13話 ママのカラフルな涙
ママの携帯が鳴った。
ママは待っていたかの様に携帯を取って話を始めた。
「昨日誘って来て。うん。そんな感じはあったんだけど。もう無理だよ。触られただけで鳥肌たつし、同じベッドで寝るなんて考えられないかも……」
ママは昨日の事を彼氏に報告してた。
本当にパパさんの事が嫌いなのね。
ママの電話の口調でわかったわ。
「ママってパパさんの事本当に嫌いなのね」
ホーにもわかったらしいわ。
ママは怒り狂ってるみたい。
しばらくパパさんとは会話ないわね。
ママは電話を切って、珍しく私とホーを抱きかかえソファで撫でてくれた。
ママは私の顔を覗き込み、
「私が襲われそうになったら守ってね」
って言った。
え……、どうやって……。
パパさんに噛みついたらいいかな……。
私はママの目にそう話しかけた。
ママはニコッと笑って、
「ママは、パパより大事な人がいるのよ」
知ってるよ。
私もホーも。
「だからもう何もかもいらない」
ママはそう言うと私とホーの体を撫でてくれた。
これ、気持ちいいのよね……。
でも、なにもかもって言われてると困る。
私もホーもワカナもモエナもケンサクもいらないって事なのかな……。
パパさんがいらないのはわかるけど、みんないらないってのはダメよ。
みんなママの味方のはずなんだけどな……。
「ママとパパさん。もう仲直りできないのかな……」
ホーは心配そうだった。
「どうかな……。彼氏がいるからパパさんの事嫌いって訳じゃ無さそうだしね……」
私はママの膝越しにホーを見た。
「なんかこの家バラバラね……」
ホーは呆れ顔で外を見てた。
ママは目に涙を溜めて私とホーを撫でてた。
ママも辛いんだね……。
私にはもうわからないわ……。
なるようになる。
それしか言えないわね……。
あとは、彼氏に何とかしてもらうしかないわね……。




