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レベル1の時点で異世界最強  作者: ろーたす
集う最強、魔闘祭
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第48話 王国予選第一試合

ーーーーーーーーーーーーーー

ユグドラシル魔闘祭ルール説明

ーーーーーーーーーーーーーー

〜出場する為の条件〜

以下の条件を満たせていない場合は魔闘祭予選、本選に出場することは不可能である。

・レベルが80以上であること

・年齢が15歳以上であること


〜1VS1で戦闘を行う〜

条件を満たし、王国予選に出場することが決定したのは32名。その中からトーナメント予選を勝ち上がって本選に出場することができるのは予選優勝者のみである。


〜勝利条件〜

・相手を気絶させる

・相手を決められたラインの外に出す

・相手が降参する


〜王国予選会場〜

・アルテア闘技場

王都より南に徒歩15分


〜優勝賞金〜

・100万G


ーーーーーーーーーーーーーー















「ぐわっはっはっは!まさか初戦の相手がお前みたいなヒョロヒョロの糞ガキだとはなぁ、こいつはラッキーだぜ!」


俺を見て爆笑してるのは、禿頭のやたらデカいおっさん。うーん、そんなヒョロヒョロってわけじゃないと思うんだが。


『さあ、皆さんお待たせしました!これよりユグドラシル魔闘祭王国予選第一試合、サトー・タローVSミスターマーズの試合を行います!』













メタりんハントから一ヶ月半。

一気に79レベまで上がったのは良かったけど、それから80に上げるまでが地獄だった。


毎日何十個もの討伐依頼を受注し、凶悪な魔物達を討伐し続けているにも関わらずレベルが上がらない日々。


真剣に魔闘祭出場諦めようかと思ったことも多々あった。でも、毎日俺のレベル上げに付き合ってくれてたテミスとマナの為にも諦めるわけにはいかなかった。


そして三日前・・・あれ、四日前だったっけ?まあ、どっちでもいいんだけど、遂にレベルが80になったんですよ。


『本日はなんと!解説役に世界樹の六芒星の一人である、《銀の戦乙女(ワルキューレ)》テミス・シルヴァさんに来ていただいております!』

『どうも、テミスです・・・』

「「「「うおおおおおッ!!!」」」」


うわ、うるさい。

解説役として呼ばれたとは言ってたけど、試合に出るわけじゃないのにこの盛り上がり。


やっぱりテミスは人気者なんだなぁ。


『さて、選手についてですが、サトーさんは情報が全くないので実力は不明!しかし、ミスターマーズという名を知らない者は王国に一人たりとも居ないでしょう!』

『数少ないレベルが100に到達している戦士ですからね。確か、素手でドラゴンを討伐したとか』

『サトーさんにとっては苦しい闘いになるでしょうが、頑張ってほしいですねぇ』


あ、テミス見っけ。

というか隣にいる実況の人、テミスの顔ばっかり見やがって。その気持ちは分からんこともないけどなんかムカつく。


『さて、そろそろ第一試合を始めましょう!勝てば二回戦進出、負ければ敗退!どちらも全力で勝利を目指してくださいね!』

「くくっ、勝つのは俺様に決まってんだろうが。さっき言ってたけど、俺様は素手でドラゴンを殺せるんだからなぁ」


ふむ、多分予選を見に来てる人ほぼ全員がこの禿頭が勝つって思ってるだろう。


『それでは!第一試合、開始ッ!!』

「そぉら、一撃で終わりだ糞ガキ!!」


ゴングが鳴ったのと同時に禿頭・・・ミスターマーズが拳を握りしめてこっちに向かって走り始めた。


でもちょっと待ってほしい。

応援してやるよとか言って来てくれた、リヴァイアサン討伐の時に知り合ったマルクに面倒を見てもらってるマナは観客席のどの辺りに居るんだろうか。


『素手でドラゴンを倒す、か。素手で神獣種を倒す男にその拳は通用するのかどうか・・・』

『え────』


テミスの声が聞こえた瞬間、ミスターマーズの拳が俺の顔面に直撃した。それを見た観客達が今のでミスターマーズの勝利が確定したと思い込んだのか、会場が物凄い盛り上がる。


「ふーん、ナイスパンチ」

「ははは!そうだろうそうだろ・・・は?」


この世界に来たばかりの時、一度テミスと手合わせしたことがあった。あの時、テミスの一撃を食らった俺はかなりの距離吹っ飛んだっけ。


やっぱり、普通の人と世界樹の六芒星では攻撃力が全然違うんだなぁ。


「て、てめえ!!」


無傷の俺を見て驚きながらも、ミスターマーズがさっきと同じように殴りかかってくる。


けど、遅い。


「家族が見てんだ。負けるわけにはいかないね」

「ぬ────」


腕を掴み、その場で数回回転してからミスターマーズを場外目掛けて放り投げる。


この試合は地面に描かれた巨大な魔法陣の上で行われてるんだけど、その外に出てしまったらその瞬間に敗退が決定する。


「あらまー・・・」


だから向こうの壁にぶつかればいいなと思って投げたのに、ミスターマーズは闘技場の外に飛んでいってしまった。


そんな時もあるよね、うん。


『な、な、なんと!ユグドラシル魔闘祭王国予選第一試合は、ドラゴンを仕留める強烈なパンチを受けながらも、優勝候補のミスターマーズを片手で闘技場外に投げ飛ばしたサトー・タローが、驚くべき事に無傷で勝利しましたァ!!』

「「「「うおおおおおお!!!」」」」


うひゃあ、思ったより凄い歓声だなこりゃ。観客席に居るマナが怖がってなきゃいいけど・・・。


なんて思いながらマナを探していた時。


『タロー、次の試合も頑張れ!』


テミスの声が響いたのと同時に闘技場が静まり返った。


『え、あっ。何でもない・・・です』


もう遅いよテミスさん。

笑顔で頑張れって言ってくれたのはめちゃくちゃ嬉しかったけど、ここには危険な奴らがいっぱい来てるからね!


「てめえサトーォォ!!」

「なにテミスさんに応援されてんだ!!」

「ぶっ殺す!!」







なんかもう、泣きそうだわ!

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