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勘違いフラグ乱立中  作者: キリ
中学三年
5/7

非日常開始フラグが立ちました。

中学三年、ずっと公立校に通っていた俺は初めて受験生になった。


しかし、普段の成績が可もなく不可もない俺は、恐らく高校受験にそれほど熱を入れず、可もなく不可もない高校に進学するのだろう。


俺がそんな思いを抱きつつ通う最高学年の教室は、校舎の最上階である四階に位置している。


例に漏れず運動神経や体力まで凡人レベルの俺には、教室までの道のりが割とキツい。


そして、七十段近い階段で毎朝テンションを下げている俺は、水曜の一・二限目にある体育が憎くてしょうがない。


分かるだろうか?

中だるみと言われる水曜の朝っぱらから、むさいオッサン(体育教師)の号令の元、準備運動で校庭を三周させられる辛さ。


さっきも言ったが、俺の運動神経は良くもないが悪くもないし、体を動かすのは割と好きだ。だが、体育の授業は嫌いだ。


何故かと聞かれると困るが、とにかく嫌いなのだから仕方がない。


そんな訳で、俺は体育の授業でサッカーをしている今も、わざとボールが来ない位置を陣取り、それでも成績のためにやる気はありますよアピールをしている。


もう少しで試合終了といった所で、グラウンドに風が吹いた。

朝からの陰鬱とした気分を消し去るような、

気持ちの良い風だった。


その時、ふと見上げた空は薄い雲のかかった花曇りで。


あぁ、春だなあ……


と、授業のことを一瞬忘れ、ぼーっと空を見上げていた時だった。


『ピコーン♪ボール顔面直撃フラグが立ちました』


合成音声のような、老若男女のはっきりとしない声が聞こえたのは。


突然の出来事に驚いて固まった俺の耳に、次に届いたのはダチが俺を呼ぶ声。


ハッとして視点を空から声が聞こえた方へ移すと、俺の視界は白い物体で塞がれた。


「……え?」


呆けた声を出した直後、俺は何かの衝撃を顔面に受け倒れた。


グラグラと揺れる視界の端に白と黒のボールが映り、ぼんやりとした頭で思った。


ボール、顔面直撃……?


つまり俺が体育の授業中に余所見をしたからフラグが立ったのか。いや、ゲームじゃあるまいしフラグって。幻聴か?こんな幻聴が聞こえるようになるほどゲーマーじゃないぞ俺は。


ああ、世界が回って気持ち悪い。


『ピコーン♪非日常開始フラグが立ちました』


意識を失うその瞬間、俺はこの声を一生聞き続けるのだという予感がした……

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