作りたくなるものなの」


「そうなのか? だが、私が知りたいのは『作り方』だ、好きな人の話はどうでもいい」


 そうきたか。


「そう。でもね、作るのに好きな人と結婚して……」


「結婚すると子供が出来るのか。なるほど、お母様とお父様が結婚して私が……。結婚してからナニかするのだろ?」


 やっぱ、子供じゃないから、その先も。


「そうよ、結婚して裸でチューすると出来るの」


「裸でチューって、キスよね」


 わぁお姫様、赤くなった。


 そうすれば出来るはず。あたしもお母さんにそう聞かされた。


「裸でキスすると子供が出来るのか……」


「そうよ。でも、好きな人以外としちゃダメよ。子供が可哀想だから」



 お、ルルが馬車から降りてきた。

 首に赤いショールを巻いてる。レオにもらったのか?


「ルルレット、またお話しましょう。楽しかったわ」


 窓から顔を出したレオ、顔が赤かったような。


「ショールありがとう大事にするわ」


 姫のショールだ、すごく高価なんだろう。


 ルルは馬車の前に行きカウカウのルルの頭をなでながらカウカウと話しはじめた。動物と話せるのか? あいつは。


 アレは?!


 前方に砂埃。何頭かの馬だ。トッケツか?



『おまえたち、モルドから来たのか』


『そうですが、ナニか?』


『何人いる、顔を見せてもらおう』

『あの女、異国人だ』

『仲間かもしれん。ガキのようだし髪の色も違う』


「ヴィルヘルム、何者だ。こいつら」


「あ、ロランどの。盗賊ではないようで。私たちの顔を見せろと」

「顔を。ティアーナを捜してるのか」

「おそらく」


『おことわりいたします。顔を見せろとは? あなた方、お役人ですか? そうは見えませんね』


『ああ、オレたちはトッケツだ』


「トッケツと言ったな、出たか」


 ヤローばかりだ。あのソーとかいう女は居ないようだ。


「ロラン、来たのかソー・ムンラン」


「いや、その仲間らしい」


『おい、あの帽子の女。あやしくないか?』

『長い黒髪、マント姿の異国の女……。頭に知らせろ。見つけたと』

『ヘイ』


 一人離れて何処かに。

 長に知らせに行ったのか?


「なんだ、ロラン。めんどーそうな連中じゃないか。ティアの追っ手の役人じゃねーな」


               つづく

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