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23話 パパさん抜きのカラフルな食卓





モエナもワカナも帰ってきて、家の中が一気にうるさくなった。


私とホーはリビングの窓際でじっとしてる。

踏まれたら嫌だしね……。


ママは晩御飯作ってた。


今日はどうやらお魚みたい。


私、お魚苦手。

この間、ママにぶり照りもらって食べたら吐いちゃったし。

ホーも吐いてたわよね。

やっぱ犬なんだわ……私たちって。


「ほら、もうすぐご飯だから、ちょっと手伝いなさい」


ってオカモト家のボスが言うと騒がしい家の中が静かになって、みんな一斉にお手伝いが始まる。


やっぱ、ママって強いわね……。

一声で三人とも言う事聞いてるし。


ホーが感心してる。


「そう言えばパパ、余所の犬預かるって言ってなかった」


モエナがお皿を並べながら言った。


そうそう。

そうなのよ……。

それって私たちには大問題なのよね。


ホーが身を乗り出した。


「でっかい犬なの」


ケンサクは大きい犬が来たらうれしいみたいね。


「馬鹿ね。大きい犬はうちでも預かれないでしょ……」


ワカナは冷静。


「知らないわよ。パパが勝手に決めたんだから、パパに聞きなさい」


ママはお鍋からお味噌汁をお椀にいれながら言った。


みんな人ごとね……。

私たちからすると大問題なのよ。

もう少しちゃんと話し合ってほしいわよ。

変な奴だったら玉ねぎとかブドウとか口に押し込んでやるんだから……。


パパさん抜きの夕食が始まったわ。


私たちはその間、リビングの隅っこで待機。

どうせかまってもらえないしね。


いつもあの食卓の上にはどんな素晴らしい世界が広がってるのか見たいなって思わない。


ホーがそう言うとクンクンを鼻を動かす。


ニオイで大体の想像はつくでしょ……犬なんだから。


私は少し嫌みをこめてホーに言った。


わかるわよ。

けど料理って見た目も大事な要素じゃない。


私たちのご飯は真っ茶色のドッグフードよ。

カラフルさなんてどこにもないわよ。

それを見た目って言われても……。


黙々と食事をしてるところにママの電話が鳴ってた。


「もう誰……こんな時間に……」


ママは迷惑そうに携帯を見た。


「パパからだわ……」


ママは電話を取った。


「え、なに……今から、うん、うん。私は嫌よ。一旦帰ってきたらいいじゃないの。うん。私だって寝不足で眠いんだから。勝手に決めたんじゃない、自分で何とかしてよね……」


ママは不機嫌な感じでそう言って電話を切った。


「どうしたの」


ワカナが少し心配そうにママに聞いた。


ママはご飯を食べながら、


「今、駅なんだって。例の預かる犬迎えに行くから、駅まで迎えに来いって言われたわ。そのまま犬迎えに行くからって……」


そう言うとご飯を口に放り込む。


「冗談じゃないわよね……。勝手に決めて、しかも迎えに行くなんて。普通預かってもらう方が手土産もってお願いしにくるのが当たり前でしょ……」


ママも相当頭に来てるわね……。


「一人じゃ危ないから、付いてこいって言われてもね……。眠いし、嫌よ……」


「あ、僕、行ってもいいよ」


ケンサクが迎えについて行くって言いだした。


あーあ、本当に来ちゃうんだね……余所の犬。


ホーはため息をついた。


来ちゃうけど、うちに来たらうちのルールでやってもらうから大丈夫よ……。


私は何故か気合いが入ってた。








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