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恥晒しポエジー或いはサイバー灯籠流し  作者: 真野魚尾
Liebesträumerei (2000/1~2000/2)
9/274

無いものねだりの偽善者達へ

   『無いものねだりの偽善者達へ』


 お前が そうだからといって


 俺にまで そうである事を求めないでくれ


 俺は自分で選んでいる


 お前も自分で選んでいる


 俺はお前達とは別の道を選び


 お前はお前の仲間達と同じ道を選んだ


 お前は自らの意志で俺とは違う道を選んだのだから


 自らの意志でこの道を歩こうとする俺に口出しはできない


 お前にだって俺と同じ道を選ぶ事はできたはずなのだ


 なのにお前はお前の仲間達と同じ道を選んだのだから


 責任はお前自身にある


 俺がこの道を歩む事で襲いかかるだろう苦難の責任が


 俺自身にあるのと同じように


 だから お前がその道中で降りかかる苦難を


 お前が受けるのは当然であり


 俺にまでお前と同じ類の苦難を受ける事を求めるのは


 とんだ筋違いだろう


 お前には常識とか前例とか一般論とかいう


 後ろ盾があるのにもかかわらず


 その盾を刃に持ち替えて


 俺を斬りさいなむのはどういう道理なのだ


 何に対して嫉妬しているのか お前自身で


 理解できているのか


 どうか この俺を一人にしてくれ


 俺は一人で行く事を選んだのだから


 お前達と争うためではなく


 お前達と争わないために


 だから お前が自身の受難を持ち出し


 声高に誇ってみせるのも止めてほしい


 お前は 偉くなどない


 何故なら お前の受難は お前の選択だからだ


 その論理はお前だけでなく 俺の選択にも通ずる事


 俺も 偉くなどないのだから


 少なくとも


 周囲に認められた選択をしたお前が


 認められぬ選択をした俺を疎んじるのも仕方ない事だけれど


 逆に言えば


 俺とお前の違いなど その程度という事だ




 ああ


 何故 皆がそれをしているのに


 俺までが それを真似しなければならないのか

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