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14話:これは戦いだ

明日から一話投稿になるかもしません。

ご了承ください。

「いやぁ~美味しかった」


 俺は満足げな表情でそう呟いた。


「そう。なら明日も作ってきますよ?」

「……いいのか?」


 予想外の提案に俺は目を見開いて聞き返す。


「一人と二人の量は大して変わらないですから」

「それは助かるよ」

「それじゃあ宗助、私は戻りますから」

「そうだな。俺も戻ろうかな」


 雪葉は「あ、そうだった」と付け足してから俺に告げた。


「宗助、今日は寄りたいところがあるのだけどいいですよね?」


 雪葉は「勿論行くよね?」的な目でこちらを見ている。


「行かないと言ったら、流しますよ……?」

「おい待て。人はそれを脅迫と言うんだぞ?!」

「行くの? 行かないの? 早く決めてください」


 話聞いてねぇ……


 俺は、はぁ……と溜息を吐いて答えた。


「わかったよ。どこに行くんだ?」

「それは放課後に話しますね」


 こうして昼食を終えた二人は教室へと戻った。



 ――放課後。


 校門で待っていると、雪葉が来た。


「お待たせ宗助。早く行きましょうか」

「ああ」


 少し注目されながらも、学校から離れるとその注目が薄れた。

 そこで俺は雪葉に尋ねる。


「それで、結局のところ何処に行くんだ?」

「教えて欲しいですか?」

「それは、まあ、教えて欲しい」


 雪葉はカバンから何かを漁り取り出し俺へと見せた。


「スーパーのセールです」

「……は?」

「は? ではないですよ。今日はスーパーの特売日。お弁当を毎日作るなら少しでも安く済ませようとするのは当たり前です!」


 力説してくる雪葉に、俺は「そ、そうか」としか答えられなかった。


「でも俺要らなくね?」

「いえ。宗助は必要です」


 雪葉はそう言ってから理由を喋る。


「それはチラシに書いてあるここです」


 俺は雪葉が指で指すチラシの場所を読む。


「たまごはお一人様一点まで、か?」

「そうです。卵は料理にとって必要不可欠の存在ですからね」

「そう、か」


 俺には分からない世界だった。

 ただ、母さんが「今日は特売日だから急がないと」と言っていたのを思い出した。


「それで、そのスーパーまではあとどのくらいだ?」

「もう少しですよ、ここの大通りを曲がった先です」


 雪葉の後を付いて行き、大通りを曲がって目にしたのは……


「んなっ、これ、客か?」

「当たり前です。どうにか間に合いましたね。さあ宗助も並んでください」

「え? あ、え?」

「何しているんですか。早く並ばないと買えませんよ!」


 焦るようにそう言われ、俺は雪葉と一緒に並ぶことに。


 俺、何やってんだろうな~


 スーパーのセール何て初めてだ。

 俺は基本、必要な物だけを買って済ませてしまう。

 だからなのか、セールと重なった事が無いのである。


 こうして俺はセールという名の争奪戦に巻き込まれるのであった。




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