第五話「真実」
遂にHYDEを倒したTERU。
古田電機の、、
そして今回の裏側で起きてたこととは一
古田電機最上階会議室
古田重吾「ということで無事に事態は収拾しました。」
古田京三郎会長「そうか。よくやった。」
会議室からは安堵の声が聞こえだした。
役員A「さすが最強のHeaven`s Breakerを雇っただけある。さすがは会長!!」
役員B「0からこの会社を大きくしていっただけある!!」
会長「そんなほめることではないし、わしに力を貸してくれたみんなのおかげじゃ。それでそのHeaven`s Breakerはどこにおる?皆にお披露目したいのだが?重吾、呼んでくれんか?」
古田重吾「わかったよ、父さん。HYDE、任務ごくろう。最上階の会議室まで上がってきてくれ。」
しかし呼び出しても返事が返ってこなかった。
古田重吾「おかしいな?返事がない。あいつ退屈だから無視しやがってるな。」
役員C「トイレでも行ってんじゃないんですか?」
役員D「力を使いすぎて寝てるとかでは?」
とクスクス笑いながら言った。
古田重吾「そんなことはないはずだ。おい、HYDE無視しないで上がってこい。う~ん、おかしいな?」
?「出るわけないだろ。俺がやったから。」
古田重吾「!?お前は!!」
役員A「こいつがうちのHeaven`s Breakerですか?面白いやつですね。」
役員B「ずいぶん反抗的な奴だな。」
会長「こいつがうちのHeaven`s Breakerなのか?重吾?」
古田賢作社長「そうなのか、重吾?」
古田重吾「い、いや。そ、そんな馬鹿な、、、まさかあいつを、、、、」
古田重吾はうろたえていた。
すると、会議室のドアが開いた。
HYDEがつけていたマスクが会議室の机に投げられた。
会議室にいる人は一斉にマスクに注目した。
役員B「な、何なんだこれは?」
?「それはお前たちのところのHeaven`s Breakerがつけてたマスクだ。俺がやった。」
役員や社長はきょとんとしながら、声のするほうに目をやった。
一方会長や古田重吾は顔を青ざめながら、声のするほうに目を向けた。
古田重吾「き、貴様は、、、」
会長「こいつが白川の、、、、、」
TERU「俺は白川カンパニー所属のHeaven`s Breaker、コードネームTERU。おまえたちの天下もここまでだ、古田電機。」
厳重にロックされてたドアをショートさせて、会議室にTERUははいりこんできた。
会長「う、うちのHeaven`s Breakerをやっただと!?どういうことだ、重吾!!誰も敵わないと言っていたではないか!!」
古田重吾「そんな、、、、ばかな、、、、HYDEが、、、、、(あのお方推薦だったのに、、、どういうことだ?死体と大金を引き換えに手にいれたのに!!)」
TERU「あと、」
するとTERUは二枚の写真を机の真ん中に投げた。
それを見た役員や会長、社長たちは絶句した。
一枚目は大量に置かれた死体がある部屋を眺める古田重吾。
二枚目はその死体を乗せたトラックと、そのトラックのドライバーに指示を出す、古田重吾。
それを見るや
役員A「重吾様!これは!?」
社長「重吾!!何を陰でやってる!!犯罪だぞ、これは!!」
会長「お前というやつは、、、、本当に昔から、、、ようわからん奴じゃったが、、、、犯罪だぞ、、、、これは。」
とあちこちから非難を古田重吾は受けた。
するとTERUは古田重吾をちらっと見て、指さしながら、
TERU「証拠はこちらでつかんでるぞ、古田重吾。お前は会社にこっそりと死体を密かに収集して、どこかに運搬していたんだ。どこかはまだつかめてないがな。下にいた暴動の人間もすべて殺し、またどこかに運搬する気だろう。そうだろう。」
古田重吾「、、、、、、」
何も言わず、ただ古田重吾は下を向いていた。
社長「重吾!!どうなんだ!!」
会長「重吾!!お前というやつは、、、」
すると古田重吾は頭を抱え、いきなり笑い出した。
そしてあるスイッチを押した。
TERU「!?」
古田重吾「実はこの部屋には私が細工をしていてねぇ。この部屋の隙間からHYDEの煙の能力を利用して、煙まみれになるようにしているんだ。あぁ、そうそう。スプリンクラーはいじって、反応しないようにしていたから、水は出ないよ。だから君たちは死ぬんだよ。バイバイ。父さん、兄さん、あの世でおふくろによろしくといっておいてね。役員のみなも今までご苦労様。僕がこの会社の社長になり、新役員達と一緒にこの会社を発展させるから、天国で見守ってなよ。ハハハハハ!!!!」
と言い、自分の椅子の赤いボタンを押した。
すると下から穴が開き、下へと下がっていった。
TERU「待て!!」
