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織りなす絲  作者: 琴笠 垰
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 1階に降りるとレイアさんが受付にいた。


 「レイアさん、今日からお世話になります。それで、とりあえず1ヶ月分先に支払わせていただきたいんですが」

 「前払いはいいけど、お金は大丈夫なの?」

 「はい、金貨9枚ですよね。あの、それでですね、出来れば白貨で支払いたいんですが‥‥」

 「白貨で‥‥」

 「露店街では白貨を見なかったので、使いづらいものなのかと思いまして」

 「言われてみれば、露店街には白貨で買うような高いものはないわね」

 「お願い出来ますか?」

 「確かに治安がいいとはいえ、子供が1人で白貨を使っていたら危ないわ。ちょっと待っててね」

 「はい、すみません」


 やっぱり危なかったんだ。使わなくて良かったよ。ギンガさんも金貨出したとき変な顔してたしね。


 「お待たせ、お釣りの金貨1枚よ」

 「ありがとうございます」

 「イトちゃん、明日オビトと冒険者ギルドへ登録に行くんですって?」

 「はい、そのつもりです。私も7歳と言われて驚いているんですが、お金を稼がないと生活出来そうにないんです。多分この見た目では働かせてくれる所もないと思うので、冒険者になろうかと‥‥」

 「雇ってあげられたら良かったんだけど、家も余裕がなくて‥‥ごめんなさいね。せめてこの国にいる間だけでもいいから、オビトと一緒に行動して欲しいの。これはお願いよ」

 「レイアさん‥‥、色々とご迷惑をお掛けします。これから宜しくお願いします」


 ギンガさんとレイアさん、オビト君には感謝しかない。この宿の役に立てるように頑張るんだ!




 部屋で神殿から持ってきた本の続きを読む。持ってきたもう1冊は‥‥やっぱりまだ読めないな。読んだ限りでは、オーラは精霊と契約している者にしか見ることが出来ないと書いてあった。そして契約出来る精霊は、オーラの色白>黒>青>緑>黄>赤>なしで異なるらしい。私は最下級のオーラなしと言われていたから、多分精霊とマグレで契約出来たとしてもザコ。役に立たないから出来ないって言われたんだと思う。


 あの3人は上から二番目か、結構凄いな‥‥ちぇっ。


 その他にも、ジラルドさんが言っていた精霊と契約することで、初めて魔法を使えるようになるというのもわかった。精霊と契約していないとSP(スキルポイント)がいくらあっても、スキルが取得出来ないと書かれていたからだ。そうなるとステータスのMPは宝の持ち腐れ、ただの穀潰しも言い得て妙かも。


 ん?ちょい待ち‥‥いや、気付くの遅いよ!


 私は既に5つの習得スキルを持っているし、そのうち1つは魔法スキル。特殊スキル<習得>でスキルを取得したから、SPはそもそも必要じゃない。


 「うわぁっ!」ちょ、ちょっと『ステータスオープン』


+-----+-----+-----+

イト・サエキ(佐伯 絲)

年齢:16

職業:-

Lv:1

冒険者rank:-/-

商業rank:-

スキル:-

SP:0

状態:-

受注クエスト:-

+-----+-----+

HP(生命力):100/100

MP(魔力):10,000/10,000

STR(筋力+(攻撃)):3

VIT(体力+(防御)):2

AGI(敏捷+(敏捷)):1

INT(知性+(魔力)):19

DEX(器用+(器用)):25

LUK(幸運+(幸運)):77

特殊スキル:<家事><習得>

習得スキル:<育成∞><無属性魔法Lv1><異世界言語Lv2><鑑定Lv3><分析Lv3>

+-----+-----+-----+


 3つのレベルが上がってる。いくつで∞かはわからないけど、上がるのが早くない?今日露店街でいっぱい調べたからかなぁ。昨日から一度も使っていない<無属性魔法>はそのままだ。


 ステータスをじ~っと見る。


 <異世界言語>の前に<無属性魔法>がある。<育成>は日本にいたときのものだとすると、この順番は何だろう。私が<無属性魔法>を知ったのは昨日『ステータスオープン』で『言語理解』を<分析>して、それが<無属性魔法Lv2>で習得出来る魔法だと知ったときだ。

 存在すら知らなかった魔法スキルを持っている理由‥‥、もしかしたら『言語理解』を掛けられたからとか?だとすると知らないスキルや知ってても想像出来ないスキルでも、身体に受けることによって習得出来ることになる‥‥なんてことあるのかな?


 くふふっ。もしそうだとしたら、これは冒険者向きなスキルの予感がしますぞ!

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