嵐の後
30話 嵐の後
「はー、すごかった」
またアニタ、砂の中に埋もれてた。今度は板キレなんか、壊れた建物の破片も乗っかってた。
『ふーっまさか、竜巻まで来るとは、わたしもまだまだね修行がたりないわ』
瓦礫の下からマーが、現れた。
「マー。無事だった?」
『あ、アニタ』
バッガシャ
『砂嵐と竜巻はおまえの仕業かい?! とんでもないガキだよ!』
マーの後ろから、ボロボロになった黒髪の女悪党が。マーに剣を、逃げて!
『ひっ!』
『アウッ!』
『カワイイ子をいじめちゃダメだベェ それは、わしの嫁だべェ』
死んだと思った変態オヤジが後ろから女を槍で刺した。
オヤジはボロボロの血だるま状態でバケモノのようだ。
『わしとチューするベェ』
ジュブッ
『シャン!』
シャンがオヤジを正面から斬りさいた。
「ヒィアーッ」
あ、ティアーナ!
ティアーナがシャンに切り込んで来た。
「ティアーナ、やめて! この人は敵じゃない」
「アニタ?!」
『え、ナニ。この異国の双剣使いの女は……おっぱい見えた。アニタの仲間?』
「お、アニタだ、妙な服着てるなー」
「グッピー」
「アニタ!」
「アニター!」
ロラン、おねえちゃん! みんな来てくれた。
『アニタの仲間って変な連中だったね』
『言葉がわかる人が居て良かった。さよならが言えた』
『うん、だけど……旅芸人の人、助けられなかった。なんかもうしわけなくて……砂漠であいつらを殺らなければ』
『仕方ない、殺らねば殺られてた。砦の女たちが言ってたじゃない、あの嵐の中逃げたの見たと。それに占ったんだよね』
『うん。無事なよう……』
『なら大丈夫。マーの占いはあたるから。マー、行こう』
砂漠も終わり、荒れ地を行く馬車とロランたち。
「そうだったの良かったねアニタ、良い人たちと出会って」
「うん、変態ブタ野郎に襲われそうになったけどシャンが助けに来た。シャンは強い」
「あの目の見えない東方の双剣使いは、凄腕だ。わかる。闘いたかった。アニタが止めるから」
「ティア、けっこうまともになったじゃねーか止められて、やめるなんてよ」
「まとも?! あたいはまともだ」
「おかしい奴は自分がおかしいって、わかんねーんだよ」
「あんたも」
「はぁ〜。俺はまともだ」
「まあアニタが無事で戻って良かった」
「せっかく剣の腕を試せるとズボンまで履いたのに残念だったわヴィルヘルム」
「大丈夫です。お嬢様の腕は私がよく。それに物騒な地ですから、またすぐに機会が」
クウオォオオ
「ん、どうしたのルル」
「人が倒れてるよ!」
つづく




