24話 カラフルな犬のお迎え
しばらくしたら、パパさんが息を切らしながら帰って来たわ。
そして、そのまま例の犬を迎えに行くって言い出した。
ママはそれにカンカンで……。
「ご飯食べてからでもいいじゃない」
ママは自分の食器をシンクに運びながらパパさんを睨んでた。
「早く行ってあげないと遅くなるじゃないか……」
パパさんの言うのももっともだけど……。
この場合、何故かママの言う事が正しい気もするのよね。
手土産持って向こうから来るのが筋よね……。
ホーはモエナに遊んでもらって喜んでる。
私はパパさんとママの間で二人の話をじっと聞いてた。
「僕、一緒に行ってもいいよ」
ケンサクはリビングからパパさんとママを見ながら言う。
いや……そうじゃなくて、本当に決定なの。
その余所の犬が来るの……。
「本当に知らないわよ……。預かってる間になんかあっても。うちの犬と同じようにしか面倒見れないからね……」
ママは椅子に座ってお茶を飲みながらパパさんに言った。
「それで良いんだよ。特別な事しなきゃいけないなら預からないって」
パパは私の顔をじっと見てる。
な、なによ……パパさん。
私に何を求めてるわけ……。
「とにかく行ってくるよ」
パパさんはそう言うと玄関の方へ。
「僕行こうか」
ケンサクは一緒に行きたくて仕方ないみたいね。
「ああ、じゃあいっしょに来い」
パパさんは靴を履きながらケンサクを呼んだ。
「行ってくる」
ケンサクはママに言うと玄関へ走って行った。
「私はあんたたちだけで十分よぉ……」
モエナはホーの前脚を持ってそう言ってた。
それって腰に来るのよ……やめてあげてよ。
モエナ……。
ママのお怒りモードはどんどんレベルを上げてるみたい。
正直、ちょっと怖いし……。
余所の犬も私が虐める前に、ママが虐めるかもしれないわね。
そうなるとやっぱ助けなきゃいけないのかしら……。
私はソワソワしながらリビングとダイニングを歩き回るしかなかった。
「この子たち仲良く出来るの。その犬と……」
ワカナがリビングから顔だけ出してママに言う。
それはママに聞くんじゃなくて私たちに聞いてよ。
「知らない」
ママの返事は短い。
ママの返事が短い時はお怒りモードなのよね……。
「ホーちゃん、仲良くできるかな……」
ちょっと甘ったるい声でモエナはホーに聞いてた。
ねえ、モエナ何とかしてよ……。
ホーが悲痛な声をあげてた。
知らないわよ……。
自分で何とかしなさい。
私もママのお怒りモードがうつったみたいだわ……。
最悪、やっぱ玉ねぎとかブドウとか無理矢理口に突っ込んでやるしかないわね……。
ガレージから車が出ていく音がした。
とうとう行っちゃったわね……。
やって来るのね、余所の犬。
さて、敵か味方か……。
楽しみだわ……。




