笑い者フラグが立ちました。
こちらの更新も久々ですね。漢検、難しかったです。四字熟語とか知らぬ。
2年来の相棒の充電コード差込口がぶっ壊れたので機種変しました。変換が慣れない……
『ピコーン♪笑い者フラグが立ちました』
そんな電子音声で目を覚ました俺の視界に入ったのは、パイプ椅子に腰掛ける友人……栄太の姿だった。
「何や、もう起きたんか。おはようさん」
「……おはよう」
じゃなくて。今どんな状況だ。
目だけ動かして辺りを見回すと、ここが保健室である事に気付いた。
あー……なんで保健室?
寝起き特有のぼうっとした頭で考えるも、なかなか思い出せない。
そんな時、栄太が笑いながら話してきた。
「にしても、自分アホやなぁ。ボール顔面直撃て、漫画かいな」
その言葉に、目覚める前の出来事がフラッシュバックのように蘇ってきた。
体育でのサッカー。青い空。謎の電子音声。白い物体と衝撃。
いや待て、謎の電子音声に関しては全く理解が出来ない。理解したくもない。
俺は疲れてたんだ。そうに違いない。
そうか人間は疲れるとあんな空耳が聞こえるのか気を付けないとな。
頭がある程度スッキリしてきたところで、ため息を吐きながら腕を支えにして身体を起こす。
『ピコーン♪笑い者フラグを回避しました』
ハッキリと脳内に響いた音に、起き上がりきっていない中途半端な姿勢で固まった。
「……悠斗?」
俺の様子を不審に思ったらしい栄太の声で我に返ったが、それと同時に身体を支えていた腕から力が抜けてベッドに倒れ込んだ。
「何しとんねん、どんくさい」
「はは……なんか俺、疲れてるっぽくて」
呆れたような声に、苦笑しながら返すしかない。
「ふーん……早退するん? 今昼休みやけど」
うわ、三時間以上寝てたのか。やっぱり疲れてたんだな。
体調はそこまで悪くないが、今日は念のために早退するかな。
そのことを栄太に伝えると、鞄を取ってきてくれるというので大人しく横になったまま待つことにした。
イケメンで頭良くて運動出来てツンデレとか、あいつは一体何を目指してるんだ。
下らないことを考えながら、俺は再び眠りに就いた。
さらっと主人公の名前が出ました。
啓斗と悠斗で迷った。アルファベット読み出来るようにしたかっただけですが。