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織りなす絲  作者: 琴笠 垰
13/79

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 草原を森へ向かって突き進む。草だらけだから薬草も魔草も癒やし草もいっぱいだ。歩きついでに目に付いた魔草を20本採取する。おおっ、あれは!?やった、サア・コトンの群生地見っけ!


+-----+-----+-----+

[サア]

布になる植物

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使用条件:裁縫Lv2

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+-----+-----+-----+

[コトン]

布になる植物

+-----+-----+

使用条件:裁縫Lv2

+-----+-----+-----+


 「オビト、サアとコトンがこんなにいっぱい!」

 「へえ、これがサアとコトンなんだ。布しか見たことがなかったよ」


 額に汗して2人でサアとコトンを採り尽くし、次の野望を目指して進む。魔物が来てもすぐ逃げられるように、森の奥へはなるべく行かないように気を付けることも忘れない。う~ん、ないなぁ。ちょっと葉っぱとか草とか退かして見た方がいいかも?おっ、この枝いい感じ!枝を振り回しながら歩く、ザクっ、ザクっ、パシっ!


 「イト危ない」

 「おっと、当たりそうだった?ごめんね」


 オビトからちょこっと離れる。やっぱりもっと奥に行かないとダメか。誰もが通るこんな手前付近なんて、調べ尽くされてるに決まってるし。そのとき、秘密基地の入り口になりそうな立派な根っこをした古木を見つけた。周りの木は若木だから不思議な感じ‥‥、非常に私の乙女心を擽りますなぁ!

 ザクっ、ザクっ、木の幹の根元を掘ると、木の葉や大きめの石がワッサワッサ出てくる。ザクっ、ザクっ、はっ!?うっかり目的を忘れて楽しんでしまった。いかんいかん、っておよ?今、小魔石って文字が視界を掠めなかったかい?あっ!


+-----+-----+-----+

[小魔石(透明)]

魔力が宿る小石

〈効果:空間拡張・縮小・重量軽減〉

+-----+-----+

小魔石(透明)

使用条件:錬金Lv2

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 「オビト!小魔石(透明)見つけた!」

 「えっ!?本当に見つけちゃったの‥‥?」

 「他に魔石(透明)、それと蒼鉱石。あと<分析>出来ないけど、多分小魔石(黒)、魔石(透明)(紫)(黒)じゃないかな」


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[魔石(透明)]

魔力が宿る石

〈効果:空間拡張・縮小・重量軽減〉

+-----+-----+

小魔石(透明)x20個

使用条件:錬金Lv2

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[蒼鉱石]

蒼が含まれた鉱石

+-----+-----+

使用条件:鍛冶Lv4

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 「‥‥あり得ない」

 「へえ~、素材ってこういう風に転がってるものなんだね」

 「いや、転がってないから‥‥」

 「でも、ここにあるよ。魔物の墓場?昔は山だったとか?」

 「これのどこを見てそう思うの‥‥はぁ、やっぱり迷惑より驚きだね。あるとすれば誰かが隠してたって線が濃厚‥‥、取ってけば?こういうのは、宝みたいに見つけた人のものだから」


 見つけたのは小魔石(透明)x3個、小魔石(黒)x2個、魔石(透明)x2個、魔石(紫)x1個、魔石(黒)x2個、蒼鉱石x8個、ホックホクです!小魔石はどんぐり位、魔石はテニスボール位、蒼鉱石はレンガ位の大きさ。


 「オビト、鞄に空きある?私もう入らないや」

 「家で空にしてきたから大丈夫だよ」

 「じゃあこれ、お願いします」


 やったね!これで魔法鞄が増えるよ。専門分野外だろうけど、セイジさんに聞いてみよっと。


 「イトっ!!」


 オビトの声に視線を上げると目の前に影、条件反射で思わず殴り飛ばしてしまった。ズザザザァ~、ドンっ!それは地面を滑って行き、木にぶつかって止まった。狼っぽい、ピクピクして動かないけどどうしよう‥‥。


 「後ろに下がれっ!」


 オビトが腰から抜いた包丁を構えながら魔物に近寄り、ピクピクと痙攣している狼に止めを刺す。叫び声も上げずに大きくビクンっと跳ねて、狼は動かなくなった。


 「こ、殺したの?」

 「やらなきゃこっちがやられる。森は草原に比べて魔物が多いんだから、気を付けないとダメだよ」

 「ごめん‥‥」

 「俺の方こそごめん。もっとイトのことを気にするべきだった」

 「でもオビトが気付いてくれたから大丈夫だったんだよ?本当にありがとう」

 「それにしてもウルカを拳で1発‥‥、<体術>って凄いんだね」

 「私もビックリだよ、AGI1しかないのに当たったんだもん」

 「‥‥そっちの方がビックリなんだけど」

 「い、いやぁ~、倒せて良かったね!」




 その後ウルカをオビトが解体、している最中に匂いを嗅ぎ付けたウルカがもう1匹現れたので討伐。今度は私が周りを警戒していたからか、ウルカが近づく前に気付けた。包丁との相性がいいのか、喉元を1撃で倒せたのには自分でもビックリ。オビトは絶句。やらなきゃやられる‥‥震える手をそっと抑え込んだ。

 そしてさらに解体、しているとまんま兎のラビが3匹と30cm位の蜘蛛のモクが2匹現れたのでこちらも秒殺で討伐。オビトに教わりながらウルカを解体していたときに、周囲を警戒しつつ魔物の位置が先にわかれば襲われないのになって考えていた。そしたら何となくこっちから来るかもって見たら、少し遠くにラビとモクがいたんだよね。


 各魔物の達成条件とラビ・ウルカの皮と肉、モクの皮・肉・糸を確保。モクの達成条件は触肢1対で、ラビとウルカもオビトが知っていた。でも私が一番堪えたのは解体。時間が掛かって大変だし、精神的にキツい‥‥。これだけは切実に何とかしたい!


 結果、食料以外の今日の予定を一気に達成。


 「戻ろうか」

 「調味料・果物・薬味はいいの?」

 「解体したらそういう気分じゃなくなっちゃったよ」

 「まあ、解体初めてだったらそうなるだろうね」

 「実際こんなに大変だと思わなかったしさ」

 「俺思ったんだけど、もしかしてレベル上がってない?途中から動きが変わった気がする」

 「そう?レベルってそんなにすぐ上がるの?」

 「普通は上がらないけど、イトならありそう」


+-----+-----+-----+

イト・サエキ(佐伯 絲)

年齢:16

職業:-

Lv:2

冒険者rank:1-0/L1

商業rank:-

スキル:-

SP:20

状態:-

受注クエスト:rank1-5薬草採取

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HP(生命力):100/120

MP(魔力):10,000/10,020

STR(筋力+(攻撃)):7+(12)

VIT(体力+(防御)):6+(3)

AGI(敏捷+(敏捷)):4

INT(知性+(魔力)):22

DEX(器用+(器用)):28

LUK(幸運+(幸運)):80

特殊スキル:<家事><習得>

習得スキル:<育成∞><無属性魔法Lv1><異世界言語Lv2><鑑定Lv4><分析Lv4><剣術Lv1><槍術Lv1><斧術Lv1><弓術Lv1><体術Lv2><棒術Lv2><感知Lv1><索敵Lv1>

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