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19話 ママのカラフルなお迎え





その日も素晴らしいリレー形式でお風呂が済んで、そのままみんな、自分の部屋に入って行った。


パパさんはまだ帰ってない。

だけどいつものように明かりは消されて、私とホーは小さい明かりだけがついたリビングでいつものように専用の毛布にもぐってた。


これが変わると眠れないのよね……。


ママも自分の部屋でケータイを触ってる。

多分彼氏と話してるのね……。


それでもパパさんが帰る前にママも部屋の明かりを消してたわ。


パパさん、遅いわね……。


みんな寝ちゃったみたいね。


ホーが自分の毛布の中から顔だけを出した。


そうね……。

みんな疲れてるのよ。

人間って意外と大変そうだしね。


私はそう言って身体を丸くした。


パパさん帰ってこないけど、どうしたんだろう。


そうね……。

今日は遅いわね。

いつもならもうとっくに帰っててもいいはずなのにね……。

でも、私たちが心配したって仕方ないし……。

今日は寝ましょ。


私がそう言うとホーも顔を毛布の中に引っ込めてた。


それからどのくらい後の事かな……。

ママの声がした。


「え……今、何処なの。歩いてるの。タクシー乗ればいいじゃない。うん。なにやってんのよ……」


パパさんからの電話ね。


こんな時間に……。

もう朝になるわよ……。

ママちょっと怒ってるし。

そりゃそうか……。


私は自分の毛布から抜け出して、ママの部屋の前まで来てみた。


「良いわよ。迎えに行くから。うん……こっちに向かって歩くのね。わかったわ」


ママはそう言うと電話を切ってた。


そして、


「あーもう。めんどくさいなー」


って言いながら部屋の明かりをつけてた。


おっと、ママ出てくるな……。


私はリビングに戻った。


静かな部屋の中に私の足音がカツカツと響く。


すると上着を着たママが勢いよく部屋から出てきた。

そしてキッチンの明かりをつけて、冷蔵庫からジュースを取り出し一気飲み。


ママ。

本当にめんどくさそうだわ……。


私は少し笑ってしまった。


そしてそのまま玄関を開けて、外に出て行った。


ママどこに行ったの。


ホーは毛布から顔を出した。


パパさん迎えに行くみたいよ。

何だか分かんないけど、歩いてるんだって。


自分の毛布に戻りながらホーに言う。


ふぅん……。

じゃあ、しばらく帰ってこないわね……。


そうね……。

待ってても仕方ないし、寝ましょう。

そろそろ毛布だけじゃ寒いわね……。


私はそんな事を考えながら目を閉じた。


どれくらい経ったかわかんないけど、まだ外は暗かった。


パパさんとママは会話も無しに玄関のドアを開けて入ってきた。


ママはそのまま自分の部屋に入り勢いよくドアを閉めてた。


パパは冷蔵庫からお茶を出して立ったまま飲むと自分の部屋に入ったみたい。


こんな時間にお迎えも大変ね。


私は抑えられないあくびをして再び丸くなった。

 





朝、いつもよりママが起きてくる時間も遅い。

ワカナはいつものようにお弁当を作るために早起きしてキッチンに立ってた。


それを私とホーは毛布の中から見ながら、今朝の話をしてた。


パパさん朝方だったよね。

帰って来たの……。

今日は起きれないんじゃないかな。


そうね。


そうだったら、今日はよその犬がうちに来るの中止になるかもね。


私はそうだったらいいのにって思った。


ママは起きてきた。

寝不足も手伝って、超不機嫌そうなママの顔。


今日は下手な事するとオヤツどころかご飯も抜きになるわね……。


「ケン。早くしなさい」


階段の下からママがケンサクに声をかける。


「わかってる。起きてるから」


ってケンサクの声も聞こえた。


でもパパさんは起きてこない。


「パパは」


ワカナがママに聞いた。


「知らない。今日は休むんじゃないかな……」


ママはそう言ってワカナの作ったお弁当のおかずの残りをつまんでた。


いいな……。

私も玉子焼き食べたいな……。








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