20話 パパさんのカラフルな謎
パパさんが起きてきたのはみんな学校行っちゃった後。
「おはよう……」
って今にも死にそうな声で起きてきた。
しかもパジャマのまま。
「朝ご飯は」
リビングのソファに座ってお茶飲んでたママはパパさんに聞いた。
「いらない……。ちょっとシャワー浴びるよ」
パパさんはそういうと脱衣所に入って行った。
「会社行くの」
「うん。昼から行くよ」
ってパパさん会社行くんだ……。
死んじゃわないかな……。
大丈夫なのかな……。
ママは無言でテレビ見てた。
パパさんのシャワーの音が聞こえてきた。
するとママはケータイを持って自分の部屋に。
ママ、電話かな。
ホーは私の傍に来た。
たぶんそうね。
彼氏と連絡の時間だし……。
私とホーは示し合わせたようにママの部屋の入口まで行く。
「私。うん。昨日さ、あれから大変だったのよ。うん。ダンナ」
昨日の報告ね。
何があったのか私も知りたいわ……。
私とホーはママの電話の会話に聴き耳を立てた。
「夜中にさ……。迎えに来てって言われて、国道を歩いてるって言うのよ。うん。でもどこまで行ってもいないしさ……。電話してみたらさ、全然国道と違うところにいるのよ。しかも今、どこかわからないとかいうから」
なになに。
どうなってるのよ……。
パパさんどこ行ってたのよ……。
「それで、ケータイのGPSで調べさせたらさ、ほら、前に行ったお店あるでしょ。北の方の。うん。そこ。そのあたりにいるっていうのよ」
どこだろう。
北の方って……。
「おかしいと思わない……。国道からは離れてるし。電話してそんなに経ってないし。電話してからすぐに北にあるいてもあんな所までいけるかどうか……」
うーん。
良くわかんないけど、パパさんが怪しいってことを彼氏に伝えてるのね……。
確かに怪しいわね……。
「しかも、何故か民家みたいなところに座ってたのよね……。怪しいわよね……」
ママはそう言うと笑ってた。
「あ、ごめん。シャワー終わりそうだからまたかけるわ。今日は仕事、昼から行くって言ってるけど、もしかしたら行かないかもしれないから約束は出来ないけど……。うん。またあとで」
ママはそう言うと電話を切った。
どういう事なのかな……。
ホーには理解できなかったみたい。
どうもパパさんが変な場所にいたみたいね。
ママが迎えに行った時。
駅から歩いているのなら絶対に行かない場所だったみたいよ。
ふぅん。
パパさん怪しいってことかな……。
そうね……。
百パーセント怪しいわね。
そんな場所に女でもいるのかしらね……。
私とホーはリビングに戻った。
パパさんがさっきより少しすっきりした顔で着替えて出てきた。
ママはそのパパさんに、
「あれ……本当に仕事行くの」
そう言ってた。
パパさんはつめたいお茶を一気飲みして、
「どうしても今日は外せないんだ。だから昼に出社するよ」
そう言って階段を上がって行った。
大変ね……。
パパさんも。
ソファに座ったママはそれを聞いて彼氏にメッセージを送ってた。
私とホーはそのママの足元でご飯の催促をした。
「あ、あなたたちのご飯まだだったわね……。ごめんね」
ママはそう言って立ち上がった。
いつものようにご飯の準備をしてくれている。
それをみながら私とホーは尻尾を思い切り振ってた。
パパさんが怪しくても、ママは凹まないのね。
そうね。
逆に喜んでるのかもよ。
えーどうして……。
だってパパさんが浮気してくれている方が、なんて言うのかな……罪悪感……かな、減るんじゃないかな。
あー、ザイアクカンね。
多分ホーはわかってないな……。




