坐視者な人たち
※「開闢のミーディアム」に登場する坐視者(?)たちになります。
◎来家 リネン
本名 見車 スミルノフ
年齢 三十代後半(現在)
血液型 B型(現在)
出身地 どこかいつかの惑星
一人称 私
二人称 君、 貴様
越久夜町のハズレの診療所に住む三十代後半の女性。サッパリした(見せかけだが)性格で猟銃やライフル銃を扱える。
人ならざる者が大嫌いだそうで、ハンティングをしながら"駆除"しているようだ。
人間でも敵とみなした者や、刃向かった場合や目障りであったら容赦なく射撃する。
人ならざる者より人類が最良の、真の地球の支配者だと信じてやまず、人ならざる者や上位の存在である神に対して嫌悪感を抱く。
とある時空では未確認生物排斥派の上層部の一人であり、未確認生命物体愛護団の有屋 鳥子と対立していた。
その反面人ならざる者にはきわめて詳しい。ハンターとしての知識もあり、ハンター界隈でも同業者として認識されている。
銃に魔法をかけ、魔法銃として使い人ならざる者にぶっぱなすのが好き。また野生動物の狩りをするのも好きで、寝室にはハンティングトロフィーがたくさん飾られている。
現在の身体は佳幸という女性で、リネンという名は偽名である。人間の理念になりたかったようだ。佳幸はある理由で心神喪失しており、廃人になりかけている。
自らは仙名 麗羅という女性の良き理解者だと妄信してやまない。つまり麗羅に近づけるのならば何でもする。
本性である見車は麗羅が大好きで仕方がない。かつて(時空は違うが)麗羅と仲が良かった人ならざる者を殺害したり、現在も麗羅を執拗に探している。
あんまりなので魔法使いの界隈から指名手配されているようだ。
○見車 スミルノフの冒した罪
地球を支配する人類に夢や理想を見ていた見車は、よく人間を観察していた。
麗羅(その時は異なる)を一目見た時から"天運"を感じ、執着する。
これが初めての、"運命の人"だと確信する度に、彼女は麗羅を自らの物にしたくなっていった。
身近な人に憑依し麗羅に同族にしようと引き込むが、拒絶される。失望と厭悪にかられ、見車は殺めてしまう─加えて同族と承認されなかったため、見車は麗羅を"作り直した"。
今度こそは拒絶されようと一緒に終わろうと、付きまとうようになった。
坐視者に属してはいるが、掟(暗黙の了解)を破り私利私欲のために時空内の人物へ深く関わってしまっているので、いつしか坐視者から逸脱してしまうだろう。坐視者から逸脱してしまったらどうなるかは、彼女も理解しているか危うい。
上記にあったように人間信者であり、人間は宇宙一素晴らしいと考えている。しかし本来は思念体であり、人間に憑依しているに過ぎないため劣等感も感じているようである。
○能力
"特徴"は支配。
人ならざる者や人間を支配できる。
坐視者特有の能力ではなく、見車 スミルノフ自身の力である。
精神支配、身体の支配。様々な支配ができる。ハンティングを楽しむ際もその能力を使っていると思われる。
完全に精神を乗っ取り言いなりにするのではなく、あくまでも支配し、強制的に動かすのを得意とする。意識が残っている状態を好む。
現在の体もその能力で動かしていると見られる。
◎アルバエナワラ エベルム
年齢 測定不能
性別 「そんじょそこらの使わしめ」では外見は巫女式神
出身地 どこか遠い生命がいる星
一人称 俺
二人称 あんた、お前
誕生日 2012年12月21日~23日(マヤ暦終了の日)
「光を覆う者」とも解釈される。
世界線をまたぐ天の犬(宇宙狩猟の猟犬群)の一人。または日本では天狗やアマツキツネとも呼ばれる。
白に近い灰色の毛並みに赤毛の耳を持つ。
