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アニタだ

35話 アニタだ


「ロラン、はい。買ってきたわ」

「ありがとうルル」


 ルルに買い物頼み、オレは美人像を入れる新しい布袋を買いに行った。大分傷んだからな。


 オレはルルが買った品物を持ち、ミンの家の庭で槍の鍛錬をしているグッピーのところに。


「なんだコレ?」

「あ、ひろげるな」

「コレは……乳あてか」

「そうだ、コレをティアーナに」


 オレはティアーナの黒い布の乳あてをルルに買ってきてもらった。


「なんで俺に?」

「おまえ仲がイイだろう。砂漠や荒れ地ならいいが、町中でアレはないだろう」

「マントの下を出して歩いてるわけじゃねーだろ」

「ちょっと腕を動かせば、見えちまう」

「まあな……アレはあいつの戦法でもあるが、平和な町だし……わかった渡してやる」


 ティアーナの部屋の前。


「ティア、居るか?」


「居る!」


「入るぞ」


 ドアを開けると黒い小さな下着だけだった。

 こいつは人前で平気でこのカッコだ。

 それほどデカくはない女とわかる程度の日焼けした胸、見なれてはいたが、部屋の中で見るとドキッとする。風呂も入って、長い黒髪もツヤツヤして、キレイにした素顔のティアは意外と美人だ。

 ロランが乳あてさせろというのもわかる。


「なんだよグルドン、じろじろと」


「あ、いや、あのなー。ロランがなぁおまえにコレを」

「ナニ?」

 

 たたんだ乳あてを渡すとティアは胸にあてた。

 下の色と同じ色で似合うじゃないか。ただ少し小さくないか乳首が隠れる程度だ。


「コレをロランが……」


 気に入ったのか付けて拳法の型を二、三してマントを羽織った。


「なるほど、もらっておく。ロランが……」



 中庭。


 オレはヴィルヘルムに飛礫のやり方を教わって小石を飛ばしてた。


「そうです。なかなか上手いですね、今度はこの立てた枝を狙って下さい」


 初めは外れてたが一度当てるとコツが分かり当たりだす。


「凄いすごい」


   パチパチ


「やあミン」


「凄いですね。小石をただ投げるよりイイです」


「ヴィル、アニタにも教えて」


「アニタさんは、手が小さいし、お姉様のように弓を覚えた方がよろしいかと」


「そうなの……」


 アニタは拾った小石を指ではじいた。

 石は山なりに飛んで落ちた。

 ソレを拾ったのはティアーナだ。


「やあ、ティアーナ」


 ティアーナが、かるく小石を弾いた。ソレはオレの手元に。


「ティアーナさん、見事だ。見様見真似で。さすがです」


 ヴィルヘルムも関心する、オレがそこまでやれるのに大分かかった。


 ティアーナはオレの前に来ると片手でマントの半分をはだけて見せた。


「ロラン、気に入った嫁になる」


「はあぁあ?」


 ナニを言っているんだティアーナ。オレはそんなつもりで渡したんじゃないぞ。その乳あて。

 グッピーの奴、なんか言ったのか?


「私の部族は女に乳あてを渡して子供を作ろうと結婚する……知ってたのか」


「それはない! 誤解だティアーナ!」



 アニタとルルレットの部屋。


「ロランは、あのためにあたしに乳あてを買わせたのね」

「そううかなぁ違うと思う。ロランはティアを嫌いじゃないけど好きでもない。誤解だと言ってた」

「あいつは、けっこう惚れっぽいのよねぇ小さい頃から。知ってる? 向いのエビータにもチューしたんだ」

「ホント?! エビータ、イバッてたからアニタ嫌い」

「町の雑貨屋のお姐さんにも惚れてたんだぞ」

「あのおねえさん、アニタも好き」

「あたしが一番そばに居たのに……」

「違う」

「え」

「アニタだ」


               つづく


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