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プロローグ
とある異世界事情。
大帝国ユーザールには化け物が存在するという噂が流れた。
ボロボロになった装備を全身に纏い、夜になるとモンスターを狩り、朝になれば黒い鎧には夥しいほどの血痕が滴り落ちている。
そんな噂が…。
「はんっそんなのただモンスター狩って帰ってきてる普通の冒険者じゃねぇか」
「いや、それが返り血が凄いのなんのって話でさー」
「まったくお前はーーーー」
グラスの音と飛び交う男達の声でその場が酒屋であることが外でもわかる。
ここは有名な冒険者が集まる酒屋である。