TERUはとっさにナイフを投げたが、古田重吾の周りは防弾ガラスで囲まれており、ナイフはガラスにぶつか
ると同時に跳ね返って、もろくも床に鈍い音をさせながら落ちた。
TERU「くそっ!!ゴホゴホ。」
部屋中煙が充満し始め、部屋全体を煙が覆う。
会長「おの、、、れ、、ゴホゴホ、、、重吾め、、、」
役員B「会長、、ゴホゴホ、、、しっかりしてください!!社長も。」
役員C「ひとまずこのドアから、、、んっ、、またロックされてる!!しかも、、、スキャンと指紋認証、、、どれやっても開かない!!ゴホゴホ、、、どう、、、して!?」
会長「どいてくれ。わしのなら、、、この会社のセキュリティは解除されるはず、、、ゴホゴホ、、、じゃ。」
会長は、指紋認証、カード、パスワード、網膜認証、どれをやっても、ドアは開かなかった。
会長「なぜじゃ!?わしだったらこの会社のセキュリティはいくら変更されようが開くはずなのに、、、、
賢作、お前も、、、ゴホゴホ、、、やってみてくれ。」
だが、社長でもすべて試したが、ドアは開かなかった。
社長「父さん、、、ゴホゴホ、、、開かないよ。さては、、ゴホゴホ、、、重吾の奴がやったのでは?」
会長「くそっ!!、、、、、あいつ、、、この会社を自分の、、ゴホゴホ、、、するつもりだな!!あのバカが、、、みんなで築いた会社を、、よくも、、、」
TERU「そこをどけ。」
とTERUは役員などを押しのけドアの目の前に立った。
会長「お前は、、、白川の、、やれるのか?、、白川の、、Heaven`s Breakerよ。」
TERU「問題ない。」
するとTERUはドアのロックをする装置に高電圧を流し、部屋の全ての電線をショートさせた。
すると部屋の電気系統はすべて遮断され、ドアは開いた。
そして煙も出なくなった。
会長「おおっ!」
社長「開いた!!!」
役員A「やった!!出れる。」
全員、会議室から出て行った。
会議室の外には白川カンパニーの救護チームが待機していて、どんどん救助に当たっていった。
TERUは執事の田中を見つけ、
TERU「これは明美の指示なのか?」と言った。
田中「はい、そうでございます。今までの状況などは全てディアンヌを通じてライブでご覧になられてました。会議室から煙が発生したと同時に私は救護班を率いて、会議室前に待機するように命じられました。救護人を救助するように命令が下ったので。」
TERU「全て監視されてたわけだな。抜かりのないやつだな。」
とディアンヌのレンズから通して移る映像を、明美は微笑しながら見ていた。
田中「なお、依然古田重吾の行方は不明です。」
TERU「そうか、、、」
と言い、TERUはその場から離れていった。
そして場面は変わって、ここは古田電機地下秘密倉庫ーーーー
一人の男が慌てながら電話をしている。
男「あのHeaven`s Breakerは、どんな奴にも負けないって言ってたじゃないですか!!」
電話をしている男は古田重吾である。
古田重吾「は!?私は用済み?話が違うじゃないですか!!人の大量の死体と大金とウチの株や技術を渡す代わりに、最強のHeaven`s Breakerとうちの会社の経営権をやるって言ってくださったじゃないですか!!」
古田重吾「えっ、そんなことは知らないって、ええええ、ちょっ、もしもし、もしもーし!!」
どうやら電話が切れたみたいだ。もう一度電話するがやはりかからない。
古田重吾「くそっ!!」
古田重吾はスマホを床に叩き付けて足で粉々にした。
そして古田重吾は死体を積んだ車に乗り込み
古田重吾「何とかして、これだけでも隠して逃げなくては。」
と鍵を差し込もうとした瞬間、
どこかから声がした。
?「君はもう用済みだよ。古田重吾君。」
と言うと一瞬で頭が水に包み込まれ、古田重吾はもがきながら溺死していった。
すると一人のスーツを着た長身の男が迷彩服を着た部下二人と物陰から出てきた。
スーツの男「やっと消えてくれたねぇ、古田重吾君。」
スーツの男「君のことはいいかげん、あのお方もうんざりしてたからねぇ。」
部下1「ハボック様、撤収準備整いました。」
ハボック「わかった。よくやってくれた。偽装工作もすんだな?古田重吾は、気が狂って首を吊って自殺したと。」
部下1「はい、完了しました。」
ハボック「よろしい‼では撤収しましょう。このトラックで本部まで帰りましょう。」
部下「はっ‼」
ハボックと呼ばれるスーツの男と部下達は改装した「人の死体」を積んだトラックに乗り込み、オフィスの混乱の中、夜の闇へと消えていった。
Heaven ' s Break er 第5話完ーー
第六話に続く。
こんにちは!藤沢修介です。
さあ、いよいよ古田電機編もクライマックへ!
次回で話も一区切り。
第六話をどうぞお楽しみに!