牧場の納屋
11話 牧場の納屋
「なんだって、そんな遠くへ。カチューか、俺の槍の師匠の国だ。おもしれー俺も行くぜ」
「ああ、あんた。ホントについて来るのか」
白い魔女はコクと頭を下げた。
「なら、名前を教えてくれ」
「私は……ミシェールと」
「ミシェールか、イイ名だ。俺は、グルドン・ランデンだ。グッピーと呼んでくれ」
と、グッピーは、握手を求めたが。ミシェールはマントから手を出したがフードをかぶりなおした。
「ミシェールは、何処から来た魔女なんだ?」
「東から……。私は魔女、魔法使いの類いではない」
「東、じゃカチューに居たのか」
「もっと東……」
「極東か。なんでもお宝の山みたいな国があると聞くぞ」
「ああオヤジが話してた。東の果てに黄金の島があると。でも知り合いの宝探師では行った者がいないと。まさかミシェールはそこから」
「そんなの噂話……」
「そうなのか……そこから来た人間が言うんなら噂話なんだろう。そんな夢みたいな島は、やはりないのか」
「ああぁ。なんだかが夢が一つ壊れちまったなー」
ルグランへ着いたら、グッピーは借りた馬を返し、軽い旅の買い物をし、オレたちは東方へ向かった。
グールの襲撃にもあわずに最寄りの村に着いた。ここは牧畜の村で大きな牧牛が離し飼いされている。
その牛の乳で食料品を作っていると。
その牧場の住居を訪ねた。
「食事は出してやるが、寝るのは納屋でいいか」
「屋根があるならどんなトコでもイイ」
パンと牛の乳スープに野菜皿で食事をすました。
そして納屋に。
「こういうトコでグールに襲われたら、あの牛たち食われちまうんじゃねーの」
「何度かの襲撃で、数が減り、大物まで出してきたんだが撃退したから奴ら大分少なくなったんじゃ。森ではデカいのが一匹だった。ホントに奴ら大魔女の使い魔なのか、なんでこの像を狙ってんだ?」
「あの教会の地下にあった神殿は彼らの巣窟だった。大災害のせいで……」
「あの遺跡にこの像が祀ってあって、それを取り返しに来るのか」
「そいつは、奴らの神かなんかなんじゃねーの。さっさと返しちまえよ。そしたら襲われねーんじゃ」
「ケモノが人の神を祀るなんてありえるのか?」
「奴らは大魔女の使い魔ならありえねーか」
「それじゃこの像は魔女なのか。そんなぁこの顔は十代の少女にも見える。大魔女って言ったらわし鼻でイボだらけの醜い老婆だろう」
この美女が魔女のはずない。オレは像に頬ずりをした。
「ほお、あきれたもんだ。おまえ、まさか毎晩そいつを抱いて寝てんじゃあるまいな」
「悪いか」
「抱いてんのかよ!」
気がついたらミシェールの寝息が。いつのまにか寝ていた。
「あ、グッピー何する気だ」
「しーっ大きなな声出すな。既成事実を……」
「そんな、やめろ」
「なんだよ、おまえはそいつでも抱いてろ。オレは生の人間が、ギャー!」
「どうしたグッピー」
「ま、マントを開いたら……首から下がタコ」
「はあぁそんなバカな」
ミシェールが目を開け、立った。そしてマントをを開いた。マントの下の服も白。ちゃんと胸も綺麗にくびれた腰も細くてながい脚も。
タコのわけがない。
「幻覚を見せただけ……ココは森より危険」
そう言うとミシェールは納屋から出て行った。
「ミシェール、夜露は体に悪いぞ! ナニもしないから戻ってカワイイ寝顔を見せてくれ〜」
「牛でも抱いて寝ろグッピー」
つづく