犬の容姿をしているが、形は人間。二足歩行をしている─犬人間。肉体的に男性に近い印象を受ける。彼の声音も成人男性のものに類似している。三本の指や虹色の瞳とぎらぎらと燐光を放つ白目。見つめ続けずにはいられない、不気味な双眸をしている。
ひとつの時間や国、時空には定住せず、太陽を飲み込み食べることを目的に飛び回っている。外(宇宙)からやってきた地球外生命体。
そのため世界各地に似たような伝承や伝説が残っている。多くは犬や狼の姿をとる。太陽を飲み込んだ事は数回あるが、その度に邪魔が入り吐き出している。
自身は"坐視者"であり、深入りしないことをモットーに様々な者のそばで歴史的瞬間の行く末を見守り、その時空を去るという行動を繰り返している。
彼と似たような種族は沢山おり、代表的な者は"ナイアーラトテップ"。
鬼神とタッグを組んでいる模様。仲は良くない。
彼が越久夜町に来た理由は、「崩壊し消失する時空を存続させる」ため。誰にお願いされたかは明かしてくれないが、加えて彼曰くヒトの願いが叶わぬ様を見るのが楽しいらしい。
○エベルムの経歴
ティエン・ゴウになる前の"エベルム(という名ではなかった)"は、宇宙狩猟の猟犬群の群れに属するただの猟犬だった。だが顧兎に少なからず羨望を持っていた。
顧兎を一目みた際に、この世の自由だと彼は確信した。
羨望を覚えた事により属性が干渉者に傾き出し、シェマを迫られた隙に─それを嗅ぎ付けた、同じ目的を持つ"ナニカ"に存在を奪われた。それよりも"ナニカ"はなんとしてでも顧兎に近づきたかった。
"ナニカ"は彼女を食すのでなく、ただ単に顧兎と再会を果たしたかった。
いつしか宇宙語で「アルバエナワラ エベルム」と呼ばれ、指名手配される。
「光を覆い、神を喰らうバケモノ」という意味。
なぜならば事の始まりは、エベルムはとある時空で顧兎に近づくために月神を最初に食べたからだ。味を覚えたエベルム。
─太陽神と月神がいる世界は完全な世界に近く、とてもおいしい。
だから異常な執着を持っていた。
(ちなみに既にエベル厶には何か違う邪悪なる者が交ざっている。干渉者ではなく、何なのかは不明であり思念体だったのだろう。
元いたエベル厶のガワを被っているナニカは最初に月神を食らう。彼は食神鬼──ティエン・ゴウとなり、月や太陽を食らいだした。)
○エベルムが関係している過去の箇所
高確率で月の神か太陽神がいない時空があった。その地は理が壊れ呪われていると、まことしやかに囁かれていた。
宇宙の平和を乱したと、番神たちに狙われ─そこへ逃げ込むしか無かった。加えて顧兎の気配もした。もし会えるのならそれでいい。
越久夜町に降り立ったエベルムは狂気の暴食とも言われる天津甕星の存在を確認し、落胆した。この時空もダメだった。
次期の月神を食べやすくするために。顧兎に一層近づくために。
しかし月神は存在していた。
越久夜町に入り込み、狙ったのは最高神の夜の神(月神)だった。最高神に気づかれ、一時は撤退するも、そこで矛盾が生じているのにエベルムは気づく。
天津甕星に食われたはずの夜の神がいる。太陽神も幼いながらも存在していた。
この時空は宇宙創成の神が遊んでいるパラレルワールドの一つ。
そんな時、人・神食い─ティエン・ゴウがいるという噂を聞く。チー・ヌーだった。彼はエベルムを同類とみなし、懐いてきた。
彼には干渉者としての能力が備わっている。とても便利な能力が。
"アトラック"を越久夜町に誘導する。
喰うにはチー・ヌーを利用し尽くさないといけない。チー・ヌーに月神を弱らせて欲しい、と誘導する。
①太古、パラレルワールドの越久夜町には高確率で月がなかった
なぜ月がなかったのか?
