《帰宅部》って強いのか
前回までのあらすじ
転生神ワープの手違い転生した僕は毎週スキルを貰うことになった。そして、衣食住をそろえようとしたところで巨大イノシシに襲われています。
何を言っているんだ俺は、あはは。
異世界
「なんでイノシシに襲われているんだよ!? 死ぬぅ!!」
このイノシシを倒さないと死ぬよな。とは言っても持ってるスキルでどうにもならないだろうし。
なんだっけ《帰宅部》と《大図鑑》と《日記》? だっけ。
駄目だまともな奴がない。いやけどここは賭けだ! 《帰宅部》使ってやんよ!
『《帰宅部》を使用しますか?』
「ああ!」
『スキル《帰宅部》を発動します。』
なんだこの光? 発動したのか突如として目のまえの視界がまばゆい光に包まれていった。
次に瞳を開けるとイノシシの姿はどこに見当たらなかった。
どこだここ、って最初にいたところに戻ってるのか?
「よぉおおおし!!!」
初めて心の底から安堵した気がする。安心して力がどっと抜け地面にふらっと倒れた。が、気をなおし踏ん張って身体を起こした。
「飯、用意しないと!?」
そうだった衣食住をそろえるって考えたじゃんか。服は今着ているやつで良いとしてまずは、食料だな近くに川がありそうだし、魚を取ろう。
そのあとに300m離れたところに拠点をつくろう。流石に夢見すぎだけども。
「なにか魚釣りに使えるものはっとちょうどいい木の枝があるじゃん。そしてなんだこれ蜘蛛の糸かまぁいいやこれを組み合わせて釣竿を作ろう」
ちょうどいい長さの木の棒と落ちていた真っ白な糸を拾った。確か、ポケットに。
「おっあったあった」
裁縫用の針をポケットから取り出した。ははっ、まさか友達から借りたのを返すことを忘れていたことに助けられるとは。
◇◇◇10分後
「ぐぬぬ、痛った!?」
針で指を傷つけてしまった。赤い血が出てくるが少量なので気にしない。
「これで、いいよな?」
なんとか形は出来た。すげぇボロッちいけど。だが、これでまだワンチャン魚を釣れる可能性がある!
あのイノシシみたいなやつが釣れなければいいが。
◇◇◇__三時間後
「だぁクッソ!」
なんで、こんなにヒットしないんだ!?ずっと座ってるせいで小鳥たちが俺の周りに集まってんだが!?
早三時間、一切当たりがない‥‥‥って竿がどんどん下にいっている!? 力つえーけど逃がさないぞてめぇには今日の晩御飯になってもらうんだから!
「うぉおら!!」
勢いよく竿を引っ張るとギンギラな鱗を光らせる魚が空を水と共に舞った。
「ようやく釣れたぞ!! しかも大物!数日はいけるな」
『スキル《大図鑑》にマスギョをインプットします。』
ん? マスギョ? これマスなんか?
『お答えしかねます』
「おい!」
思わず声が漏れ出てしまった。
よし次は、拠点作りだな。ここら辺から300メートル先‥‥‥無理だそんな体力余ってねぇ!
◇◇◇__十五分後
このくらいでいいよな。異論は認めん。そんなこという人いないけどな‥‥‥。
「そっか、いないのか、知ってる奴は誰も」
ふと一滴の涙が自分の頬を下っていくような感触がした。ははっダメだ駄目だ。起こってしまったことを考えてももう後の祭りなんだから。
よし切り替えて昔本で読んだ遭難した時のためのテントでも作ろう。
俺は自分の頬をひっぱたき意識を切り替える。
◇◇◇__一時間後
「ふーよし骨組みは出来た」
ちょうどいい長さの木が何本もあって助かった。ついてるな俺。
「死んでる時点でついてるもくそもないだろうけど」
あとはこの大きめの葉を何枚か重ねて終わり。
◇◇◇
割と大変だったな本だと簡単そうだったのに、そしてボロボロだな。まぁしょうがないか。
よし晩御飯にしよう。そうそう、魚釣りやテント作りをやっている時に気づいたことがある。スキル《帰宅部》はマークみたいな赤い円を設置した場所に戻ることができることだ。
他にも? あるわけねぇだろ!?
「このくらいしかわかんなかったけどまぁいいでしょ魚も燻製にできたし、いただきます」
うわっ口の中でとけるとてもおいしい燻製にしただけなのに! もう少し食べたいけど我慢しないと。
「ごちそうさまでした。」
さて、いろんなことがあったしそろそろ寝ますか。
そして、上を見上げながら寝ようとした。こんだけ暗いなら星あかりをたくさん見れると思っていたら赤く光る月しか見えなかった。この時、もう俺は別の世界に来たんだと身をかみしめるように実感した。
◇◇◇次の日
「昨日動きすぎて筋肉痛になった。」
俺は地面に倒れたまま動くことがつらかった。




