手配書
42話 手配書
「どうしたらミシェールとティアーナを間違えるんだよ。ロラン、すぐに」
「お、グッピー。ミシェールを取り戻そう!」
「行っちまったよ」
「あの二人が行ったら、隠れていた意味がないわね。ヴィルヘルムのほうが……」
「ああ、ルルさまっ!」
「アン、気がついたの大丈夫?」
「ルル様は?!」
『落ち着きなさいアン。ルル様は無事帰りましたよ』
『あ、かあさん』
「ルルはあたいが助けた」
「ティアーナ様が」
「ココは何処なのぉ……あのクソオヤジはドコォ」
「ルル様!」
「ルル姉ちゃんも!」
「アニタ……」
「ココは宿よ。ティアーナさんが助けてくださった……」
「ミン、みんなも……ロランとグッピーは? ああ頬がピリピリする。アンは大丈夫なの?」
「ルル様、わたしはココに」
「もうアン。友だちだから『様』は無しって……」
「おい、ロラン。出てきたが、何処に行けば」
「ミシェールを連れてった役人も見つからないしな。役人が連れてったんだ、役所に行けば」
「だよな。が、何処にある」
「知らない……」
「まぬけか……。人にでも聞くか」
「言葉がわからない……オレたちはナニをやってるんだ。情けない」
「だな、ひとまず宿に戻るか」
宿。
「あんたらバカァ」
「おまえに言われたくねーや。そもそもおまえが役人斬ったから……」
「グッピーだってそーした。あのオヤジ、見たらアニタも斬りたくなる」
「アニタが、そこまで言うんだから説得力あるなーそんなに嫌な奴だったのか」
「あっちが、かかって来たから。バラバラにしてやった。棺おけに入れやすいようになっ」
「あのオヤジが斬られるトコ見たかったわ」
二人の頬の大きな治療布が痛々しい。
「しかし、ミシェールが心配だ、拷問とかされてねーだろうなー」
「されてない」
「ミシェール! よく戻れたな?! 良かった」
「役所で人違いがすぐにわかった。目撃者が沢山いた」
「だろーな。あのボケ役人、ミシェールとティアを間違えるのがおかしい」
翌朝ティアーナの手配書が宿にもまわってきた。
「似てない……子供の落描き」
町中にも貼ってあるというので町を出る時ティアーナはレオ姫の馬車内に潜ませた。
出る時は事件のせいで門に警備兵が居た。
後で聞いたが、馬車をあらためられた時はティアーナはレオのスカートの中に隠れてたとか。
馬車の中を開けられた時はハラハラしたが。
トッケツの村。
長、コレを。
『なんだ、手配書か。役人殺し。モルドの手配書だね……』
『この手配書はモルドからインアル、このあたりまでまわってます。こいつを捕まえてモルドへ差し出せば』
『武術大会以後暇だしねぇ、双剣の使い手。強いのか? イイ金にもなる。捕まえるか、この女』
つづく