太陽神により前代の夜の神である最高神が必ず殺害されるから、天津甕星により喰われるかで亡くなり、月の神の座が空いてしまう。
それから月が偽物になる。月の周期が狂いだし、越久夜町は偽りの暦に支配されるのがスタンダード。
△越久夜町に月が欲しかった
越久夜町に月神を復活させるか、作り出すきっかけが欲しい。月を出現させたい。
先に述べたように、太陽神と月神がいる世界は完全な世界に近くとてもおいしい。それ以外は考えられない。
②チー・ヌーの失敗により、月神は亡くなる。
チー・ヌーは嫉妬心を堪えきれなかった。天津甕星に手を出した彼を、エベルムはチー・ヌーの幼さを見くびっていたと苛立つ。
この時空も月は無くなってしまった。逃れる場所は他にない。次は太陽神だ、とエベルムは思う。
エベルムはチー・ヌーに、太陽神は春木であると伝える。
太陽神は強すぎる。弱らせてから食わないといけない。
天津甕星に食われそうになる。エベルムは狂気に呑まれた天津甕星をどうにか封じ込められないか考えをめぐらした。
△人でなくなった月世弥をそそのかした
→月がないのは、神々や山の女神が神世の巫女を忘れているから など。
月世弥の猜疑心は深まったが、彼女は結果予想にしない強力なバケモノになってしまった。
"太陽神と金星の双子"の話をバラし、春木の精神状態を乱す。
春木が正気を失い、町が歪み、最高神の力が揺らぐ。
ぐちゃぐちゃになった時空内である一人の人物が降臨した。
顧兎だった。
"月の子"に代わり─これ以上引っ掻き回すのならペナルティを下す、と顧兎が現れた。エベルムは待ち望んでいたと、喜びをかみしめる。
顧兎に必死に再開したかったと主張するが、彼女は取り合わず、何も言わずに越久夜町を去ってしまった。
どうしてだ?顧兎はこちらを知っているはず。
罰も、何も与えはしなかった。
エベルムは悔しさと怒りにタガが外れていく。
△小林 緑の祖父をそそのかした
→なぜ?
・現実への鬱憤がある。利用しやすいし、自分勝手な改変をする可能性が高い。
・坐視者になりたがっている。再び時空を歪ませるかもしれない
顧兎が去った後は坐視者と偽り越久夜町に度々現れるようになる
周りは"坐視者"だと信じきっているか、疑いながらも真偽にはたどり着かない。それを利用して、何百年と時空に潜伏していた。
○現在は
△越久夜町の時空を記録するため(という嘘をついている)
→外に出なければ「アルバエナワラ エベルム(光を覆い、神を喰らうバケモノ)」だとバレはしない。坐視者のフリをしていられる。
△麗羅のために動いているわけではない
→利害が一致しただけ
麗羅も進展しない状況に応急処置としてやむを得ないと承知している。
△この時空さえ記録できればいい。
→神世の名残りがある、この時空の痕跡を記録するのが"坐視者の仕事"。越久夜町の月が復活するまでは、その仕事をしているフリをすればいい。
→早く終わらせたい。
次の獲物を探している。
△別に辰美が天の犬になろうがどうでもいい
△悪気はなく、彼なりの信念(?)で動いている。
正義というよりは自らの信念、誇りなど
→"見せかけの隠れ蓑である坐視者"でありたい。坐視者の立場を利用し尽くしたい。
・町の中で坐視者でいるためなら何でもする
・坐視者こそこの世の至高の存在だと思っている
→そう見せかけるための言動をとる
・今の理想を叶えるための、最高の状態を掴みたい
・自分以外は虫けら以下
・虫けらなど眼中に無いが、"坐視者"のフリをしてつきあうしかない
△最初に食べた月、他に太陽の味に執着し魅せられてしまった。
顧兎に会うよりもそちらに誘惑されるのもしばしば。
備考
月神⇒太陽神の順?
他のどこか遠くのパラレルワールド(?)で食べてしまった
アトラック・シンシア・チー・ヌーと戦い、中身の力が薄れてしまい存在できなくなる。
存在が薄れ、保てなくなったのを辰美に見つかる。
結末は辰美に吸収される。